BSプレミアム・朝ドラアンコールにて再放送中、2003年BK制作、石原さとみヒロインの『てるてる家族』。
21週目のネタバレ感想レビュー。

あの、名曲。
関連リンク
・『てるてる家族』20週 膨らんだ入道雲のような幸せを
・『てるてる家族』19週 夢見る力できっと何かになれる
朝ドラ『あさが来た』『ゲゲゲの女房』『あまちゃん』などこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ
『真田丸』『ちかえもん』『映像の世紀』他、大河、Nスペ、BSプレミアムのまとめ。
・結構ゲスいテレビっ子の備忘録まとめ<NHK系>
『重版出来!』『天皇の料理番』など民放ドラマ、映画などなどのまとめ
・テレビっ子の備忘録まとめ。<民放系>
●再会、政也
営業のため大阪に帰ってきた照子と夏子。

ラーメン屋で再会したお兄ちゃんは、和ちゃんのすぐ上の兄・桑原政也でした。
演じているのは中村健さん。

照子相手とはいえ「おばはん! おばはん!」と連呼しする政也も政也だけどwww
照子も「不細工の兄貴」「あっちのほう」だのたいがいにせいwww

6週でも照子から「こっちのほう」って言われてました。
しかしこの政也の喜びよう。
相当インパクト強かったか、あるいは相当嬉しかったんだろうなあ。
ミドル政也から大人政也。
顔かたちはだいぶ変わってるけど、雰囲気が政也というか。
「あーあの政也か」で納得できるのが不思議
というか、苦労したんだね、政也……

ラーメン屋のカウンターで「この店不味い」だの「安いだけだ」だの散々なことを言いながら盛り上がるも、懐かしい再会に楽しそうな3人。
和ちゃんとは最近までは手紙のやり取りをしていた様子。
しかし岩田製パンを辞めて大手製パン会社に就職したことは知らない、と。
冬子の近況を聞き、「パン屋になったんやなあ」と嬉しそうにする政也。
政也の言葉の中に賢作兄ちゃん味を感じる。
あのずんぐりむっくりのくそ生意気ないがぐり坊主が、きちんと大人になったんだなあ。
●しょっぱい味噌汁
翌日の岩田家。
工場長と春男が「イースト菌」の深い話で盛り上がる横で。

シャトーの繁盛っぷりに驚く照子。
「偉いやろ冬ちゃん。お父ちゃんもすっかり認めてるみたいやで」と春子。
春子が春男の話を一言付け加えるのが温かいなあ。

夏子も起きてきました。

隣の新婚さんもやって来ました。
さあいったん落ち着いて朝ご飯。
つい先週は寂しかった食卓が一気に賑わうものの。

しょっぱい味噌汁。
「使い慣れてない」のを言い訳にするけど照子何年住んでたのwww
ていうかあんた仮にも母親www
いいよいいよこの振り切れっぷりいいよ。
唯一「美味しい」と言ってくれたのは工場長。

「塩辛いお味噌汁は血圧にええねんよ」
うそこけwww
●夕焼け空がまっかっか
政也に会ったことを照子から聞いて驚く冬子。
今どこに住んでいるか聞き損ねたので、連絡を待つしかないと。
突然のニュースに驚き、桑原兄弟と過ごした日々を思い出し、考え込んでしまいます。
和ちゃんとの思い出は、あの夕焼けの空き地。

時を同じくして、和ちゃん。
和ちゃんは大手製パン会社の工場に就職しました。
冬子との思い出は、あの夕焼けの空き地から。
2人のどちらが回想しているのかはわかりません。
どちらも回想しているのかもしれません。
●夕暮れの中、再会
冬子が夕方やってきたのは和ちゃんのアパートでした。

ストーブのない部屋で、お互いに近況を話し合う2人。
4月に和ちゃんが出ていってから半年が経っていました。(20週のエピソード)

「俺なんかより冬ちゃんの方が何倍も合うてんね、あそこは」
「…かも分からへんね。合うてるような気ぃする」
思えば和ちゃんの一押しで「私は宝塚目指してるの」と思わぬ方向に進んだ冬子。(12週
その宝塚での経験を経て見つけた『自分の人生のツボ』。
「合ってるかもしれない」と笑う冬子は、大人になった気がする。
一方和ちゃんの工場はどうなのかというと。

機械を動かすコツさえ覚えたら誰でもできること。
そういうことの方が自分に合っていると。
なあ和ちゃん、殻が分厚くなってねえか…?

