演劇知

劇的考察譚

プレゼントとは

2013-09-29 01:10:27 | Weblog
というわけで一週間前誕生日でした。32歳。頑張ります。

この日に「祭り」を見られたのはまた何かの因果。祭りづいている。























新宿歌舞伎町の神輿、風景とのアンマッチさが凄い。しかし「騒ぎ」「粋」といった共通する項目もあり。面白い。





奇しくもこの日は多少婦人の精算会。祝っていただき感謝の限り。そしてプレゼント。








この中でも一際異彩を放つのが




ドアノブ少女!!

田坂氏から頂いた本。なんといやらしいのだ。







酒井さんから頂いたプレゼントも異彩を放つ。








ラスク二個

どうやら差し入れの分配をプレゼントにしやがったようだ。

死者アプリとは

2013-09-29 00:43:48 | Weblog




夜の勝どきとトリトン。昼の装いとはまた別の雰囲気。



死者アプリ。ちょっとエスパーと共に依頼を受けた作品。話を持ってきた子がどうにも恐い芝居をやりたくて仕方ないという。自身も二本書いておりその内容も「狂気的彼女」と「百物語」というモロにそのテーマ。もう一本とのことで依頼を受けたが、さてどうしたもののかと。わたし、恐いの嫌いなのに恐い作品は好きで多少婦人、act orchでも恐怖芝居を書いてきた。ところが、今回は文化祭。間違ってもこれまでやってきた内容を披露することは出来ない。

ということで二人三脚でプロット思考。10個ほど持っていけたのはやはり好きだから。自分でもいつかやってやろうという気持ちがあったのだろう。この10個、中にはドン引きされるプロットもあったが、その中から「身近なもの」「音、映像を使ったもの」「っ文化祭で出来るもの」という条件をクリアした、携帯アプリを使った作品を選ぶ。



ちなみにドン引きされたものは糞尿を使ったもの。

出来るか、そんなの。




アプリケーションの表示、何が良いか考える。見ていて不快なもの、または不安を煽るものは何かを考え、人の口元を思いつく。これ、アップで映し出されると相当気持ち悪い。この口元映像、別作品で誤って流れてしまって、オペをやっていたわたしは悲鳴を上げそうになっちゃったよ。不意に流れると本当に驚く。


音声もかなり凝った。SE用意したが…



うめき声→机を巻き込み倒れる→悲鳴

窓開く→カーテン揺らめく→花瓶が落ちてパリン→人も落ちてガシャン→悲鳴



というドラマティックSEも創作。頑張った。




こちらもSEキューが20以上もあるのに合わせることなく本番に入ったので裏方はてんやわんや。わたしもサンプラ押し間違えをしてしまいてんやわんや。

お客様の後姿を見ていたが、狙いどころで顔をしかめ身を縮める姿を見ることが出来、わたしはオペ卓でニヤリ。ちょっとエスパーで笑顔を届けられたことも嬉しいが、恐怖芝居で恐ろしさを伝えられたことの方がより嬉しい。隣のお化け屋敷には負けなかっただろう。

スプラッターしなくても五感で恐怖は与えられるのだ。想像力の成せる業。



この公演で映像、音響テクが上がったので、今後の公演に反映させたい。

ちょっとエスパーとは

2013-09-25 14:07:33 | Weblog






文化祭終わりの勝どき ビール片手にわりと来ている。






文化祭で書いた作品、「ちょっとエスパー」。ちょっとした超能力をもってるが故にお礼参りの復讐計画に巻き込まれる女子高生の話。子どもたちの意見を集約し、書く。超能力の特徴と子どもたちの個性、そこに意見を盛り込んだ当て書き。この7年間で書き方、各能力も少しは養われた…ならばいいな。毎年恒例の「禿の渡辺」も登場。文化祭で書くのは3年目になるが、作品としては一番好きだ。


SF要素以上に、自分としては初のシチュエーションコメディとして書いた作品。今後なにかしらの形で披露出来たらと。




依頼を受け書いたが、稽古を見ることもなく本番前もどうなるかとただただ不安。しかし結果とてもよく頑張ってくれました。合わせる機会少なかったせいか、台詞が飛ぶ、ループするといった現象が起こり、SE入れる手に緊張が走るも、役者が見事にフォロー。即興としての能力の高さを見せる。最終公演では満席でパンフレットも増刷。作品として笑いも取れたと思っています。



熱海ワークショップとは

2013-09-22 01:16:41 | Weblog
写真家荒多惠子さんが主催するてんとう虫の会のワークショップ、身体を使って表現しようという企画の元、我ら多少婦人に講師の依頼が舞い込んでまいりました。

というわけでわたし、山本主宰、小林で熱海へ。




小林



わたし



小林



わたし



観光ではないのだ!しかし間欠泉が出た!




