非才無才の雄叫び

つぶやくこと、叫ぶこと、すべてボケ防止だ!

東京都知事選、流行作家百田尚樹氏の応援演説を聞いてみた!

2014-02-08 10:03:07 | 日記
NHKにチャンネルを変えたとき、丁度、参議院の予算委員会
の国会中継をやっていた。参議院議員で評論家の有田芳生氏が質
問に立っていたが、ある特定の東京都知事選候補者の応援演説を
NHK経営委員で流行作家の百田尚樹氏が行ったことの是非と、百田
氏が他の候補者のことを「人間のクズ」と言ったことを取り上げて
NHKの経営委員の言動が、これで良いのかと安倍首相に糾していた
が、安倍首相は「聞いていないのでお答えできません」の一点張り。
有田芳生氏は、その質問一辺倒で、結局、首相の言質を引き出
すことはできなかった。
 他候補に対して「人間のクズ」呼ばわりは、確かに非常識だ。
だったら細川さんや小泉さんに面と向かって「人間のクズ」と
叫んでみてはどうか、と言いたい。そういう度胸もなかろう。
それで百田尚樹のキーワードでネットを検索してみた。その中
に、百田氏の田母神候補の応援演説のYouTubeがあったので覗い
てみた。新宿西口での第一声らしい。
「えー」の連発で、正直言って「作家」の演説、応援演説として
は実に粗末なものだ。通りかかった有名人が唐突に指名を受け
て壇上に上がったとしても、あそこまではひどくはないだろう。
ウグイス嬢の方が余程理路整然とした話をしている。当方も若
い頃に原稿なしで街頭演説をやった経験があるが、当方の方が
断然に上手いはずだ。「えー」なんて、ほとんど発しなかった。
ご本人も言っているとおり、気持ちばかりが先走ってしまうから、
「えー」の連発になってしまう。差し詰め躁状態というところだ。
第一どう応援演説をやるか考えもしないで大阪から駆けつけたと
いう感じ。ネット等で田母神氏を見て応援を決めたと言っている
のだから、田母神氏の都知事選立候補にあたって発表した三つ
の政策・提言を読んでいてもいいはずだが、百田氏の話を聞く
と全く読んでいないのではないかと思う。ただ田母神氏を持ち
上げるために発したと思われる第一声は田母神氏の政策にはな
い憲法改正問題。田母神氏は勿論、憲法改正論者ではあるが、
この選挙戦では田母神氏は憲法改正問題を取り上げてはいない
にも関わらず、言うことに事欠いて「今の憲法は、戦争を起こし
て欲しくないなあという希望を書いた憲法」と決め付け、「戦争
は絶対起こさないという憲法に変えないといけない」と主張し
て田母神氏を持ち上げたつもりなのであろう。「戦争を起こして
欲しくないと日本で一番思っているのは自衛隊員なんです。
なぜか、戦争になったら自衛隊員が真っ先に死にます。死にたく
ないから、絶対に戦争を起こさない憲法に変えないといけないと
自衛隊員は思っている」なんと自衛隊員の心境を代弁したつもり
のようだが、何を言うかと言いたい。「死にたくないから」確か
に自衛隊員に限らず小生も戦争なんかで死にたくはない。しかし、
自衛隊は戦前の軍幹部が自衛隊の幹部となりアメリカ流の合理主
義の下に隊員の教育訓練に当たってきた。そこには明治以来の
武士の精神・真髄が一貫して生かされているはずだ。百田氏が
「自衛隊員の死にたくない」の発言を聞いた時、一瞬、腸が煮え
くりかえりそうな憤りを感じた。士族の血をひく者の血の騒ぎだ。
ところが、その後「こんなことはあってはならないことですが」
と言いながら「何らかの事情で日本が戦争に巻き込まれたら、
自衛隊員は死に物狂いで闘いますよ。真っ先に死にますよ」何
を言うかっ。たった今、「絶対に戦争を起こさない為に憲法を
変える」と言いながら「もし戦争に巻き込まれたら」などと口
走るとは、あまりにも軽薄だ。
そして、航空自衛隊の訓練を見に行っての感想で自衛隊員を称
えているかと思うと、他候補の事に触れて「都知事は人間のク
