2003年朝の連続テレビ小説『てるてる家族』。
昨年2016年にBSアンコール枠で再放送されていたのを初めて視聴しました。
で、まあ沼にどハマリ。
【伝説の朝ドラ】 『てるてる家族』まとめのまとめ にも全話感想を掲載しているのですが。
どうしても文字と静止画では伝わりにくいのが、狂った感じの歌唱シーン。
というわけで、『てるてる家族』の歌唱シーン、厳選17個をまとめてみました。
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1.全てはここから始まった『リンゴの唄』
おそるおそる見始めた初回。
何が起きてるんだ、と驚きました。
信じられないでしょうが、9分12秒くらいから突然歌いだします。
第1回
リンゴの気持ちなんて知ったこっちゃねえ。
→【BS再放送】『てるてる家族』1週 吹いたコーヒーと腹筋返して
2.岸谷五郎がノリノリ『僕は特急の機関士で』
赤ちゃん時代が描かれた第1週の終わり、パンパカパーンと4姉妹が揃いました。
最近の朝ドラだと子役時代は1週間で終わることが多いです。
しかし、「子役時代が長い」というのがてるてる家族の特徴のひとつ。
7週間、全体の3分の1弱は子役回です。
その子役回も2つに分かれていて、そのうちのリトル期が描かれるのが第2週。
春男も照子もノリノリ。
てるてる家族 僕は特急の機関士で
このリトル4姉妹が再登場したときはびっくりした。
→2週「とにかく明るいお店・シャトー」
3.シリアス回なのに『青春サイクリング』
まだまだ続くよ子役回。
1段階成長して、ミドル子役に交代しました。
てるてる家族のあのミドル子役、といえば「べっぴんさん」の悦子様を演じる滝裕可里さん。
滝さんが演じたのは長女・春子で、このころすでにスケートに夢中。
歌謡シーン自体はそんなにないのですが、このころからめちゃくちゃ綺麗です。
この時期、家で過ごしているのは秋子(足立悠美加)と冬子(田島ゆみか)。
おてんば冬子と思慮深い秋子は、安西千吉博士の研究小屋にすっかり夢中になるのですが……。
夢中になって時間を忘れてしまった秋子と冬子。
なかなか帰らない娘を心配した照子は、学校の先生に連絡しようと電話を握るのですが、子育てを放置し過ぎて秋子の担任の先生の名前すらわからない。
ふがいなさから娘たちを怒ることもできない照子。
っていう結構シリアスな回なのに。
てるてる家族 青春サイクリング
楽しそうなことをやっている3人。
→『てるてる家族』5週、人類は麺類、平和とは湯気だ!
4.オンリー湯!オンリー湯!『Only You』
秋子の乱はいったん終わります。
千吉博士の即席麺が売り出され、なぜか勝手に街頭で宣伝し出す照子。
てるてる家族 オンリーユー
月曜の朝から腹筋壊れるかと思った。
→『てるてる家族』6週 君と夏の終わり、最高の思い出を
5.『イースト菌の歌』
いくつかあるドラマオリジナル曲のひとつ。
――おいらは町のイースト菌、みんなが寝てる間にせっせと働く
――小麦のあの娘に恋をして、汗水たらして一緒に添い寝
――あの娘の幸せ膨らめば、おいらは黙って消えるのさ
てるてる家族 イースト菌の歌
なかなかけったいな歌詞。
→『てるてる家族』16週 あの娘の幸せ膨らめば、おいらは黙って消えるのさ
6.神回『ケ・セラ・セラ』
神回あげるとしたらこのときですね。
カメラの動きに見入ってしまった。
夏の蜃気楼、熱される空気。
ブリキの穴の中。
カラカラ回る風車。
捨てた包み紙。
ドロップの泣く音。
台詞もモノローグもほとんどなく、和ちゃんと冬子がいるだけ。
劇伴が盛り上がることもない。
でもこの溢れる切なさ。
てるてる家族 ケセラセラ
めちゃくちゃテストに出ます。
→『てるてる家族』6週 君と夏の終わり、最高の思い出を
7.カメラアングルがすごい『いつでも夢を』
第8週、本役の石原さとみと上野樹里、上原多香子、紺野まひるが満を持して登場。
ちょっとした大人の事情により、歌唱シーンは少な目になってきますが。
そんなこたあ関係ねえ、っていうのが弘子姉ちゃん(森口博子)と松本勘介(桂小米朝)。
作品中で1、2を争うこの歌唱力。
てるてる家族 いつでも夢を
もう後半への伏線がすごいったらもう。
→『てるてる家族』8週 この幸せを逃したくない
8.惨劇回避の『マンボ No.5』
岡本太郎風味の芸術家・米原恭司(近藤芳正)と出会った秋子は、ファンタスティックな夢の世界に飛び込んできたおっさんに魅了されます。
「普通に生きている人間にしか描けないものを描くつもりです」としんみりする河原の夕焼け。
そして死ぬほどマンボを踊る秋子たち。
4姉妹マンボ、上原多香子のマンボがキレッキレだったのはさすがです。
てるてる家族 シヌホド?マンボ
→『てるてる家族』10週 普通に情熱、芸術は爆発だ!
