昨年夏、知覧特攻平和会館に行く機会を得た。
鹿児島県南九州市知覧町。
平成19年12月1日に三町(頴娃町・知覧町・川辺町)が合併し「南九州市」が誕生した。
合併当時、人口約42,000人で現在は約41,000人の市である。
知覧の街に入ると、ラカン樹の街路樹と石灯籠群に驚きを見た。
知覧特攻平和会館に近づくにつれて、石灯籠が混み合ってくる。
神聖な場所に向かうような気がして、身も心も引き締まる思いがした。
知覧特攻平和会館に入り、館内ガイドさんの説明を聞いた。
ガイドさんは一冊の本を取りだして説明を始めた。
その本は「日本一短い母への手紙」であった。
幾度も使用しているのであろう、ずいぶんと手垢がついているように思えた。
福井県は丸岡町に日本一短い母への手紙があるが、ここにはもっと短い母への手紙がありますと、特攻隊員から母へ宛てた手紙を朗読してくれた。
熱いものがこみ上げてくるのを必死にこらえていたが、こらえきれなかった。
二十歳前後の若者達が、国を思い、家族や愛する人達を思い散っていった。
今の日本からは想像も出来ないことであるが、自分自身を当てはめてみると、心で泣いて笑顔で飛び立つ自分がそこにいるような気がした。
二度とこのようなことがあってはならないとご冥福を祈りながら心に誓った。
知覧で見た日本一短い母への手紙。
坂井市丸岡の日本一短い母への手紙。
時代は変われども母への思いは変わらない。
館内ガイドさんが例えに本を見せてくれたことなどもあり、知覧に親近感を憶えて知覧特攻平和会館を後にした。
徳川家康の忠臣本多作左衛門重次が陣中から妻にあてて送った手紙
「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」
これをヒントに平成5年より一筆啓上賞が始まった。
現在、第7回新一筆啓上賞を募集中です。
テーマ「笑」 2009年10月16日(金)…消印有効
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