伏し目がちの笑顔の和ちゃん、表情が変わったのは政也の話が出たときでした。
照子たちが見かけたことを話すのですが、目を合わせようとしない表情の和ちゃん。
働いているところをみたわけじゃないのなら、まだ何をしているのかわからない。

「賢作兄ちゃんが死んだとき約束してん。『どんなことがあっても真面目に生きよう』て。『お互い人に迷惑かけんと一人でも生きられるようになろう』て……」
「『どこにいててもちゃんと連絡取り合おう』て。『困ったときは正直に言うて、俺たちだけは助け合おう』て」
「『折れも真面目に頑張るからお前は頑張って勉強しておっきい会社に入ってくれ』て。そう言うて有り金全部俺にくれて働きに行ってん」
「ずっと連絡ないいうことは、真面目にやってへんいうことやと思う」
残された最後の肉親との約束、『人に迷惑かけず、一人でも生きられるようになる』
それを守ったからこそ、春男に甘えることが出来なかった和ちゃん。
いや、賢作兄ちゃんや和ちゃんならともかくとして。
クソ生意気な政也までにも「人に迷惑をかけてはいけない」と誓わせる孤独体験。
香川のおばさんたちは悪いようにはしなかったと話していたものの。
父が、賢作兄ちゃんが他界した後の残された兄弟に何があったのか。
冬子の戸惑いがダイレクトにこちらにつながります。
●悲しくて悲しくて、とてもやり切れない
完全ダークサイドな和ちゃんちを後にした落胆冬子が帰宅すると。

なんだこれwww
ローリーが大学でフォークソングのバンドを組んだという。
(ローリー友達できたんだね…!)

商売の邪魔って冬子ひどいwww
──悲しくて悲しくて とてもやり切れない
──この限りないむなしさの救いはないだろか
熱気あふれるにぎやかなシャトー。
ローリーの歌声。

真逆の位置にあるような、ひとりの和ちゃん。
裸電球の下でラーメンをすする音。
ああ、思い出のニコニコ麺だね。
(5週)
──悲しくて悲しくて とてもやり切れない
──この限りないむなしさの救いはないだろか
●昭和43年12月、ある日
東京に戻った夏子に渡された新曲の楽譜。
それは『ブルー・ライト・ヨコハマ』。

いしだあゆみ(夏子のモデル人物)の代表曲の一つ。
累計売上は150万枚を超える売り上げを記録するミリオンセラー。
初のオリコン週間1位を獲得し、「歌手・いしだあゆみ」のイメージを確立したあの楽曲。
これはテンションあがる。
『ゲゲゲの女房』のときもそうだったけれど「この人はこれで成功する」と知っているからこそ、ドラマと現実がつながる。
モデルが存在するドラマはこの「きたきたぁ!!」っていう高揚感が醍醐味のひとつ。

「この子、ちいちゃいときから青い服がよう似合たんです。青い空に青い海に生まれたときから囲まれていたから夏子やて。うちの人が付けたんです」
確かに夏子は佐世保生まれになるけど、とんだ回収だな!!
でも夏子のイメージカラーは青で統一されていたから、ある意味ロングパス。

ミッキーカーチスもかい!!(忘れてた)
●岩田製パン首脳会議

また別の日。岩田製パン首脳会議が開かれていました。
工場長が持ってきたのはデーニッシュ。

今は大手製パン会社が作っているデーニッシュだけれども。
これを岩田製パンでも作ろう、焼きたてを販売しよう、ということに。
工場長は途中で、製パン専門学校の講師に転職してるんですが(13週の話)、その工場長が岩田製パンに新しい風を吹き込んでくる。
それに刺激されるのは冬子だけじゃない、きっと春男も。
大人たちがとっても素敵。
●積分の計算を発明した動物
また場面変わって秋子の大学生活。
秋子は北摂大学に進学しているのですが。

英字新聞!!

