ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

ただいま~!

2003年04月28日 | ゆきちゃんの日記
転校してからずっと練習をしてきた登下校の自立。

ついに由紀子が一人で玄関まで帰ってきました。

私はもう少し時間がかかるかと思っていたのですが、
いつも下校の時に連絡をくれるK村先生がチャンスを作ってくれました。

「今日はゆきちゃんと一人で玄関まで帰ると約束をしましたから、
お母さんは玄関の中で待っていてください。」

なかなか最後の一歩を踏み出せなかった私に変わって
先生が由紀子の背中を押してくれたのです。

ドキドキしながら窓のところで背伸びをしながら待ちました。

すると由紀子がランドセルの肩ひもに手をかけて
緊張した面持ちで帰ってきました。

とても長い時間だったような気がします。


「ただいま~!」p(*^-^*)q


そして、戸を開けた後 
満面の笑みで一言

「いた!いた!」・・・(笑)


いるさ!ドキドキしながらずっと待っていたさ!
(*^-^*)


私は由紀子を抱きしめていました。


小学校に入ってからずっと願っていた瞬間でした。

たった7分間の道のりです。

普通の子どもだったら小学校に入る前から歩ける距離です。

でも、私は由紀子が自閉症とわかったときから
一人歩きは無理と決め付けてしまったのかもしれません。


何歳になっても道を一人で歩かせることができませんでした。

「一人で歩くことよりも命の方が大事!」

小学校に入る直前に小児科の先生に言われた言葉を盾にして
ずっとその自立から逃げていました。

口では自立をさせたい!

そういいながら、
結局最後の1歩が踏み出せなかった。


でも、いつのまにか由紀子の方がその一歩を踏み出していました。

新しい環境の中で由紀子はまた一つ大きな自信をつけました。

K村先生の協力にも本当に感謝します。

ありがとうございました。



そして、もう一つうれしい事がありました。

由紀子が帰宅した後、
私は一人で近所のスーパーへ買い物に出かけたのですが、
その間にまーまーが学校から帰ってきました。

そして、一人で居た由紀子に「お母さんは?」と聞くと

「ジョイ○サン(スーパーの名前です。)に行ったの!」

と答えたというのです。

今までこんなシーンは何度もありました。


でも、いつも「お母さんは?」とオオム返しをするか
「いないの!」としか答えなかったのに
今日はちゃんと答えを返すことができたのです。

まーまーはその自然さにびっくりしたといいました。

きっと、一人で帰ってきたことの自信が
由紀子の中で何かを変えようとしているのかもしれません。

久しぶりに由紀子の成長に感激した1日でした。



写真は登下校の練習を始めた頃のものです。

撮影は忍者です。
コメント
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