ズみたいな奴にやって欲しくない」
そして次が他の候補者中に外国人参政権の問題を取り上げてい
るが「世界が平和になったときには、そういう法律は欲しいが
今は反日国家の外国人が大勢いるから絶対だめだ」なに言って
いるのか。外国人参政権を認めるべきだとする持論を有してい
る者が候補者の中にいても、今回は、それを都政の政策として
主張している候補者はいない。国政レベルの話だ。要は自分の
言いたいことを言っているだけで、田母神氏のことには全く触
れない。そして
「都知事の皆さん!いや都民の皆さん」とやらかしてしまう。
観ていると売れっ子作家が調子に乗りすぎて躁状態だ。
そして次が原発問題に関しては田母神候補者の政策に反するこ
とを口走ってまとまりを欠く。「こんなこと言っては顔色変え
られるかもしれませんが」と断りながら「原発は将来的にはな
くすべきだが、今はなくすべきではない。そんなことしたら日
本は沈んでしまう」これは脱原発論で田母神氏の原発容認論と
相反する。まして田母神氏は立候補の三つの主張・政策には原
発容認論をもって主張している箇所はどこにもない。
とにかく支離滅裂だ。作家なんだから小説を書くように、ある
程度、筋立った話ができないのか?結局そんなのお構いなしで話
が飛ぶ。羞恥心もない。要は勝てば官軍、小説が売れているか
ら怖いものなし。大阪出身なので「いてまえ」というところか。
 応援演説も一呼吸置いて、ウグイス嬢が司会で「田母神候補が
都知事になったら、こんなふうに東京都、日本が変わるとお考
えでしょうか」とマイクを渡すと「都政が引き締まると思いま
す」何を言っているのか。こんな抽象的な表現で応援演説のつ
もりのようだが、都民をバかにしている。東京都民は、そんな
言葉では動かない。
そして日本経済の発展に触れた後、「日本が経済大国になって
韓国、中国に安い労働力を求めて大量に進出したおかげで、大
量のお金が中国に流れて中国が大きくなった。・・・ところが
中国は30年の間に領土を拡張してきた。アメリカがベトナムか
ら撤退すると発表した翌年の1973年にベトナムの島を占領して、
無抵抗のベトナム兵を何十人も殺したんですよ」あれ?そうだっ
たっけ?おかしいと思ったのでネットで調べてみた。
当時は南ベトナムの政権末期の時期ではあったが、問題の西沙
諸島を西側をベトナムが実行支配し、東側を中国が実効支配し
ていたが、紛争が絶え間なかった。1973年は中国軍が西側の島
に上陸したのを契機に海戦へと発展した。この海戦でベトナム
は敗戦することになる。以来、中国は西沙諸島を実行している
とウィキペディアは記している。「永遠のゼロ」など戦記もの
を書く作家が、こんなでたらめを言って恥じないとは、所詮、
百田氏は自ら望んで「人寄せパンダ」を買って出たということ
になるだろう。その煽りを受けて、田母神氏は、更に一歩後退
して泡沫候補にどっぷりと漬かってしまったというところだ。
※百田氏は1988年南沙諸島(スプラトリー諸島)のある岩礁
で丸腰で作業をしていたベトナムの工営兵数十人に向けて中国
海軍が機銃掃射して殺害し、近くで待機していた輸送船を沈没
させた事件と混同している。歴史的な事実を混同するというの
は、宮崎駿氏が「永遠の0」を批判しているように、彼の著作
には不正確な部分が多いのではないか。
結局、百田氏やNHK会長らの安倍首相の「お友達」は
安倍首相の馬脚なのだ。
「村山談話」等を否定するような右傾化した失言をくり返
すことは、安倍首相が靖国参拝を「不戦の誓い」のためと、
いくら国際世論に声高に説明しても、「お友達」の馬脚た
ちが、安倍首相の本質を露わにして恥じないのだ


百田尚樹氏よ
自らの軽々しい発言・失言は
安倍首相の足を引っ張っていると
自覚せよ







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