「積分の計算を発明した動物を知ってるかい?」
秋子が読んでいたのはこの話。→「プリンストン大学の物理学者の歌に、フランス人もビックリ」。
この学者のマネをして、科学者を目指す自分たちも歌を出してみようと目論むのですが。
秋子に乗せられた森田先輩が考え出したのがコレ。

「昆布の旨味がグルタミン酸ソーダであることを知ってるかい?」
……頑張れ先輩。
●普通の人間
で、また夜のシャトー。
ローリーバンドのフォークソングで大盛り上がり。

「夏子姉ちゃんはプロの歌なのに…」と相変わらずローリーに暴言ぶちかます冬子。
「プロじゃなくて普通の子が歌うからいいんだ」と秋子。
さすがだよ秋子。
だが待て。
「秋ちゃんとローリーが普通やったら、普通の人間なんかどこにもいてへんで?」
冬子それな。
大盛り上がりもそっちのけ。
冷え込む夜空を見上げながら、ストーブのなかった和ちゃんの部屋を思い出す。
明るいローリーの歌に似合わない、和ちゃんの置かれている現実。
冬子の男友達2人の対比が胸に刺さり、どこか情緒的なナレーションがじんわりきます。
●クロワッサン

さあ始まりました、新しいパンづくり。工場長のとっても丁寧なクロワッサン指導。

焼きあがったデーニッシュとクロワッサンを秋子と春子に振る舞う冬子。
春子はクロワッサンを知っていました。
グルノーブルの選手村で毎日食べていたという春子。
おお、海外渡航経験、しかも欧州への渡航経験がここに生きてくる。
●行間から溢れ出る感情
と、店で3人が盛り上がっているとき。
政也から電話がありました。
和ちゃんの住所を教えてほしい、と。
これがなんだか訳ありそうな感じなのですが……
その日の夕方。
冬子はまた和ちゃんのところにやってきました。
冬子がまず手渡したのはデーニッシュ。

うちの工場のよりずっと美味しい、と笑顔を見せる和ちゃん。
工場で作っている商品の紹介をするのですが、自分はその作業に関わっていないからほとんど食べていない、と。
岩田製パンのデーニッシュは工場長や大将とのコミュニケーションの中で出来て、それをすぐ味見するけれど。
きっと和ちゃんとこの工場では大型機械を動かしながら、しゃべらず味見もせずに黙々と作ってるんだろうな。
どちらがいいのか悪いのかは別として、さりげない対比を思わせるのが上手。
「私はな工場長に教えてもろてん」
「工場長か…」
「和ちゃんに会いたがってるで。たまには遊びに来て」
「工場長か…」のあとには「懐かしいな、会いたいな」の言葉を出したかったのかもしれません。
でも冬子の「たまには遊びに来て」に何も返さなかった和ちゃん。
ここで会ってはいけない、と何か覚悟めいたものを決めているのかもしれない。
行間から溢れ出る和ちゃんの感情が辛い。
政也から電話があったことを伝える冬子。
そして、あの曲のイントロが流れ始めます。
●ブルー・ライト・ヨコハマ

街の灯りがとてもきれいねヨコハマ ブルーライトヨコハマ
あなたと2人 幸せよ
いつものように愛の言葉をヨコハマ ブルーライトヨコハマ
私にください あなたから
歩いても歩いても小舟のように
わたしは揺れて ゆれてあなたの腕の中
足音だけが付いてくるのよヨコハマ ブルーライトヨコハマ
やさしいくちづけ もういちど
いよいよブルー・ライト・ヨコハマレコーディングが始まりました。
上原多香子といえば、SPEEDの中では歌ってるイメージはあまりないのですが。
(歌唱は今井絵理子・島袋寛子が中心だった記憶)

ダンスのキレッキレ具合もすごかったけど、歌もやっぱり歌手ですなあ。

で、だ。
照子はグイグイ前に出てミキサー触りそうなとこにいるけど、音楽関係者か何かだったっけwww
(『あまちゃん』みたいなシーン)
●「この子ら…昔の俺らや」
『ブルー・ライト・ヨコハマ』が流れる中、ノックの音。
またシーンは和ちゃんのアパートに移ります。
ノックの主は、政也。

