演劇知

劇的考察譚

祭りの後とは2

2014-06-26 01:00:00 | Weblog
日曜に尾崎君が帰り、月曜、山本主宰と竹田氏お宅にお邪魔する。



碧ぼっちゃまが泣かなかったのは女性を思わせるわたしのもち肌のなせる業。




岳南鉄道を下り山本主宰とは沼津でお別れ、独り漁港へ向かう。そう深海魚と会うためだ。


沼津漁港。久しぶりの一人旅。




会いに来たぞ




活けいけ丸!

深海水族館よりもまずは寿司から。ここで食べたアブラボウズが本当に美味。見てくれじゃない、中身が大事なんだ。

深海水族館へ。





水圧実験。











蟹でかっ



サカサクラゲ可愛い。


鮫の卵。なんて凶悪なんでしょう。






深海水族館。やはり深海魚をあげるのは大変なのだろう。標本として多く置かれていた。



余談として…各水槽、いずれも水圧がかかっていないただの水槽。深海魚の水槽も同様。どうやら引き上げ時に徐々に水圧に慣らしていき、水面に出た深海魚の中でもとりわけ元気なものをピックアップして搬送するとのこと。手間隙掛かる深海魚。



それにしても実に楽しかった。


祭りの後とは1

2014-06-26 00:55:46 | Weblog





















思ったこと。


共通の思い出が町内、仲間、家族の絆を強くする。


神輿の痛さ、辛さが充実感と結びつくと、ある種のカタルシスが行われる。


祭りの中、役割を担うことで参加者が「そこにいてよい」「いるべきである」「いなければならない」と思うことが出来る。


信仰、祭事の決まりごとは社会のルールとなり得る。


祭りは楽しい。


2014吉原祇園祭とは~最終日・後篇~

2014-06-25 11:54:47 | Weblog
夜の山車。





疲労もなんのその補充したアサヒドライビールとつけナポリタンで最後の曳き回し。











家族が歩くというのがいいのだ。






さてわたしこの祭りでビール、アイス購入の命を受け、とにかく買出しに走った。大体の店の場所を聞いてダッシュ。最低限の情報で何を買えばいいかを判断。


「ビール買ってこい」

の命にはケース最安値のアサビスーパードライを憎しみを込めて購入し

「アイス買ってこい」

の命にはなるだけバリエーションをつけてアイスを買う。とくにわたし自身が好きなバニラモナカは是非子どもに食べてもらいたい。



手前のおじさん、バニラモナカ食べてるし!






夜の部になり盛り上がりは最高潮に。そしてわたしは再び目を丸くする。





尾崎さんいつの間に?

まさかの鐘デビューですか。これは宮太鼓デビューもそう遠くない気がする。




21時。山車がしまわれ、祭りが終わる。時間ギリギリまで演奏は続く。終わりなんだなぁとしみじみと感じる。





あっというまの時間であった。



2014吉原祇園祭とは~最終日・前篇~

2014-06-25 11:32:14 | Weblog
最終日。快晴。




「浜降り」から始まる。駿河湾「田子の浦」に行き海水を取ってくるのだ。




今年は太鼓演奏の荷台に乗り、一路海へ。昨年は吐気で生きた心地がしなかったが、今年は余裕。そないあれば憂いなし。



荷台の竹田氏もご満悦。



今年は忙しいとのことで浜での遊びはなし。早々に海水を取って帰ると。





海水を取るアキトさんとジョンさん。やっぱりフロリダの海岸を思わせる。

そしていよいよ神輿の準備。



気合の入る尾崎さん。昨年は途中から神輿を担ぐ。今年は最初からと意気込む。

そんな神輿の模様を動画でどうぞ。























昨年と同様ひかおじさんの後ろで神輿を担ぐわたし。


さて動画の18:08のシーンに注目していただきたい。最終コーナーを曲がった最後の直線。あと少しで次の町内に引き継ぐというその時、ジョンさんに突如交代を命じられる尾崎さん。その決定的瞬間を撮ったのがこれ。





