特に反転攻勢で核ミサイル基地を占拠し、独自のミサイル誘導システムで核兵器を無人の砂漠に落としてからは、国際会議で最重要課題に取り挙げられる程の焦点に成ります。
こうした注目に対して、「蜂起の旗頭」であるターシャは仲間全員のメッセージを動画配信し、彼等の意見をまとめて声明も発表します。
ここでは仏教徒のチベット人らしく「非暴力」を基調とし、党の支配に対する革命を目指すけれども、人民には決して危害を与えないと誓います。
この声明をまとめるに当たっては反対意見もあり、それは3000人(当初)の蜂起軍の1割ほどを占めるウイグル人からで、彼等は「再教育不可」とされた筋金入りらしく、核ミサイルを北京の中南海(政治中枢)や三峡ダムに落とすべしと主張します。
そうすれば確かに、党(ドン)は壊滅的な打撃を受けて倒れるかも知れないけれど、ターシャ達の目標はそこにはなく、如何にドンを改心させて平和共存の道に導くかを焦点とします。
これはチベット亡命政府の方針で、ターシャはインドの特殊部隊SFFに所属しますが、実際にはチベット亡命政府の意向をインド政府のモノよりも大事にします。
彼女は亡命政府の実質的リーダーであるトゥルク(転生者)、秀祥(シュウシャン)と連絡を取っており、トゥルクは今回の蜂起が「平和への道」に経がるコトを、命を賭して祈り続けています。
最後に折角なので、この状況を短歌でまとめたいと思います。
ーー 夏の雪 儚く溶ける 定めでも 命を賭して 地の塩となる ーー