思わず声が昂る和ちゃん。

政也の後ろにいたのは2人の子どもたちでした。
知り合いの子で行き場がないためしばらくここに置いてほしい、という用件でした。
彼らの父親は他界していること、母親は別の男と逃亡したこと。
「子どもの前でする話じゃない」と止める和ちゃんですが。
「こいつらはみんなわかってる。大丈夫や」
親の死を理解している兄弟。
いったいこの子たちに何が、と砕けたBGMの中考えせられます。
会社に相談したらいいというもののそれはできない。
臨時雇いだったから、会社にとってはどうでもいい人間だから。
失った命だって3万円の香典で済まされてしまったんだ。
「兄ちゃん。子どもの前やろ。やめとき」
やはり子どもの前でする話ではない、と止める和ちゃん。
しかしあくまでも兄には説明を求めます。

「なんとかするよって。なんとか安全な場所探して子ら迎えに来るって」
「安全って何やね?!今は安全やないいうことか。兄ちゃん、なんかやったんか?」
声を荒げる和ちゃんに戸惑う冬子。
でもそれも無理もない。
政也の話はどこまで信じていいのかわからない。
それに、突然すぎる。
政也は困ったことがあったら、この金を使えと封筒を手渡しました。
それでもまだ信用していいのかどうか迷う和ちゃん。

「この子らの親父がこの子らのために一生懸命貯めてた金や」
「……たまには俺を信用せい」
賢作兄ちゃんが亡くなって、政也と和ちゃんがふたりで過ごしている間、別れてからの時間。
一体どんな風に生きてきたのか。
政也は続けます。様子を見に行ったとき、2人が食べていたのはパンの耳。
「この子ら…昔の俺らや」
不憫。
この兄弟も不憫だし、あの日の桑原兄弟も、今の桑原兄弟も不憫だ。
親を早くに失い、パンの耳で生きていくしかなかった兄弟たち。
和ちゃんに冬子や岩田家がいたように、この兄弟にも政也や同僚らがいて。
そこにもっと甘えていいはずなのに、甘えることはできない。
誰かに甘えてみたら自分たちの望まない結果になったことがあったんだろうか。
だとしたらそれはなんと辛い事なんだろうか。
12週で再登場して以来、闇を持ちながらも岩田家の中で明るさを取り戻していった和ちゃん。
だからこそ今回のこの状況はまた刺さるものがあります。
そんな政也を見送る和ちゃん。

あのクソ生意気な政也が、まるで賢作兄ちゃんみたいに「冬ちゃん、べっぴんさんになったな」って。
●大丈夫、これは食べてもいい
そんなこんなで政也は去ってゆきました。
とりあえず空腹そうな子どもたちにニコニコ麺を用意する和ちゃんと冬子。

「大丈夫。食べてええ」
毒味をしている兄。
兄のOKサインを待ってから食べはじめる弟。
これは後になってわかるのですが、「腐ってる/腐ってない」の確認でした。
つまり残飯をあさっていた、もしくは母親が作り置きしていったご飯を食べて、お腹を壊したことがあるんじゃないかって。
なんて残酷な。
その毒味の兄のほうは。
「迷惑やったら言うて。俺ら出ていくし」
「けったいなとこに預けたりせんといてくれたらええね」
この子たちは一体どういう生活を送ってきたのか。
BGMがまだ砕けているからつい笑ってしまいそうになるけど、落ち着いて考えたら兄弟の短い人生が濃縮されていて。
「家賃支払うってどうするの?」「働けばいい」という兄。
しかし冬子もこの春に働き出したばかり。

繰り返すだけの弟がまた……
●大人だからこそ

「送ってくわ」
「ええよ、私は子どもやあらへんて」
「そやから送んね」
ひゅうっ!
子どもじゃない、大人だからこそ送っていく。
やだもう和ちゃんってば。
しかしその帰り道。

「あのお金はどういうお金なんやろか」
政也が手渡したお金の出どころを気にする冬子。
「大将には黙ってて。困ったらこっちから相談するから」と和ちゃんはいうものの、冬子は心配そうな顔。
きっと和ちゃんは相談しないだろう、ってわかってる。
いやあでもこれ相談しようよお。
明るいBGMだけど、ガチで深刻な案件だよお。
●ムカデマッサージ
悩める冬子を出迎えたのは、ムカデマッサージ。
和ちゃんと会っていたことは正直に伝えるのですが。