「交代ネッ」


肩に置かれる手はまさにリストラのそれ。






後日尾崎さんは言う。



「俺はまだやれた」







神輿も終わりいよいよ最後の夜の山車を残すのみ。


後編に続く。

2014吉原祇園祭とは〜初日・後篇〜

2014-06-24 11:01:28 | Weblog
宮太鼓。各町内の特徴出る演舞。





山車の競り合いもした傳馬町のお二人。格好良い。尾崎さんは嫉妬に燃える。俺も叩くんだと意気込む。もうこの町に住んじゃいなよ。



ゾーンに入るシモジョウさん。シモジョウさんの太鼓に対する情熱は凄まじく、人が叩いている時は饒舌になるのに、いざ自分のこととなると急に口を閉ざす

大トリ、西本通り。今年は動画があるよ。





終了直後に注目いただきたい。

「偶然に終わったよ」

という二人の表情は一見の価値有りです。








宮太鼓も終わり。夜の山車曳き。






夜の時間。雅な山車の時間。











西本通りも女性のパワー






わたしは目を丸くした。山車の上に彼女の姿が。




そう、渡邊ひかるだ。鐘要員として彼女が山車に乗り、叩いている。ここで去年の姿を思い返してみよう。





この一年で日の当たる場所へ。おめでとう。






夜になると大人が太鼓を叩く。より力強く、荒々しく。ウチダさんもジョンさんも叩く。



それに合わせて「ソレッ」と声を揃える町内の面々。



本当に素敵な時間だ。




山車の競り合い。




酔いと光と音で若干のトランス状態。



初日が終了。昨年の反省を踏まえ今年は暴飲はせず。





そして終了直後に山本主宰が東京から来る。

遅いよあんた。

2014吉原祇園祭とは~初日・中篇~

2014-06-24 10:35:22 | Weblog
走る。わたしは走る。隣町の岳南商店街に向かって走る。息を切らせ、懸命に走る私の胸中に去年の記憶が蘇る。


渡辺「竹田さん、山車素晴らしかったですね。女性の華々しさが凄くて…六軒町とか…」
竹田「そういえば隣町に女神輿ってのがあったな。」
渡辺「!? 本当ですか?」
竹田「もう終わっちゃってるけど。」



なんて、なんて馬鹿なんだわたしは。アホ面かきながらスペアリブを頬張っていたその瞬間に女神輿が終わっていた。情報収集能力は多少の自信を持っていたが、己の力の無さに自己嫌悪を覚える。最低だ。

今年はあの敗北感を味わいたくない。走る。走る。走る。



…書いてるとしょーもなく思えてくるが、それでもその時のわたしは走ったのだ。


女神輿。もともとこの界隈の神輿には女性の御神体「ナキサワメノミコト」がいらっしゃる。そのため女性は神輿を担げないというルールがある。

しかし女性も神輿を担ぎたいという声が挙がり、この10年行われている行事。町内の垣根を越え担ぎたいという意志ある女性が集まるため相当に盛り上がるとのこと。これを見逃す手は無い。


会場につくと早くも周りにはカメラマン。どうにもおじさん比率が高いなと思うもそこは置いておこう。なぜならわたしも立派なおじさんだ。


神輿前、宮太鼓が始まる。





いやー、山車も良いが宮太鼓も良いねぇ。格好良いねぇ。

そして神輿が始まる。
















神輿を上下にゆさ振る神輿振り。ダイナミックで良いねぇ。必死さが伝わるその表情も良いねぇ。




これからも女神輿を続けていきたいという口上。感動した。良いねぇ。


これ撮っている最中「良いねぇ」しか口にしていない。傍らに「いいね!」ボタンがあったら連打しているところだ。「渡辺さんがいいね!と言っています」としつこく表示されるであろう。


今年は写真のみであった。来年は映像も撮ろうっと。


時間を見ると宮太鼓まで残り10分。今年は竹田氏の町内がトリを務める。これ遅刻したらまた何を言われるか分かったものではない。わたしは来た道を戻る。走る。走る。走る。





戻った後、鼻の下を伸ばし女神輿を揚々と撮影しにいったエロカメラマンという称号を授かろうとは、この時知る由もなかった。



後編に続く。

2014吉原祇園祭とは~初日・前篇~

2014-06-24 09:41:05 | Weblog
吉原の朝は早い。





違う、窓にカーテンが無いので直射日光がまぶたを貫くのだ。朝5時、快晴。

今年のわたしは違う。持参したアイマスク、昨晩のダメージをチャラにする(実際はしないけどね)ヘパリーゼ、失われた水分を補給する水2ℓペットボトル、万全の態勢で臨む。祭りの闘いは既に始まっているのだ。

