ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

療育手帳

2003年05月03日 | ゆきちゃんの日記
由紀子は療育手帳という物を持っています。

心身に障害を持っている人が持つ手帳なのですが、
障害の重さによって等級が決まっています。

自閉症の子どもは知能テストの結果でそれが決まるのですが
由紀子はB2です。

手帳の中では一番軽い障害ということらしいのですが・・・。

これが、メリットの少ない等級でして・・・。
(――;)


特児手当ももらえないし、
島に住んでいる頃に使えたのは、
船賃が本人に限り半額になるという項目だけでした。

( ̄∇ ̄;;イエ!イエ!
長崎へ療育や診察で出かける機会の多かった我が家は
目いっぱい使わせていただきました。

それだけでも感謝しております!
m(_ _)m

ところが、長崎に引っ越してきて
この手帳のありがたさをあらためて感じています。

ず、バス・電車の運賃が本人に限り半額、
そしてプールも科学館もペンギン水族館も
ほとんどの公共施設が無料で使えるのです。

今まで宝の持ち腐れだったのですね~!


今日は市内にある福祉施設のプールに行って来ました。

初めて車で行ったので、
よくわからないままとりあえず地下の駐車場へ行きました。

中へ入るとすぐに係りの人に
「障害者手帳は持っていますか?」
と止められてしまいました。

よく見ると「障害者専用」と書いてあります。

「あの~、療育手帳でもいいですか?」

恐る恐る差し出すと、
係りの方が急に笑顔で

「あぁいいですよ~!」

こんな場面で手帳を使った事が無かったのでビックリです。

この施設の駐車場は手帳が無ければ
全く駐車できないようです。

他の人は近所の有料駐車場に止めに行かなければなりません。


さて、中に入ってプールを使う為の登録に行きました。

手帳で必要な手続きを取るとカードをもらいました。

本人と付き添いの人1名は無料で使えるらしいのです。
えぇ~!本人だけじゃないの?
(⌒―⌒) ニヤリ


ちょっと小さめで浅いプールでしたが、
由紀子にはぴったりの大きさでした。

いろいろな人が泳いだりウォーキングをしていました。
もちろん障害を持った人がいっぱい居ました。

由紀子が多少大きな声を出したり、
怪しげな行動をとっても誰も嫌な顔をしません。

付き添う私はストレスも無く気持ちがとても楽でした。


楽しそうに泳いでいる由紀子も
きっと同じような気持ちだったのかもしれません。

いつも以上にのびのびと泳いでいるように見えました。

私に行動を止められることが少ないせいかも・・・)


それにしても、
これが療育手帳の使い方だったのかと
初めて手帳のありがたさを感じています。

そして、島の障害を持つ人に比べて
長崎の人が行動的で意欲的な理由が
わかったような気がしました。

他にも探せば由紀子がのびのび楽しめる場所がありそうです。


今回の引越しは、
島の自然やお友達とお別れをして
つらい事も多い引越しでした。

でも、得る事もたくさんありそうです。

今まで引出しの中で眠っていた療育手帳を、
これからはいつもバックの中に入れて
由紀子の生活にいろいろな文化の風を
吹き入れてやろうと思っています。


=END=
コメント
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