「何か言われたん? 男らしいこと」
「言われたわ」
「何て?」
「送ってくって」
「何やしょうもな」
春子がなんかおばさんになってるwww

「ま、幼馴染てなかなかほんまの気持ちに気ぃつかへんもんやね。まだうさぎみたいにピョンピョン跳ねてる冬ちゃんの顔が浮かんでしまうのやろな」
秋子はこの岩田家カーストの中で照子の次に位置するのかwww
そして冬子が去った後。

春子と秋子はお見通し。
春男は気にしてなさそうwww
●姉たちのアシスト
冬子の「あのお金はどういうお金」の言葉がひっかかる和ちゃん。
考え込んでしまい、仕事でミスをしてしまいました。
また時を同じくして冬子。
弘子姉ちゃんが来店したのも気づかず、考え事。

と、そこで目に留まったのが料理の本。

いや、カウンターに料理の本などあるはずがない。
だとしたら秋子かと春子が仕込んだものか。
「胃袋を掴みなさい」って姉たちのアシスト。
●この子たちの今を
和ちゃんが帰った時、そこにはエプロン姿で出迎える冬子がいました。

「夕焼け空が真っ赤っか♪とんびがぐるりと輪を描いてホーイノホイ」
あの空き地で歌った曲と同じ。

例によって毒見をする兄弟。
匂いは大丈夫、だが味が……しょっぱい。
冬子の手料理、塩辛いんかwww
そうだ、照子の娘だwww
………。
なんだよ!照子の味噌汁まで伏線だったのかよ!!
「この子たちの未来を、それよりも今を、どうしたらいいのか、ずっと考えていました」
いきなり子供二人を養える余裕があるとは思いにくい和ちゃん。
冬子もできることをしたいけれども、和ちゃんには逆効果かもしれない。
政也は信用してもいいのかわからない。
でもこの子たちの今を、今どうにかしなければいけない。
●連鎖する貧困
なぜ勉強をするのか、と問い詰める拓夫(兄弟の兄)。
幸せになるためだ、と和ちゃんは答えるものの

「勉強してあんたは幸せになったんか?」
「お金儲けるために勉強すんのやろ?」
「学校出なええ会社に入られへんのやろ?」
なぜ学校に行けないのか、それはお金がないから。
学校に行けないから、いい会社に入れない、お金を儲けられない。
お金がないから学校に行かせられない。
その貧困の無限ループをまだ若い和ちゃんにつきつける拓夫。
和ちゃんは運よく岩田製パンでの住み込みの仕事が見つかって、無事に学校と仕事の両立が出来たものの。
並大抵の体力でできるものではなかったでしょう。
ましてや兄弟はまだ幼い。
その幼い2人がこんなことを言う。

「ふたりで生きていくだけのことや」
「(政也が持ってきたお金について)そやから頂戴。そしたら俺らここ出ていくし」
「ほな教えてくれ。俺らはどないしたらええねん?」
木塚兄弟の兄ちゃん・拓夫(弟は光樹)は諦観してるように言う。
この現実を受け入れていくしかないんだ、と。
ところでこの拓夫役の森田直幸さん。
朝ドラ出演歴だけでこの『てるてる家族』の他に、『ふたりっ子』『ほんまもん』『風のハルカ』『芋たこなんきん』『ちりとてちん』『てっぱん』などなど、ベテラン俳優並みの出演本数。
ちなみに冬子役の石原さとみさんとこちらの森田さんは実年齢5歳差っていう衝撃の事実。
●冬子に春が来た
今日も池田の七不思議現象で大繁盛のシャトー。
と、その前に冬子の帰りが遅いことについて、「恋人ができたんじゃないか」と煽る春子。

「芽生えへん。あいつはずっと冬のままや」
お父ちゃん……
冬ちゃんに男はありえねえって言ってるけども。
冬子の中の人は、今や超絶べっぴんさん。
「世界で最も美しい顔19位」「理想の後ろ姿のタレント1位」「キスしたい芸能人1位」だぞ。
●頑張る大人
漫才トリオ、もといローリーストーンズで大盛り上がりのシャトー。

