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つれづれなるままに・・・・

生きるぼくら/原田マハ

2017-06-08 | 読書

私が原田さんの「本日はお日柄もよく」を読んでいたので司書さんがこれもお勧めだと勧めてくれたので読みました

最初っから泣けました・・・

主人公の人生は父親が事業に失敗して借金背負ったので離婚して母親と2人暮らしになって

高2でいじめられてそれ以降日雇いで働いたりしたもののひきこもりになってしまった・・

壮絶ないじめで弁当を砂の上に投げ捨てられて砂まみれになった梅干を食べさせられて以降梅干が食べられなくなった人生・・・

冒頭の高2の話は生々しすぎて涙なしには読めませんでした>_<

そんな人生がひきこもって何年も過ぎた時、母が置手紙と嫌いな梅干のおにぎりを置いて出て行った・・・

それから人生の生きることへの模索が始まり とりあえず父方の祖母の家のある蓼科へ向かう為に中央本線の普通電車に乗る

ひきこもっていた人生が駅員や人と交わってなんとか蓼科の祖母の家にたどり着き出会ったのは父親の再婚相手の子であるつぼみ・・・

つぼみは母親が不倫の末できた子で未婚の母で看護師として頑張っていた中、

がんで入院してきた人生の父と知り合い再婚して、のちに両親とも亡くなって祖母の家にいるという

つぼみも対人恐怖症で人と関われないでいた・・・そして久々に会う祖母は認知症

蓼科で地元の人たちと少しずつ関わって人の温もりや病気の祖母の為にコメ作りをして自分をとりもどしていく・・

とにかくいい話で感動しました・・・米のおいしさに感動するところはとっても良かったです

ひきこもり、いじめ、認知症、介護、対人恐怖症など様々な問題が取り上げられてましたがそれを感じさせない素敵な物語になっていました

心の持ちようや環境で人間って変わることができるっていうか、心が元気だといろいろ良い方に変化するのかな?と思いました

私自身が今、そんな風に前向きっていうか、そのことで自分も周りも変化していると気づき始めたので余計です

 

それにしても息子を立ち直させるためなのか、心を鬼にして出て行ったと思われる母はすごいなと・・・

すごく辛かったと思うけど、母親のわずかな年賀状の中に頼れる人がいるかもしれないと一応助け舟を出していたところに

母親の優しさがあったし、その葉書の中に別れた夫の母の葉書があったのも意図的だったのかな??

でもその夫の母つまり人生にとっては祖母の葉書は実は元夫からの葉書だったことを後で知ります

私が母親でも同じようなことをすると思います。ひきこもったり壊れてしまった人間には酷なことですが

親は子供よりも先に死んでしまう可能性が高いから ずっと面倒を見続けることができないことが多いと思うんです

だとしたら、何とか自立させたい・・・面倒見たりお金を出すから何もしなくても生きていけるわけだから

ちょっと厳しいかもしれませんが、私も同じように自分で生きることを考えさせるきっかけとして意図的に放り出すと思います

そうすれば必ず誰かと関わらないといけないことが起きてくると思う・・・

結局最後は自分かな??と壊れたことのある自分が感じたことなので(現在もリハビリ中(笑))

勿論、いろいろな形で見守る形が前提ですが・・・

当時を振り返ると、もし子どもたちもおらずで働かなくても経済的に困らなかったらひきこもってた可能性は大きいです

体も心も壊れた状態でしたが何もしなければ生きていけないから本当に必死だったと・・・

子どもたちの自立に少しメドがついて4月はちょっと気が抜けていましたが娘に叱咤激励されて今は精力的に頑張ってます(笑)

 

最後に人生が母への感謝を伝えるのですが、これには号泣してしまいました^^;

蓼科には行ったことないのですが、きっと素敵な自然に囲まれて心も癒されたんだろうと思います

物語で出てきた御射鹿池・・行ってみたいです!そしておいしいお米で握ったおにぎり食べたいなぁ・・・