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『あさが来た』9週その2.ペンギンのように胸を張って光を浴びて。

2015-11-28 14:28:41 | 朝ドラの感想
『あさが来た』9週、「炭坑の光」の長文ネタバレ感想まとめ、その2。

【前半はこちら】
『あさが来た』9週その1.五代さんの憂鬱と菊さんの優しさ。

五代氏、ストーカーからフレンドへ昇格!!(・∀・)




どんな気持ちでJR東日本の改札で、Suicaのペンギンちゃんを眺めればいいのか。




関連リンク

『あさが来た』第8週、それぞれの気持ち、旅立ち

『あさが来た』7週、いざ炭坑へ。大福はピストルよりも強し、モジャ蛇捕獲。

【あさが来た】亀助さんも栄達さんも忠興父ちゃんも、『スタパ来た』【こんにちは】

『あさが来た』6週、明治のビジネスウーマン・白岡あさの決心。

『まれ』、『あまちゃん』他、朝ドラ関係の記事はこちら。
朝ドラ感想記事のまとめ。



■誰ですか、玉木宏に三味線持たせたスタッフは。


 

金一封差し上げますので、名乗り出ろください。

この人、なんでこんなに楽器似合うの。



そんな新次郎が「びっくりぽん」の言葉を聴くだけで、こんなに変わっちゃうんだからさ。
もう新次郎、九州行けよ行っちゃいなよって。

はつの「びっくりぽん」で、『びっくりぽんはおじいちゃんの口癖説』が俄然高まるし、
「びっくりぽん」だけは受け入れられないとされていながらも、このために「びっくりぽん」があったのかと思うと、なぜか涙が。



■旦那が代わりに川に落ちた。



「わてらおんなじだすなあ。置いてけぼりの、寂しいもん同士や」

よのと菊が「親の心子知らず」に悩む母親同士。
新次郎とはつが「寂しいもん同士」と並べてくる。

どちらも姉妹の嫁ぎ先っつーふたつの家を描くからこその描写だな。

 

(ヒロインが水に落ちそうにないので、ヒロインの旦那を水落ちさせたBK)



■ネオ新次郎



美和先生が「社交場にビール」に食いついてるのは何か含みがありそう。


楽器が似合う俳優さん、玉木宏(3回目)



って、大変です。
新次郎の三味線であーだこーだ言ってる場合じゃないかもしれない。




先日の「あさイチ」、プレミアムトークで近藤正臣さん(正吉さん役)が登場した際、VTRで登場。
ザンギリ頭のネオ新次郎、この破壊力ぅぅぅ。



■寂しさを抱きかかえて眠る夜



ほぼほぼ絵に描いたようなオフィスラブである。


「またえらいかいらしいの折りましたんやなあ」

奥様の趣味にこういうことを言える旦那さんがいいんだよなあ。
逆もまた然り。

 

 

「その夜は、誰もが何か寂しさを抱えて、それをそっと抱き締めて眠るようなそんな静かな夜でした」

ふゆは何かの布(新次郎の着物らしい)を、五代さんは書物を、はつはお腹のややこを、あさは書物を。
そこに託してるいろんな思い。

みんな同じ角度、背中を曲げて俯いているなのがいい。






■炭坑にさす一筋の光


ほぼ不眠不休で炭坑の仕事にとりくむあさをみて、カズさんが「少し休んだら?」と。
あさは「そんなわがままなことはできない」と断るんだけど、親分が出てきて「バカ!」と。

そしてかかったカズさんのエンジン。


「弱ってる女に声もかけられん男はふぬけですたい!!」

カズさん!!よく言った!!


親分「お…」
あさ「おう」


オットセイか!!