そこにやってきたのが佐藤のおじいちゃん。

「そんなけったいな事をしてもらうために、大学に行かしてんのとちゃうぞ」
おじいちゃんも学生時代に書いていた物書きを本業にすればよかったじゃないか、なぜやめてしまったんだ?とローリーは言うのですが。

「何でて…食べていかれへんかったからや」
考える暇もなくに一生懸命に働いてきた、とおじいちゃん。
しかしローリーも食い下がらず。
「何のために働いてきたんですか?」
おじいちゃんは、一生懸命働いてきた世代があるからこそ今復興した日本があるというものの。
でも働く理由を考えなければみんなして「濡れ手で泡をつかんでしまう」とローリー。
その泡じゃない。穀物の粟だ。
そもそも濡れ手でパンは作れない、とコントが絶好調

「僕は経済の礎は想像と共感と独自性やと思てますね。今僕はそれを学んでます」
ローリーのくせにまともなこと言って。
このまともな言葉にほだされたおじいちゃん。

「フォークとナイフを究めたらなこら立派な学問やないかい。はあ~ええこと言うたなあ~!」
「考える力がついてきたっちゅう訳や!」
なんだか説得成功。
拓夫の質問に答えられなかった和ちゃんとは違うローリー。
桑原兄弟や木塚兄弟とはまた違うところにいるローリー。
●世界を目指す大人
そこにちょうど冬子が帰ってきました。
冬子が道でバッタリ会ったというのは……

博士!!麺類!!
5週以来の登場です。
今や一企業の社長でもある安西博士。
今や立派な歌手である夏子。
今やオリンピックに出場した春子。
そして冬子。

「私は!パン屋になりました!」
「ああそう…」
「パン嫌いやった」
全面戦争してたもんなwww
博士が街をぶらついていたのは考えが行き詰っていたから。
というのもチキ…じゃなくてニコニコ麺を発売して以来、同業他社が台頭して価格競争がはじまっていると。

博士は海外進出に向けアメリカに視察に行った、しかしそこには箸も丼もなかったと続けます。
じゃあ何であのニコニコ麺を食べたのか?というと。

「うーん……コップで食べた?」
これはもしかしてカップヌードルの話か?
ご名答の秋子に「さすがわしの娘や!」ってwww
そうだなあ、そういう時期あったもんなwww

「しかしながら秋子君。いいか!?麺類に国境はない!人類は…麺類や!」
「はい博士!」
懐かしい秋子と博士の再会がまたカップ…あの即席麺の大発明につながっていくのですが、君たちはどこに呼び掛けているのwww

※このあと博士と秋子が歌いだしてカオスになりました。
●頼れる大人
翌日さらに暇してる大人、というかこの人はシャトーの常連さんなのですが、米原さん。

バッタリ会った冬子に連れられて、和ちゃんちのアパートにやってきました。
絵に興味がありそうだった光樹に会わせたい、という冬子の心意気。

思いっきり広げた紙の上で。
思いっきり絵の具を使って。
好きなものを描く。

「君たちにそんな法則は必要ないのです!感じたまま想像力を使って遊べばいいのです!」
つまるところ「好きに描いたらいい」と雑に訳す冬子。
でも米原さんの言葉は、「子どもは子どもらしく生きればいい」ってことを暗喩している気がして。
子供向けの絵本を描いている米原さんだから、兄弟たちへのメッセージも込めているような気がして。
この子たちはそんなことをした経験はこれまでにあったんだろうか。
心から遊んだことは、少なくとも母が蒸発して父が他界してからあったんだろうか。
褒めちぎる米原さん。
最初のうちは警戒していた拓夫も心を開いていき「僕も」と筆を握ります
「お金も大事やし勉強も大事やけどな。楽しなかったら自分が誰か分からへんようになってしまうやろ?楽しいことの中から見つけていかなあかんて私は思うね」

