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【かがやく 皐月、ふる光 】
ガラス窓から射す陽が短くなった
陽の運行が高く上っていく季節、
レース越しにもれてくる光は散乱し
きらきらと煌いて 瞬いて 消えていく
皐月の空から降りてくる『とき』だ
季節の中に立ち止まった『とき』なのだ
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『とき』の姿は余韻をひいて
こわれた鏡のかけらに変えて
万華鏡のきらめきで飛び散った
一瞬ごとに色を変え
一瞬ごとに方向を変え
一瞬ごとに広がって、消えていく
目を凝らして見つめよう
キラッ と光って 『とき』がゆく
美しい木々に、風に、天に
ゆらゆらとたなびいてきた眠りの気分も
キラッ と光って 流れていくよ
皐月の空は天へ続く
命 かがやかせて
動き始めた季節の影を見つめよう
(by www.cha16 =2006.05.01=)