 
「わがままっちいうとは自分のやりたいよう勝手気ままに動くもののことっちゃ」
「もっも自分を大事にせぇ。バカ!」


親分は、あさはわがままではないと。
でもこのドラマ、思い返す限り自由な人はいても、わがままな人がいない。

横にいるカズさんがニッコリ笑ってて、それはきっとあさが求めていたものかもしれない。
夢とか何とかそんなにいつもは考えないけど、その分そばにいる人を大事にしている炭坑の人たち。



「あんたに元気がないと俺だちも元気がでんけ」

親分の言葉にふと思う。

朝ドラに元気がないとその日一日の張りがない、というのは私だけかもしれませんが。
でも災害の辛さから立ち直らせてくれたのも、食事の意義に気付いたのも、かくあるべき在宅医療を知ったのも朝ドラでした。
何より言葉の大切さや表情から伝わることを教わっているかもしれません。


あさの努力はきちんと伝わっていた。
最初はどうなるかと思ったけど、報われないかと思っていた過酷な仕事だけど、きちんと伝わっていた。
あさが涙ぐんだ瞬間……

 
「ずっと報われへんて思てたもんで。よろしおましたなあ。若奥さ~ん。」
「ウェ~ン!!」

亀助さんも本当は大変だったし辛かったんだなと。
涙もろい優しい亀助さん。
どうか恋の方でも報われてほしい。

……ってか、字幕www


 

 

炭坑シーンって光がとても暖かいって最近思う。
ドラマでの台詞や演技もあるだろうけど、実際ぬくとい感じで照明スタッフが撮影してんだろうな。

だからこそサトシの殺気が際立つ。



で、12月5日(土)の土曜スタジオパークに親分役の山崎さん、カズさん役の富田さんがご出演なさるそうですよ。
ついでに来年1月9日(土)は波瑠さんと玉木さんだそうですよ。


公式HP





■セカンドピングイン


言われた通り、とりあえず仮眠をとったあさ。
そこに現れたのは。

 
「グッドモーニング」

突然現れたのは人妻の寝顔を眺めるピングイン男、もとい五代さん。


夢落ち?と思いましたが、後ろからカズさんが覗いていた(しかし隠れる気はない)ので、これは現実。


 
「あささんの名前は英語にしたらモーニングや。よいあさ、という意味では間違いでもない」
「加野屋にはあなたというファーストペンギンがいてた。恐れを見せず、前を歩む者が」


国際派な五代さんだからこそ、グッドモーニングをあさの言葉にしようとしてるのかな。
外国の言葉を身につけろ、学べ、知恵を自分のものにしろって。
それもまた最終話方面の教育の話につながるんだろうな。

大阪のファーストピングギンもまた五代さん。
五代さんは洋行かあるいは大阪でファーストペンギンって言われたのかもしれない。
そのときにあさのことを思いだしたんだろう。


というか、

『あさが来た』のディーン・フジオカが味わった暗黒時代とは?
【あさノート19】あさはピングイン?五代の思いはさてどこに…

このへん読むと、むしろファーストピングインはディーンフジオカさんなんじゃないかって。

「最初にチャレンジする者には必ずリスクがある」
これを言う五代友厚役をディーンさんが演じたとなると、ペンギンシーンがグッッッッときます。
五代友厚役をディーンさんが演じたってのは、これかなりドラマ的にも大きいんだなって。



そんなファーストピングインの勇気を紙芝居で解説する五代さん。



あっ、ヒロインの水落ちあった。

川でもなく南極の海とは、最も過酷な水落ち。


まあそんな熱い説明をした五代さんでしたが。
あさの中では。


「せやなあ、お母はん」

お母さんの話に結びついちゃった。
伝わらなかった五代さんの絵心と恋心。

しかも普通に考えたら鹿児島行くのに筑豊の山ん中に一瞬立ち寄って夕方なのに出立。
そんなこともし大河ドラマでやられたら「おいこらふざけんな」なんだけども、これ朝ドラだし。

まあ五代さんだからいっか!