9.夏子、涙の旅立ち『センチメンタルジャーニー』
1週で出てきました『センチメンタルジャーニー』。
照子の歌を聴いて育った夏子がついに旅立ちます。
自由に歌うことができるのは、あのとき命を救ってくれた佐世保の人たちのおかげ。
そして両親のおかげ。
てるてる家族 センチメンタル・ジャーニー
伏線やロングパスって、長期間続けてみていた視聴者へのご褒美ですかね。
それって制作側と視聴側の信頼関係の上に成り立ってると思うんです。
→『てるてる家族』11週 感傷的な旅に出よう 、感傷的なわが家への旅
10.おばあちゃんの大往生『ラストダンスを私に』
夏子は東京へ、冬子は宝塚音楽学校へ。
子どもたちが成長するということは、おばあちゃんが老いるということ。
息子たちと、嫁と、孫たちに囲まれておばあちゃんが旅立ちます。
雲の上で待っていたのは若い頃に旅立ったおじいちゃん、旦那さん。
(おじいちゃん役を岸谷さんが2役で演じているのが素敵でした)
てるてる家族 ラストダンスを私に
この大往生回の次の回を見て思わず「ふざけんなww」と。
→『てるてる家族』15週 ラストダンスはあなたと。
11.夢の中で『SING SING SING』
冬子の宝塚音楽学校。
その卒業公演の回です。
裏にいるの本物のタカラジェンヌっていうすごい回。
劇中劇「いつかきっと」で登場した冬子のセリフが印象的でした。
「私らは私らなりのストーリーの主役なんやから!」
言葉が瞬間、劇と劇を飛び越えて、テレビ越しにこのドラマの大事なことを伝えてきているような。
てるてる家族 SING SING SING
「私は夢中でした。夢中で今を生きることに精一杯でした」
→『てるてる家族』19週 夢見る力できっと何かになれる
12.うつろいやすい『恋の季節』
「イースト隊と冬子、イースターと冬子、イースターとウインター……ピンキーとキラーズみたいだね!」と言い出した冬子が急に歌いだしたのがこの歌。
久々に「なんなんだよお前らwww」と笑った回でした。
石原さとみ「恋の季節」
石原さとみがCD出さなかった理由について。
→『てるてる家族』20週 膨らんだ入道雲のような幸せを
13.魂の一曲、『ブルーライトヨコハマ』
「この人はこれで成功する」と知っているからこそ、ドラマと現実がつながる。
モデルが存在するドラマの醍醐味のひとつですね。
上原多香子演じる岩田夏子(芸名、いわたなつこ)のモデルはいしだあゆみ。
そのいしだあゆみご本人が、山根ミサ子役で降臨したのが23週。
そして『ブルーライトヨコハマ』、このドラマにおける重要キーワードのひとつです。
『ブルー・ライト・ヨコハマ』Form 『てるてる家族』3
てるてる家族 ブルーライトヨコハマ(ショートバージョン)
山根ミサ子は岩田夏子が紅白に出る日が必ず来ることを知っている。
山根ミサ子の中のいしだあゆみが、いわたなつこにそう言っている。
→『てるてる家族』21週 悲しくて悲しくてとてもやり切れない
→『てるてる家族』23週 その1.虚実皮膜の向こうに
14.崩壊するアイデンティティ、『この宇宙の果てで』
半年にわたる長い物語も、残りの放送回数1週間に迫りました。
春子、夏子、秋子、冬子を育て上げた照子と春男。
彼らがどんなフィナーレを迎えるのか、と思ったらなぜか局地的に再燃した「ローリーは宇宙人説」。
このままだとローリーが宇宙へ帰ってしまう。
ローリーを地球につなぎとめるのは愛する人からの愛の言葉。
冬子はローリーに不本意な告白をするのですが、ローリーから返ってきた返事は……
てるてる家族 この宇宙の果てで
最終週直前に何やってんだwww
→『てるてる家族』24週 その2.幸せのてるてる坊主をあなたに
15.あなたたちどうかしてる『あなたならどうする』
さあいよいよ最終週。
大人の事情により歌唱を控えていた面々が壊れ始めます。
オリンピックに出場し、岡谷との結婚、第一子の出産を控える春子。
2年連続紅白歌合戦出場を決めた冬子。
アメリカ留学へ旅立つ秋子。
しかししょげる和ちゃん、ブチ切れる冬子。
どうする!放送回数も残りわずかだぞ!