ワークショップは小学5年生~未就学児童、数十名という幅広い子達に集まってもらえました。教えるという姿勢ではなく、教わるという姿勢。拙いながらも全力で挑みました。





用意していたネタと実際参加した子たちとの反応の差、机上の空論ではダメなのだ。7年間の指導生活、そして2回の児童芝居の経験なんて大したものではない。現場主義と一回性の奇跡。


宮沢賢治を題材として聴こえる「音」の可能性、自身から発せられる「音」の可能性、そして音を駆使して人に想いを伝える可能性を、子どもたちと共に時自身にも当てはめて考えてみる。


31歳最後の仕事がこの仕事で良かったと想っております。

そして現在32歳最初の仕事の仕込み中。子どもたちのために有志公演を良いものにしたいという決意が。






で、熱海。その後観光。結局観光しちゃった。



長浜



二千年杉


熱海は本当にいいところだ。

「虎と。狼と。」写真アップとは

2013-09-18 00:47:33 | Weblog
多少婦人第14回公演「虎と。狼と。」の写真をアップしました。

今回はわたしが撮影しました。ブレ、ボケはご容赦あれ。雰囲気が伝われば幸いです。

http://www.tashoufujin.com/index.html

多少婦人HP

または

https://www.facebook.com/tashoufujin
facebook多少婦人

facebookご利用の方、いいねを是非に。


さて凄いパワー溢れる作品が撮れました。








まずは高速山本。




次に高速遠藤&尾崎




凄い画が撮れたものだ。

光広さんの結婚式とは~披露宴編~

2013-09-17 00:21:36 | Weblog
受付も無事終了。披露宴が始まる。








山本主宰、遠藤さん、阿部さん、小原兄も無事着席。隣の勝倉さんは預かったご祝儀袋の存在に気が気でない状態。


そして光広登場。



アマンダさんも登場。





我らも嬉しいが、それ以上に同期の山本主宰、遠藤さんがひと際嬉しそう。





わたしも嬉しい。



伊勢海老が嬉しい。

もうね、本当に美味しい。舌に絡みつくんだよ。こいつがよ。ねっとりと絡みつくんだよ。





鯛をたたく。



中座。



着席。



集合写真。




式の中で、アマンダさんのスピーチで「あなたなしの人生は考えられない」という言葉に本当にグッと来てしまった。格式ばった言葉よりも、情熱的でストレートな言葉の方が迫るものがある。


情熱的なお二人。式でまさかのダンス。







もう、素晴らしい。



とても良い式でした。




女子たちも満足気。しかし、この中で独りだけ満足しない女がいた。


















やる気の女、山本しずか。

終電残り25分でも一杯飲んで帰る女、山本しずか。




光広さんの結婚式とは~受付編~

2013-09-17 00:01:29 | Weblog
渡邉光広の結婚披露宴に行く。明大劇研の先輩だ。





もともと規格外の人であった。後輩のことを平気でクソがという男である。海外で道案内を願った男にブロックでどつかれる男である(無事で本当に良かった。)。

大阪で仕事をしている彼が帰還し、我ら後輩を飲みに誘うのは決まってその日当日である。はた迷惑もいいところだ。

その席で、結婚相手の名前アマンダさんを聞いた時の衝撃は計り知れない。オーストラリアの方と国際結婚という、我らの予想を超える男である。



そんな披露宴。先の当日飲みにかけつけるという勲章を集め、無事出席の資格を得た。同様に資格を得た、歴戦の勲章ホルダー、酒井さん、勝倉さん、旧姓浅川さんで受付を行うことになる。

