太皇太后はいまわの際に皇帝を呼ばれ、何事かを囁かれると、笑顔で天に召された。
シンは思わず「おばあ様…」と呟いていた。
遺影は、孫や曾孫に囲まれて撮影された笑顔の写真だった。
撮影される時に一つ、座る人のない椅子が用意されていた。
それから10余年。
ジェウが高校に進学し、シン同様に皇太子妃を迎える事が議題にのぼり出した。
ジェウに許嫁はいない。
ジェウに事実を話すと、まだ結婚は考えられないと言う。
当然と言えば当然の反応に、王族の顔をたてるため、ジェウの半公式誕生会を開いたのだった。
ジェウが大学2年の秋、皇帝夫婦はリュ・ミンジと言う女性を紹介された。
ジェウより1歳年上で、父は教師、母は会社員という一般家庭の娘に、皇后は当初、余り良い顔はできなかった。
だが、彼女の遠戚にリュ財閥と王族の名を見付けると、態度は軟化した。
そして、大学卒業の冬、ジェウはミンジと、婚礼の儀を行った。
翌年、ギュリが降嫁すると、異例ながらミンスが大君に柵封された。
そして、夏のある日、イギリスからソ・ファヨンの訃報が届いた。
シンは思わず「おばあ様…」と呟いていた。
遺影は、孫や曾孫に囲まれて撮影された笑顔の写真だった。
撮影される時に一つ、座る人のない椅子が用意されていた。
それから10余年。
ジェウが高校に進学し、シン同様に皇太子妃を迎える事が議題にのぼり出した。
ジェウに許嫁はいない。
ジェウに事実を話すと、まだ結婚は考えられないと言う。
当然と言えば当然の反応に、王族の顔をたてるため、ジェウの半公式誕生会を開いたのだった。
ジェウが大学2年の秋、皇帝夫婦はリュ・ミンジと言う女性を紹介された。
ジェウより1歳年上で、父は教師、母は会社員という一般家庭の娘に、皇后は当初、余り良い顔はできなかった。
だが、彼女の遠戚にリュ財閥と王族の名を見付けると、態度は軟化した。
そして、大学卒業の冬、ジェウはミンジと、婚礼の儀を行った。
翌年、ギュリが降嫁すると、異例ながらミンスが大君に柵封された。
そして、夏のある日、イギリスからソ・ファヨンの訃報が届いた。