「良薬をコトとするは、凝固を療せんが為なり」という食法(じきほう、食前の祈り)をご存知でしょうか。
私はこれを日本山妙法寺で過ごした一年余りの間、毎食前に唱えさせられてその意味を考えて来ました。
これはテラバーダ系(原始仏教)のお寺ではどこでも唱えられており、おそらくブッタの教えがそのまま伝わって来てるかと思います。
「ブッタは草を吸わず、ただ食べた」という教えも原始仏教圏(ヒマラヤ南麗)では伝えられており、私も25歳で2回目のエベルスト-トレッキングに行った時、シェルパ(山男)のオジサンからその教えを受けて以来「ただ食べる」ように成ったコトは前に話しました。
簡単に振り返りますと、「吸う」のはたとえ水パイプでタールを減らせたとしても肺に負担をかけ、一気に血流へTHCが流れ込むので急性T中毒になる恐れがあります。
これは一時的に統合失調症になる感じで、一つのコトに感情移入しすぎて周りが見えなくなり、ディグ(深入り)しすぎると天の声(幻聴)まで聞こえて来ます。 こうした効果は古来からヒンドゥー教やイスラム教で神聖視されて来ましたが、私は中庸を重んじるブッタの教えに従って食べるだけにします。
食べてゆっくりと腸から吸収されたTHCは、およそ30分後から徐々に精神作用を及ぼし初めて5時間ほど効果が持続します。
それはまず気づかないほど微妙に変化して行き、精神は揺さぶられるコトなくマイルドに感情移入して行きます。
それはブッタが「空」と言った悟りに近く、医学的には大脳新皮質の活動が抑制されるコトで原始脳が意識の前面に現れて来ると言えます。
原始脳は五感を司っているので、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚は普段よりも鋭くなり、これらは芸術的な感受性を高め、食事を美味しくし、肌の触れ合いも感じ易くなります。
こうした効果が私には「凝固を療す」コトに思え、「良薬」は精神を自由にしてくれます。
このコトは世界的ベストセラーになった「神との対話」でも神が語っており、人類にもっと「良薬をコトとする」ように勧めております。
日本でも経営コンサルタントの神様と謳われた故、船井幸雄氏がその遺作「悪法!大麻取締法の真実」で日本古来の大麻文化を紹介しており、日本はアメリカに押し付けられた悪法を一刻も早く改正しなければならないと言い残されました。