酒井さんは我らが多少婦人。勝倉さんと旧姓浅川さんは後輩である。









何が面白いか、右側の旧姓浅川さん。左の勝倉さんを笑っているにしか見えない。



受付といえば、披露宴の第一歩、大事な場だ。しかしそこは渡邉光広、受付の具体的な内容、指示も当日まで明かさない。というか、披露宴数時間前にメールでちゃちゃっと指示するのであった。

最初のミッション、メールで受け取った暗証番号で貴重品ボックスから重要な品を取り出すを実行するも、新郎新婦専用のボックスにわたしが近づくため式場のスタッフに怪しまれ、更にはメールで指示された番号のボックスが存在しないという事態。

メールでのロッカー番号「861」→実際「108」


不安の幕開けである。



この不安をどうにかするには飲むしかない






大爆笑旧姓浅川さん。画面左、酒井さんはその昔披露宴スタッフで酔っ払いBGM間違えやがるという前科があるのでわたしは心配。しかし、景気にづけに一杯やっておきたい。そして受付の予行練習をやっておきたい。わたしと酒井さんの練習が始まる。酒井さんがお客様役だ。

酒井「あの…すみません…」

渡辺「はい。」

酒井「あの、トイレはどこに…」

渡辺「はい、こちらをまっすぐ進んでいただい…」

酒井「Ahan??






しまった、外国人客役だったのか!



皆で拙い英語で色んな関連単語を考える。国際結婚受付は言語以外、例えば風習の面でも日本のそれとは異なる。

ご祝儀の概念がないのだ。これを知っておかないとご祝儀をお願いすることになってしまう。予行練習だと・・・



 受付を通りすぎようとする客役酒井。

渡辺「あの…」

酒井「はい?」

渡辺「ご祝儀を…」

酒井「Ahan??


渡辺「あ、あ、あ…give me a money.







なんか物乞いっぽい。

予行練習も万全。受付時間となる。最初のお客様がいらっしゃる。日本の方だ。誘導、ご祝儀受け取り、記帳、その全てが完璧。あとは控え室に誘導するだけだ。


旧姓浅川さんが華麗に誘導する。




旧姓浅川「ご署名ありがとうございます。あちらの控え室になんか飲み物があるんでごゆっくりおくつろぎくださいませ。」




…なんか…



…飲み物…




…あるんで…








笑い事じゃないよ。なんかの飲み物ってなによ。何があるのよ!


こんな怒涛の受付。無事お客様を笑顔でお迎えできました。

「花野」「紙風船」とは

2013-09-16 21:06:31 | Weblog
宮嶋さんが出演されている「花野」と同時上演の「紙風船」を観に目白のゆうどへ。「紙風船」は大学時代に卒論の研究対象にしていたこともあり、どう扱うか楽しみである。

まず会場に圧倒される。古民家であり、縁側、及び庭面が舞台。そしてギターの生演奏。

日常におけるシーンで日常的な芝居。「花野」は死者が出現するもあくまでも日常を崩さない芝居。生と死の境界線、縁側が見事にその効果を果たす。


つまりはこうだ





外(劇場外) 【現実】
----
      
        【限りなく非現実の劇空間】    

----
↑縁側↑    【限りなく現実の劇空間】   

畳面(客席) 【現実】



現実である客席から見て現実+非現実の世界を覗き、その視線の行き着く先は現実なのである。この空間配置が面白い。そして役者がこの構図をしっかり意識しているのがまた憎らしい。

縦だけではなく、さらに横の構図も考察。



    外(劇場外) 
    ----
      
      【木】    
    庭
    ----
【入口】↑縁側↑   【壁・時計】   
      【柱】
    畳面(客席) 

下手         上手


木、柱を中心にすると下手側が入り口、上手側に時計がある。真ん中の柱を目付け柱として考えると、それを境に左右でやはり入り口(現実)と壁・時計(非現実)の空間とに分かれる。つまりこの舞台は