冬子の言葉にニッコリ頷く笑顔。

和ちゃんにもこぼれる笑顔。
それにしてもこの回、貧困の連鎖の中にいる兄弟から始まったのですが。
働く理由を語るローリー、ローリーを褒めるおじいちゃん。
学校外で結んだ人脈で世界を変えていく秋子、秋子を称える千吉博士。
そして兄弟を手放しに褒める米原さん。
楽しむことが一番だと話す冬子。
1つ1つの場面がバラバラのようにみえて、繋がってる。
偶然バッタリ会っちゃうような変なおじさんたちが生きている世界。
大丈夫、君らなら生きていける。
偶然の重なりにそんなメッセージがあるような気がしました。
●朝ドラのエンディングテーマっていう
……2分くらい時間余ってるけど?と思ったら。

エンディングテーマがブルーライトヨコハマだと…?!( ゚д゚)
●胃が痛くならない新曲
暮れのとある日曜日。
岩田家に『ブルー・ライト・ヨコハマ』のテスト盤が届きました。
夏子が新曲を出すたびに、胃を痛めてた春男。
(春男なりに夏子のこと案じてたんだろうなあ)
あーだこーだ言いながらも秋子に引っ張られて聞いてみた。

家族からの評判も上々。

照子の期待は上々。
(この人は元が人外レベルに振り切ってるから)
●愛の化学変化
帰宅した冬子を迎えたのはムカデマッサージ(逆回転)。

冬子の荷物の中に、料理本を発見した春子。

最近照子の影が薄いからって、春子と秋子の中の照子が目覚め始めているwww
何やら隠す冬子に、確信を持った姉。
冬ちゃんと和ちゃんはなるようになってしまった。
これまでに積み重ねた時間、友情の深さがすべて愛の深さに変わってしまう。
無邪気な思い出も全て男女の記憶に塗り替えられてしまう。

すなわちこれ愛の化学変化。
これは深いの?深くないの?www
●信頼できる大人
別の日の夕方。
和ちゃんちで料理を作る冬子のところに訪れたのは

春男でした。
冬子と和ちゃんがラブラブだとかこのまま同棲だとかそういうことよりも、喫緊の問題は木塚兄弟。
いやしかし結果として春男が知るところになってよかったような。
新たにやってきた『大人』に警戒心を剥き出しにする木塚兄弟。
その2人に声をあげたのが和ちゃんでした。

「この人は信用できる。お前らのことを誰にも喋ったりせえへん。お前らのことを変なとこに連れてったりせえへん」
春男はいくつかの打開策を打ち出しました。
例えば通っていた学校に連絡する。
しかし兄弟がそれを拒んでいる。
悪いようにはしないはずだ、とは言うものの。

政也を信じたい、兄が帰ってくるまではこの子たちを守りたい。

冬子の手料理をからかって和む一同。
偶然ながら春男の目にも入って、冬子と和ちゃんも少しは安心したことでしょう。
佐藤のおじいちゃんも千吉博士も米原さんも春男も照子も。
大人たちがみんな頼もしい。
若者を、子どもたちを信頼してそっと応援している。
●岩田家のクリスマス

岩田製パンではクリスマスケーキ作りに忙しくしていました。
喜介さんも駆けつけるのが温かいね。
今年のクリスマス店頭販売はローリーストーンズの生演奏つき。
荒野を目指しちゃうタイプのサンタクロース。

そこへ出てきた冬子。
届け物をしてくるという冬子を呼び止めて、サンタクロースの帽子をかぶせる春男。
行先も事情も知っていて、なおかつ無用な手出し口出しはしない。
それでもいざというときは自分が責任をもって対応できる大人。
冬子はもちろん、和ちゃんも我が子のように信頼している春男の優しさが温かい。
そのころ和ちゃんちでは。

和ちゃんもまたうつろいやすい音程。
でも、この幸せがずっと続けばいいなって。
●黒塗りの高級車
そして政也は…
和ちゃん宛ての荷物を抱えながら上機嫌で歩いていたら。
黒塗りの高級車の人たちに囲まれて。

「まさかその夜そんなことが起きるなんて、私は思いもしませんでした」
冬子の不穏ナレでもりあがる終盤。
●次週はサスペンス
和ちゃんが子どもたちを連れて佐世保に逃げてしまいました。
走る冬子!
夏子も走る!
「私らが和ちゃん助けてあげなあかんって思う!!」
ほんのりフユコ・アン・パタースン!!
佐世保と言えば……

