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先祖を探して

Vol.249 古地図から見る歴史 (12) 世之主神社のもう1つの鳥居②

世之主神社にあったとされるもう1つの鳥居、それは参道階段の上り口にあったそうです。
これは島にお住いの神社付近のことに詳しい古老90歳に先日伺った話で、全くの初耳でした。これまでも様々な方に神社についての話を聞いてきましたが、入口にあったという鳥居の話を聞く機会はなかったので新しい情報でした。

その鳥居があった場所ですが、以前は参道の階段が今と違って真っすぐにもう少し下まで伸びており、その階段の登り口に木で作られた鳥居があったそうです。
これは叔母からの情報ですが、昔の旧道を真っすぐに上っていって、その道から参道階段へは、右に少し折れて入っていったといいます。叔母が住んでいた昭和20年代と今ではすっかり景観が変わってしまっているので、正しくは説明できないかもしれませんが、恐らく下のような道だったと思われます。
水色の点線は旧道から参道に続いています。



1947(昭和22)年の航空写真で確認してみましたが、さすがに鳥居のようなものは2つとも写真からは確認ができません。
古老の話では、現在の道路から旧道に入るあたりに木の鳥居があったそうなので、だいたいの位置を確認してみました。
現在の写真で場所を確認してみると、参道をまっすぐに伸ばし、道路を挟んだ先で旧道への入口あたりがその場所となります。



今では全く想像もつかない場所に鳥居があったようです。
神社の建立暦から見ると、鳥居が出来たのは寺から神社に変わった明治4年以降だと思われますが、1871(明治4)年の時は禅王寺の跡地にいったん神社を移転したといいますから、今の場所に戻した1902(明治35)年の時に神社と2つの鳥居が作られたのではないでしょうか。
それから60年経過後の1962(昭和37)年に、神社の建て替え時に道路を造ったことで参道階段の下段の一部と鳥居は取り除かれたということになるのでしょう。
現在84歳の叔母は、昭和28年まで居住した13歳頃までの子供の頃の記憶としては、入口の鳥居は覚えていないようです。もしかしたら木製だったこともあって、叔母の記憶が残る以前にもう朽ちて取り除かれていたのかもしれません。

これらは古老の話や地図から見る地形などをもとに、かつて存在した鳥居の場所を推測しております。
残念ながら大正14年の地図には鳥居の場所などは書かれておらず、神社に向かう参道もはっきりしません。
今後、鳥居の場所を示す資料や写真などが見つかることを期待したいと思います。

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