フィラリアの予防薬は、(一部の背中につけるタイプを除いて)飲む薬は飲んだ日だけ、有効成分が効き、わんちゃんの身体の中に入っていた
まだ子供のフィラリアを殺します。
それを、1ヶ月に1回、定期的に子供のフィラリアを駆除していくことで、親虫になって心臓まで到達して悪さをするフィラリア症になるのを予防します。
(1ヶ月ずっと、薬が効いているわけではありません。)
ですから、最後のお薬を飲んだあと、1日でも蚊がいれば、もう1回お薬を飲ませないと、もし、たまたまその1日のうちにわんちゃんを刺した蚊が
フィラリアの子供の虫を持っていれば、冬から春の間にわんちゃんの身体の中で親虫となり心臓に住み着いてしまうのです。
最近は、なかなか冬らしく気温が下がらないこともありますので、11月の終わり、もしくは、12月の初めに最後の予防薬を必ず飲ませて下さい。
そして、次の春にはフィラリアの予防がきちんとできていたかを検査で確かめてから、予防を始めてください。
もし、フィラリアの親虫が心臓にいて、わんちゃんの血液中にミクロフィラリアという子虫がいる状態で予防薬を飲ませると、最悪の場合は、死につながる
ようなショック症状を起こすことがあります。
去年のが残っていたから、もう飲ませましたという方が、毎年いらっしゃいますが、それは、わんちゃんを危険にさらしていることになります。
残っているお薬があるということは、フィラリアにかかっている可能性がありますので、必ず、病院で検査をしてからお薬を飲ませてあげて下さい。
それから、どうしても車に乗らないような連れて来られないわんちゃんもいるかと思います。
そのようなわんちゃんには、検査ができませんので、もしフィラリアにかかっていても副作用がでないようにするお薬と副作用がでにくい予防薬を
併せてお渡ししておりますので、わんちゃんの体重を計ってから、ご来院下さいますようお願いいたします。
そして、フィラリア症に、もしかかってしまっても、予防をきちんと続けていけば、親虫がだんだん寿命を迎えていなくなりますので、あきらめずに、
予防はしてあげて下さい。 (ただ、親虫がいなくなるまでの間は、わんちゃんの心臓には負担がかかりますので、徐々に心不全が進行したり、
急にフィラリアの虫同士が絡まってしまい、命の危険を伴う急性フィラリア症という状態になることもありますので、普段からあまり激しい運動をさせず、
何か変わったことがあれば、早めの受診を心がけて下さい。)