そこで一曲!
てるてる家族 あなたならどうする
浅野ゆう子・森口博子・上原多香子の歌唱が圧倒的。
→『てるてる家族』最終週 その1.「ケセラセラ」 なるようになる
■16.製作頭おかしい『ラブミーテンダー』
放送回数残り2回に迫りました。
和ちゃんと冬子どうすんねん、っていう回なのですが。
まあ聞いてください。
和ちゃん、吊るされます。
和ちゃんのラブミーテンダー
ANGEL - RYO NISHIKIDO
「和ちゃんの中の人吊られ慣れてるから、吊るそうぜ」か?
いや、「ラストに吊るして飛ばす予定だから慣れてる役者入れとこう」か?
どっちにしたって頭おかしいだろ(褒めてる
→『てるてる家族』最終週 その2.「ラブミーテンダー」、優しく愛して
17.グランドフィナーレ『若いってすばらしい』
突然歌いだした初回から半年。
雷鳴とどろく中マンボを踊ったり、宝塚で踊ったり。
グルノーブルオリンピックの圧倒的な回もありました。
佐世保の世界遺産撮影の回もありましたね。
そんな『伝説の朝ドラ』のフィナーレ。
Teruteru Kazoku Ending
宮川泰の名作で、宝塚風大階段を踊り歌いながら下りてくるキャストたち。
ひとりひとりに物語がありました。
ひとりひとりが生きていました。
→『てるてる家族』最終週 その3.「グランドフィナーレ」、若いってすばらしい
いかがでしたでしょうか。
『てるてる家族』の歌唱動画、他にももっとあるのですが厳選17曲。
聞くと不思議と元気になれる17曲。
かけがえのないドラマ。
また出会える日が楽しみです。
神回多いんだけど、一番を選ぶなら私はミドル冬子のケセラセラだな。次点で知香子さんの「いい名前ありがとう」、宝塚文化祭の理江ちゃんパパ、佐世保のポール牧「坊!」が並んでて、うーむこれは悩む('A`)#てるてる家族 #てるてる家族好きなシーン pic.twitter.com/sfG9W3nAhT
— ゆずず (@yuzu0905) 2016年9月30日
1話冒頭の記念撮影が、子役期間終わった7週終わりに「初回アバン回収きたぁ!」って驚いたもんだがしかし、ラストの30秒でまたそれを塗り替えてくるとは驚いたもんです。ほんとにすごいもん見せられた半年間だった。#てるてる家族 pic.twitter.com/CBHUxhpd17
— ゆずず (@yuzu0905) 2016年10月1日
大事なこと教えてくれた物語にありがとう。歌って踊ったキャストにありがとう。頭おかしいけどスタッフにありがとう。「これ面白いから観た方がいいよ」って教えてくださった方にありがとう。ネタバレ流さないでいてくれた方々にありがとう。みんなみんなにありがとう。
— ゆずず (@yuzu0905) 2016年9月30日
#てるてる家族
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