妄想ジャンキー。202x

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〈08冬、北海道・果ての岬〉さよなら北海道

2008-02-19 11:45:10 | ○08冬、極寒北海道・果ての岬
最後の日。
今日2時の便で帰る。

朝、Sちゃんちの家の雪かきをした。
一宿一飯の恩義?
だけど、やっぱり道産子のほうが手際がよくって。
途中からコーチンで遊んでた。

今日は天気がいい。
昨日は黒く曇っていた空も、目を開けていると痛くなる空気も、今日はすがすがしい。
流氷だ!!
青い海の間に真っ白い帯。
海岸までは到達していないけれど、白と水色のコントラストが美しい。
鳥だ!!
あれはオオワシだよ、きっと。
流氷テーブルにしてご飯食べるんだよ。

「低気圧と共にきて、低気圧とともに帰っていくねえ」
「そんなつもりはないんですけどねえ」

荷物をまとめたらそのまま藻琴へランチを食べに行く。
駅隣接のレストラン。
途中、釧網本線がやってきた。
空を舞うは・・・トンビ?ワシ?
「くるくる回ってるからトンビだよ」
でも、流氷の上でご飯を食べているのはきっとオオワシだ。
流氷をテーブルにして魚を食べているんだ。
きっとそうだ。
そう思っていたら、頭上を影が横切っていく。
ハクチョウだ。
北へ帰っていくハクチョウたち。

女満別空港まで向かう途中、感動の道をとおる。
夏は広大な牧草地になるらしい。
──こういう景色を見たかったんだよなあ。
初日のダイヤ遅れで願いは叶わなかったけれど、別海・中標津のバス旅。
あのとき逃した風景を、今見れるなんて、やっぱりツイてる。
うん、生きててよかった。

あわただしく御土産を買い、飛行機に乗り込む。
「ありがとうございました」
空港の出発ロビーで最後の挨拶をする。
本当に、ありがとうございました。
みなさんのおかげで、素晴らしい風景を見ることが出来ました。

ゆっくりと離陸する。
グングン高度をあげて、空へ。
──あ、流氷!!
窓際に予約しておいてよかった。
オホーツク海が見えた。
そのあとすぐに湖が見える。
あれは摩周湖か。
山は白く、湖は青く。
──キレイだなあ・・・。
らしくもなく窓にへばりつく。
並行飛行になってからも、空は晴れ渡っていた。
雲の向こうに北海道がまだ見えている。
あれは──大雪山だ。
滝川から気付いたら遠軽、見逃した層雲峡。
視線をこらすと、これは日高山脈?
あ、えりも岬!!!!
北海道の下の部分が見事に今見えた。
写真撮影がNGだったのが惜しいけれど、あまりの美しさに声が出なくなった。

24時間以上かけてたどり着いた道東を、今離れる。
帰りは1時間半。
あっという間だ。

東は納沙布まで、北は稚内まで。
総移動距離4000キロ強。
フリーパスを使わなかったときの運賃と特急料金、10万円強。

西は長崎・たびら平戸口、南は鹿児島・西大山。
北は稚内、東は東根室。
これで巨大なダイヤが書けることになる。

与那国島と波照間島には行った記憶はないんだけれど、幼い頃の写真が残っている。
──でもまた物心がついて改めていかなきゃ。

これで東西南北の端っこを極めたらしい。
あとは──南鳥島と、沖ノ鳥島?
どうやって行けばいいのかな。


大学4年。
春に卒業。
多分長期の鉄道旅行は、もうしばらく出来ない。
またおじいちゃんおばあちゃんになったら出来るかな。

「ありがとうございます」と「寒い!」以上に連発した、厳冬期の北海道・最北端と最東端の旅。
本当に寒かったけれど、だからこそ人が温かかった。

全力を出し切って、飛行機が東京に着陸した。





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