皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。最近はしつこいくらいに気温の話をしてますが、今日で最後にしましょう。何と沖縄地方、今日の予想最高気温は27度。27度です。今日は暦では冬至ですよ。年の瀬という感じではありません。では日野原先生のお話です。
徳田:体温だけでなく、呼吸数も個人差があると思いますが、いかがでしょうか?
日野原:私がうつ伏せで寝ることを勧めるのは、うつ伏せでは胸部を圧迫するので胸式呼吸をしにくくなり、一晩中腹式呼吸ができる。
肺活量の少ない人には腹式呼吸にしなさいと勧めています。
私の肺活量は1.700mLですが、腹式呼吸にすると2.900mLになります。
このような変化に伴って呼吸数も変化します。
だから腹式呼吸で寝たほうが良いのです。
徳田:私もうつ伏せで眠るようにしています。
体温との関係性はいかがでしょうか。
日野原:暖房費を節約した病院では、夜10時から朝の6時ころまで暖房を止めていますね。
そうすると室温は下がりますが布団の中はまだ暖かい。
冷たい空気を吸っているから口の中の体温は低くなりますが、腋の下は温かいままです。
以前、看護大学の学生にスキー場で体温を測らせたら、腋の下は一番高く、次に口、そして耳は一番低いことがわかりました。
冬場では鼓膜は冷たくなるのです。
徳田:熱い物に触れたら反射的に耳たぶを触るのは理にかなっていますね。
日野原:一方で私が以前、肺炎で入院したときに看護師が熱を測ったら、腋窩温では熱はないといっていました。
しかしその時自分は熱っぽいと感じていました。
体温計も異常ない。
そこで頭皮に体温計を置いたら、体温は高かったのです。
頭が熱いなら頭に体温計を置いて測る。
体温は体全体では一定ではありません。
ですから患者が熱っぽいと言ったら、どこが熱っぽいかを聞いてみる。
腋窩だけで測るのは間違いです。
私は朝起きて、室内と外で体温測定を1週間比較したことがありますが、庭にいるときのほうが高くなりました。
医学においても、常識と思われていることを疑う、逆転の発想が重要です。
徳田:日野原式発想法ですね。
次回もまたよろしくお願いします。
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