9時過ぎに尾崎健太郎とも合流。彼とわたしのコンビ、街の皆様うっすらと記憶にあるようで、

「東京からきたおっきいのとちっさいの」

という名称で認識されている。ありがたい。


感じからするとこんなもんだろう。




尾崎さん、シュワちゃんのようにガタイ良くないし。わたし、禿げてないけどね



祭りの進行と交通誘導は毎年各町内持ち回りで今年は竹田氏の地区の番。





祭り猛者ども束ねる竹田氏。しかし声ちっさ






富知六所浅間神社(通称 ・三日市浅間神社)の250年ぶりの神殿建て直しのため、全地区の提灯が一同に集結し「御木曳き」をするという。

その提灯を会場まで運ぶ大役を何故か部外者のわたしと尾崎さんとで行う。この感覚ちょっと分からないよ、竹田氏





勇ましいけど、この人部外者だからね。


流石に提灯も持って儀式に参加するのは街の人。「ひろしちゃん」さんを残し山車に戻る。頑張れ「ひろしちゃん」さん。


昼の山車スタート。









暑い、とにかく暑い。雲ひとつない快晴。重量ある山車を曳く。これはなかなかに応える。



宮参り、休憩を挟むも皆かなりの疲労困ぱい。





先頭を切るコウジさん。かなり辛そう。

そんな辛そうな中、一人凛とした人物がいる。



渡邊ひかるのおじさん。通称「ひかおじさん」。実に清々しい、余裕のある佇まい。


今朝、渡邊ひかるから連絡がある。なお、渡邊ひかるとは竹田氏と同じ街に親戚宅のある、わたしの芝居にもちょいちょい出てくれる面白女である。



で、その電話内容。

ひかる「なべさんおはようございます。」
渡辺「おはよう。祭りは来るの?」
ひかる「はい昼から…ところで…」
渡辺「何?」
ひかる「昨晩、おじさんが帰ってこなかったんですけど、何か知りませんか?」









失踪!


まさかの展開である。昨年のピーナツのイリュージョンにも驚いたが今年も驚かせてくれるな、ひかおじさん。わたしはひとまず竹田氏に連絡する。


渡辺「竹田さん、おはようございます。ひかおじさんが行方不明なんですけど…」
竹田「さっき見たよ。」


もうね、やりとりが心霊現象を語るそれですよ。結局深夜2時まで飲んでいたことが判明。しかし先のあの凛とした表情。やはりひかる一族は只者ではない。





昼の山車終了。本来ここでスペアリブを頬張りながら、宮太鼓の時間まで休憩となるのだが、わたしは走る。カメラを片手にひたすらに走る。どこに向かったかというと…

中篇に続く。



2014吉原祇園祭とは~前夜祭~

2014-06-21 15:27:48 | Weblog
吉原祇園祭から戻り一週間、ようやく時間が取れ振り返ることが出来る。前回と同様、東京に戻ってきた時に軽いウラシマ状態となり、「なんで東京にいるんだっけ」と思う始末。それくらい内容が濃く、色々有り、そして酔った。とにかく酔った。人間を酒漬けにするとあぁなるのかと。映画「凶悪」で95℃のスピリタスを飲まされるジジ・ぶぅさん演じるお爺ちゃんの気持ちが分かった。それほどにアサヒスーパードライは凶悪であった。銀色の缶を見るだけで胃からこみ上げるものがある。

銀嫌い。



前夜祭から参加させていただく。人に声を掛け、なるだけ大勢で乗り込もうと画策していたが結果独りといういつもの状態。祭りはそれでいいのだ。

バスも実質貸切だよ。



到着すると、早速竹田氏が出迎えてくれる。静岡への小旅行をねぎらってくれるの…かと思いきや即荒縄を持たされる。縄絞めに借り出される。荷物を置く暇もなく即働かされるこの理不尽。しかしそれでいいのだ。西本通りの一員として少しでも力添え出来ればいいのだ。



祭りの始まる前、色々な情報が手に入る。神輿の持ち手が少ないのではないかということ。舵取りのナカヤマさんが昼の山車引きに参加出来ないこと。ジョンさんが今年限りということ。交通整理の専務さんが膝を悪くしていること。酒管理者不在。そしてとある事情で、昨年祭りを賑わせたヒデコさんが参加しないこと。


もう波乱必死。




山車が蔵から出され前夜祭が始まる。




美弥子さんと、御子息「碧」坊ちゃまと対面。わたしはいずれちゃまのお世話をする下男として生きることを確約されているのだ。




わたしを見るその目が既に厳しい。

美弥子さんは言う。「普段は笑うのに」



「そーれそーれ」




全く笑わない。






発電機を組み込み山車に明かりが灯る。


名舵取りナカヤマさんがいらっしゃらない。どうするのか。ウチダさんとジモジョウさんで引くのだ。昨年のブログにも登場したお二人。ウチダさんは気さくに話しかけてくれる良い人。シモジョウさんは善意の塊でゾーンに入る人








恒例の対バンならぬ対山車。



傳馬町と西本通りの太鼓競演。ビール呑みながらさらりとやっちゃう竹田氏。かっこいいなぁ。



前夜祭終了。昨年の反省を踏まえ、今年は飲み過ぎの中でも「酔わないこと」「翌日に持ち越さないこと」を誓い、ビールを7缶程度開ける。

竹田氏は

「モーニングビールだよ」

とアサヒスーパードライ500ml缶を置いて帰宅する。



前回から思っていることがある。



モーニングビールって何?