 
1現実+非現実 | 3非現実+非現実
----------------
2現実+現実  | 4非現実+現実

の四つの空間として切り取ることが出来るのだ。

どのポジションにいるかでその役の状態が手に取るように分かるのだ。ちなみに生演奏で舞台を飾る那須さんは4の位置。音楽という機能としては絶妙なポイント。

そしてこの四つの空間を跨ぐその時、役者はただ歩くのではなく相当の覚悟を持って歩かねばならないのだ。「跨ぐ」「越える」「過ぎる」「渡る」という歩行に意味と価値を見出せねば古民家で芝居をする理由がないのではないか。



物語は何気にない会話。真意を隠し生に対する執着を捨てきれない叔父とそんな叔父になんとなく会いたいと思う女性との対話。ベテランの小林さんのリアルと宮嶋さんの幻想的とが折り合い、先の空間の中で現実に垣間見える神秘性が現出していた。那須さんの音もまた見事。というか那須さんは一日引き続けているのだ。しかも終演後はライブもしているのだ。間違いなく今回の敢闘賞である。

古民家+庭ということで「音」にもこだわっているように見えた。縁側で話すのと庭で話すのとでは声の響きが全く異なる。そこにお二人の動き、声の向く方向を意図的に変え発することで客席にいる我々は一人の役者から発せられる声に無数のパターンを感じるのだ。




当日の環境にも恵まれた。宮嶋さんがはけた瞬間に外を通る宮嶋さんと全く同じ髪型の女性。庭に偶然入ってきた猫、叔父が消えるその刹那に木を凪ぐ風。一枚落ちた葉は枯れかけの黄色。その全てがパーフェクトと言える。




最近考える「空間+芝居」の有り様、その可能性を見出す。




「紙風船」は作品と上演する時代とを考えた時、どちらにウェイトを置くのか、そこが見えなかったのが残念だ。妻のぼやきは「ツンデレ」にあらず、夫の想像活動(映画)は単なるご機嫌取りにあらず。そしてあの四つの空間を意識すれば、物語の展開における役者の位置にも工夫が取れるはずであろう。





高さのある天井。




外から中を見た図。



しかし面白い場所を見つけたものだ。


その後目白氷川神社の祭りへ。














久しぶりに楽しい観劇であった。

終演とは

2013-09-14 00:45:24 | Weblog
多少婦人第14回公演「虎と。狼と。」終演致しました。ご来場誠にありがとうございました。


裏方目線日記も最終回。小屋出しです。



雨が降る。多少婦人には小林という地球上最低な雨女がおります。


かたやわたしは晴れ男。



わたしの晴れが勝つか、小林という地球上最低な雨女が勝つか、勝負なのです。

















雨めぇぇぇ。

小屋出し直前の雨。待機しているみかんさんが車出せずK-POPを聞き出す始末

出すものはわたしの機材のみ。入念にビニールコーティングをする。

そして雨が引くその一瞬を待つ。

と、その瞬間はすぐにくる。搬出しようとわたしが決心したその瞬間、雨が弱くなる。

この好機を逃す手はない。

搬出を決意。そして我らのチーム力を最大限に活かす。




背の高い田坂氏と芝田氏を起用。つまりは二人を人柱…いや、骨組みにし傘を作る。

骨格、長さ、全てが傘の骨組みに適している。田坂氏と芝田氏は傘役者である。















生還!

酒井さんは一滴も濡れず、田坂氏、芝田氏は濡れちゃった。ごめんね。


その後みかんさんと再びドライビング。途中積み込み忘れに気づき再び劇場へ。小屋入りの三週目が四週目に。もうね、いいかげんこの道覚えちゃったよ。


ドライブ中は雨。しかし、車停め荷物を降ろすその時には雨が止む。そう、わたしがやると決めた時には雨が止む。

これね、本当に神がかってたんだぜ。

みかんさんもわたしの奇跡に驚く。







その後みかんさんと渋谷に戻りレバニラ定食とW餃子定食を食べて打ち上げに向かうのでした。






最終日前とは

2013-09-08 01:26:31 | Weblog
改めて最終日前、少し真面目にこれまでの稽古状況をアップ。色は想像の幅が広がるモノクロで。






























試し試し撮っていますが、いい出来なのは素材である役者が素晴らしいから。早く公演写真もアップしたい。



では最後に神妙で奥行き深く静寂な彼を。


















拝む芝田遼3連発







明日無事に12時から開演できますように。