第16回日本の美術―全国選抜作家展ー「兆」

今年の夏、突然世界文藝社からメールがやってきて、この展覧会に出品しないかと言うお話をいただいた。トールペイントの作品を探していて、リアルなかわいい犬の作品がいいといってくれた。HPなどの作品を見て声をかけてくれたということだが、はっきりいって、新手の詐欺では?と言う疑いも無きにしも非ずだった。

インターネットで昨年作品を出した人をさがし、メリット、デメリットを聞いた。
ま、とりあえず詐欺ではないということだった。

自分は、関西にすみ、もちろん友人も関西がほとんどなので、知り合いは見に行く可能性が限りなく少ない。
だが、上野の森美術館は有名な美術館で場所も都心。(知らない人だけど）たくさんのひとが見てくれる可能性が高い。

昔、職場の先輩が個展をしているのを見に行ったことがあるが、大金をはたいていったいなんだって、個展をするんだろう、とおもったことがある。そのとき、先輩は作品をひとにみてもらうのが大事なんだ。みてもらってはじめて、チャンスもやってくる、、、というようなことをいっていた。いったいどんなチャンスがやってくるというんだ。と、そのときはいまいち、先輩の言葉はよくわからず、でも、ずっと心に残っていた。

でも、今は、たくさんの人に作品を見てもらいたいという気持ちはよくわかる。

色々迷い、返事もぎりぎりまで待ってもらって、結局出品することにした。

題名は「兆ーきざしー」とした。

ある講演会の話のなかに、「兆」という文字は手へんをつけると挑戦の挑となり、道をつけてしまうと逃げるになる。という1節が出てきた。(前後のつながりはおぼえていないが、、）
人の人生の方向を左右する、深い1文字だと感じ、
色々な、願いをこめ、このタイトルにした。


なかなか、時間が取れない中、会心の作とはいかなかった。
が、時間が取れない生活、それもまた私の1部として、とりあえずは、よしとするしかないか。


個展とは違い、たくさんの力作が展示される中の1つの作品なので、私を知らない人が作品だけをみてどれだけ、心にとめてくれるかはわからないが、
この作品が、みてくれた誰かの心に残ればいいな、ともいつつ、、、。



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