■サトシには届かない、光


大阪に帰るあさの朝。
サトシの飯場に声をかけます。


「うちの言葉が足りずサトシさんに不愉快な思いさしてしまいました」

炭坑に来たばかりの日は押し倒した引き戸。
でもサトシの心に対してそれはしない。

前に谷町ではつと再会してはつに扉を閉ざされたときみたいに、
「この扉は開けていい、この扉は慎重に」
と弁えてるあさに素直に好感を持てる。



「新次郎さんは元気ですか」

言ってる瞬間のサトシの顔を映さないのは卑怯だぞBK!!
(褒めてる


加野屋とサトシの奇妙な因縁。
サトシの問題は結局今週は解決しません。

ネタを小出しにするスタイルがいいな。
これは後々にまたつながる問題ですよ、まだまだ覚悟しておいてくださいねって。




■しあわせ


大阪に帰ってきたあさは、一目散に新次郎のもとへ。
あれこれ至らないことばかりで済まない、とまくしたてますが。



口チャックの「堪忍」がここに生きるとはな…
あさも新次郎に堪忍、新次郎もあさに堪忍て。

炭坑で力強く生きるあさが、たまに見せる少女みたいな「可愛らしさ」が、あさの人間味を盛り立ててる気がする。



一番聞きたかった「おかえり」と「ただいま」。

新次郎が大阪で、あさが九州で、それぞれ口にはせず思いを募らせてるのを観てる側は知っている。
だからあさがハグしても「よかったね、幸せだよね」ってそんな目線でいられる。




■珠玉のBGM



「お前、今夜だけはチントンシャン弾いてもええで」

あさがどんな思いで九州から帰ってきたのか。正吉さんがそれをわかるのは、もしかしたら正吉さんもそんな心持ちで、よのさんやよのさんの作るもの大好きなのかなって。

 

 

旦さんの嫌いな三味線の音が聞こえ、気利かせて閉めようとするよのさん。
正吉さんは手だけで制止して、よのさん驚くでもなく開けたままにしておく。
穏やかに聞き入る正吉さんと、それを見つめるよのさん。

珠玉の三味線BGM…

このシーンは正吉役の近藤正臣さんが演出をつけたシーンらしいです。
(金曜のあさイチで言ってた)
すごいなーって思う。



■新しい朝がやってきた



「あさにまた新しい朝がやってきました」

聞きたかった旦那様のお三味線を聴いて、旦那様にだけ見せる女性らしさが見せて。
そしてペンギンみたく胸を張って障子を開けるあさの新しい朝。

あさがここで一回り成長したのがわかる。






■希望の朝がやってきた


惣兵衛も帰ってきました。

 
「ほんまはなあ、もっと早帰るつもりやったんけどなあ」

ネオ黒蛇の目の力強さよ。

惣兵衛は引っ越し予定の和歌山の下見にいっていました。
(はつには教えてやれよって思ったけど、よくよく考えたら惣兵衛はサプライズ好きだしな)
借りた土地に飛びつくのではなく、どんな土地か、何がとれるか、そこで「お家」は再生できるか、を見てきたんだろう。

そんな惣兵衛は、山王寺屋のファーストピングイン。



みかんがまるで光輝いてるように見えた。希望のみかん。

はつが妊娠中で(今柑橘類を欲しているかどうかはわからないけど)、和歌山で「ミカンがいいよ」とか聞いてのかな。
はつのためにこれがいいと惣兵衛はまた絶妙な笑顔でミカンを手に取ったのかな。

はつにも新しい朝が来た。


「和歌山や」

短い台詞と表情。
それだけ。

はつが惣兵衛がいないことにどれだけ不安を持っていたこと。
惣兵衛が帰ってきたその力強い笑顔に希望を見出したこと。
井戸の隣に立ち竦んだふたりにさした光かな。

宮崎さん、柄本さんの表情がとにかく素晴らしいんだわ。
もう言葉にできん。




■雁助さんに光は……


正吉さんからの重大発表は、引退宣言でした。



長いこと加野屋を空けていた亀助さんと比べて、真剣な顔の雁助さん。
何か放心状態のような、あるいは決意を固めたような雁助さんの表情。

雁助さんがリスペクトしてるのは大旦那様だから、大旦那様の決断は雁助の人生に関わることなんだよね。

暖簾分けか、あるいはどうなるかわからんが。
来週が楽しみです。



■おまけ、亀助さんの女子力



今日のわんこ、亀助・おす。


巷で評判の亀助フォント。


あさを心配そうに見ている親友・亀助さん。


うぇーん。




■おまけ、おやびん可愛いよおやびん。



笑顔ぉぅ。


突然のデレ。


隠れる気はないらしい(カズさんもそうだった)





■友人から「じわじわくる」って言われた。



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