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レンタルDVDで、映画『故郷』を鑑賞。1972年松竹制作の山田洋次監督作品。主演は倍賞千恵子、夫役が井川比佐志、他に渥美清も出演している。いわゆる「民子三部作」の第2作なのだそうだ。1980年の『遥かなる山の呼び声』は映画館で観たが、第1作『家族』は観ていない。瀬戸内海の小島で石の運搬をして暮らす一家が工業化におされ、島を出て新天地でくらすようになる話。高度成長の波の中で、個人経営が成り立たなくなり、工場の臨時工として働かざるを得なくなるわけだ。夫の「大きいものってなんなのだ?」というセリフに、人間性をも食い尽くそうとする資本のすさまじさを、山田洋次監督らしいタッチで告発した作品だと思う。
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