A&Pの☆お宿千夜一夜

美味と心地よい宿を求め、各地をむしゃむしゃ修行中!

野草一味 美山荘 到着・部屋編 山椒

2012-03-16 15:00:00 | 近畿・宿
美山荘があるのは一応、京都市左京区。

鞍馬のさらに奥、花背の里にあります。

でも、私には昔から「離世」に思えてしかたない遠さです。

 看板を目印に  屋根が落ちた建物や、

 環境に配慮した色合いながら、鉄条網のある施設を過ぎ、


やっと到着。

しかし3時前だというのに、お昼の食事客の車で駐車場は満車。

大型の送迎タクシーが場所をゆずってくれました。

料理宿で有名ですが、もともと修験道で有名な峰定寺(ぶじょうじ)の宿坊。



そんな風に見えるけれど、1軒宿ではありません。

峰定寺は鳥羽上皇ゆかりの寺で、造営や造像は平清盛が担いました。

現場監督のような立場らしく、年齢的には30代?

造りから、清水寺のモデルとも言われて

います。

2012年の大河ドラマは、清盛が主人公だから登場するといいな。

参拝には制約も多く、団体・子供不可、靴チェックあり、悪天候と冬も不可。
   そして12月は冬。

だから今回訪問できず。

建物は参道をはさんで、母屋と


別棟に分かれています。


母屋は山の棟、別棟は川の棟や、はなれ、とも言うようです。

宿泊は本館は1組のみ、別棟は3室と隠れ部屋が1つ。

最大4組までにされているようです。 

時間まで車で待機。

 写真撮影していると、背後で大きな音がして驚きました。


どうやら母屋の端にある場所に、ダンボールを投げ捨てた音のようでした。

時間になったので、母屋で声をかけても反応無し。

しばらくしてようやく、通りかかった若い板さんに気づいてもらいました。

何だかなぁなスタートですが、せっかくの滞在、気にするのはやめましょう。

太刀掛姿が麗しい、若い女性スタッフが部屋へ案内して下さいました。

太刀掛は花背に伝わるフォーマルな袴で、山合いなので着流しだと裾が汚れる

ので考えられたものだそうです。

別棟前はまだ紅葉が残ってます。




   

    

代々西本願寺絵所の家系で、京都生まれの木版画家、故徳力富吉郎氏の作品。

のれんを見ると、春の幸が多いことに気づきます。

やはり、この宿を愛し、育て、贔屓にしていた方が本の最後に書いていたように、
「春が1番いいです」?

やはり石楠花の時期に「石楠花」の部屋にすべきであったか。

 ←入口の上部には、地元のお祭りで使われる道具。 

 

 裏は本や土産物が。



正面は、



 
 奥の部屋に続く廊下。 私達の部屋は、その手前の「山椒」。

 ないと思っていて思わず「鍵があるんですね」と言ってしまう。



 5月に伸びる通草(あけび)の新芽を摘んで作るあけび茶。

昔からあけびを使ったお茶を飲んでいたそう。

続いて抹茶、その弾力に黒文字を持つ手にも力が入るわらび餅が出ました。

美味しさに手土産にしたい人続出らしいのですが、手間がかかるらしく、宿泊か

食事をしないと食べられません。



宿帳に記入する事はなく、部屋の説明を聞き、滞在中に2度入れればラッキーと

考えていたお風呂は、先着順なので明るいうちに入りたいとお願いします。

こちらの宿は数奇屋の名工 中村外ニ工務店が手がけられています。

だから室内はいい意味で、とてもシンプル。

自然素材だけで、目障りなものが目に入らないから、落ち着きます。

   襖の模様が素敵。 



実は私の幼なじみの家も、やはり名工と称される工務店。

実家の一部も建てていただいていますが、京都の街中と川沿いのこちらとでは

ロケーションも違うし、何より家具や電化製品の数が違います。

ちなみに美山荘の部屋にはテレビ、お風呂はなく、電気ポットもありません。

 

エアコンではありませんが、床から天井に廻るよう建物全体で温水暖房に

なっていて、一旦全体が温まるとずっと温かいそうです。↓にスイッチ。



ソフトバンク以外のケータイ電話は通じませんが、無線LANは使えます。

   次の間の電話。

  全体的に丸いものが多い?

草を摘み、花を摘んではもてなしと知る と書かれています。

 

  

   吉野窓 

 丸窓のこと。吉野太夫が好んだといわれる吉野窓(大丸窓)。吉野窓は、完全な円ではなく、下の方だけまっすぐになっています。吉野太夫が、自分はまだまだ未熟で不完全だということから、完全な円形にはしなかったそうです。丸窓は建具の雨仕舞いが難しく、外部側に建具を入れないと丸窓の底部をつたって、雨水が室内に侵入しやすい。





   

  同じ景色を夕焼けモードで撮影。  


廊下から部屋に入リ、すぐ左手の下に、金庫と冷蔵庫。

冷蔵庫には水と、ビールの大瓶が数種類。

ちゃんとエビスビールもあります。

というのも役所広司さんの出ていたエビスビールのCMロケ地は、 岩つつじの

部屋の月見台なのです。

次の間に入ると右手にクローゼットがあります。

  電灯は必要な時に点けられる方式。

   浴衣は御所車柄。

 窓側には姿見が置かれ、横には荷物置きのスペース。

翌朝の写真。寛ぐパブロフがいますが、位置関係がよくわかるので。



洗面とトイレは別室になっています。


   裏側にすべり止付。

   



    

 







 

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