(→1週)
あの人やこの人。
21週目のネタバレ感想レビュー。

あの、名曲。
関連リンク
・『てるてる家族』20週 膨らんだ入道雲のような幸せを
・『てるてる家族』19週 夢見る力できっと何かになれる
朝ドラ『あさが来た』『ゲゲゲの女房』『あまちゃん』などこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ
『真田丸』『ちかえもん』『映像の世紀』他、大河、Nスペ、BSプレミアムのまとめ。
・結構ゲスいテレビっ子の備忘録まとめ<NHK系>
『重版出来!』『天皇の料理番』など民放ドラマ、映画などなどのまとめ
・テレビっ子の備忘録まとめ。<民放系>
●再会、政也
営業のため大阪に帰ってきた照子と夏子。

ラーメン屋で再会したお兄ちゃんは、和ちゃんのすぐ上の兄・桑原政也でした。
演じているのは中村健さん。

照子相手とはいえ「おばはん! おばはん!」と連呼しする政也も政也だけどwww
照子も「不細工の兄貴」「あっちのほう」だのたいがいにせいwww

6週でも照子から「こっちのほう」って言われてました。
しかしこの政也の喜びよう。
相当インパクト強かったか、あるいは相当嬉しかったんだろうなあ。
ミドル政也から大人政也。
顔かたちはだいぶ変わってるけど、雰囲気が政也というか。
「あーあの政也か」で納得できるのが不思議
というか、苦労したんだね、政也……

ラーメン屋のカウンターで「この店不味い」だの「安いだけだ」だの散々なことを言いながら盛り上がるも、懐かしい再会に楽しそうな3人。
和ちゃんとは最近までは手紙のやり取りをしていた様子。
しかし岩田製パンを辞めて大手製パン会社に就職したことは知らない、と。
冬子の近況を聞き、「パン屋になったんやなあ」と嬉しそうにする政也。
政也の言葉の中に賢作兄ちゃん味を感じる。
あのずんぐりむっくりのくそ生意気ないがぐり坊主が、きちんと大人になったんだなあ。
●しょっぱい味噌汁
翌日の岩田家。
工場長と春男が「イースト菌」の深い話で盛り上がる横で。

シャトーの繁盛っぷりに驚く照子。
「偉いやろ冬ちゃん。お父ちゃんもすっかり認めてるみたいやで」と春子。
春子が春男の話を一言付け加えるのが温かいなあ。

夏子も起きてきました。

隣の新婚さんもやって来ました。
さあいったん落ち着いて朝ご飯。
つい先週は寂しかった食卓が一気に賑わうものの。

しょっぱい味噌汁。
「使い慣れてない」のを言い訳にするけど照子何年住んでたのwww
ていうかあんた仮にも母親www
いいよいいよこの振り切れっぷりいいよ。
唯一「美味しい」と言ってくれたのは工場長。

「塩辛いお味噌汁は血圧にええねんよ」
うそこけwww
●夕焼け空がまっかっか
政也に会ったことを照子から聞いて驚く冬子。
今どこに住んでいるか聞き損ねたので、連絡を待つしかないと。
突然のニュースに驚き、桑原兄弟と過ごした日々を思い出し、考え込んでしまいます。
和ちゃんとの思い出は、あの夕焼けの空き地。

時を同じくして、和ちゃん。
和ちゃんは大手製パン会社の工場に就職しました。
冬子との思い出は、あの夕焼けの空き地から。
2人のどちらが回想しているのかはわかりません。
どちらも回想しているのかもしれません。
●夕暮れの中、再会
冬子が夕方やってきたのは和ちゃんのアパートでした。

ストーブのない部屋で、お互いに近況を話し合う2人。
4月に和ちゃんが出ていってから半年が経っていました。(20週のエピソード)

「俺なんかより冬ちゃんの方が何倍も合うてんね、あそこは」
「…かも分からへんね。合うてるような気ぃする」
思えば和ちゃんの一押しで「私は宝塚目指してるの」と思わぬ方向に進んだ冬子。(12週
その宝塚での経験を経て見つけた『自分の人生のツボ』。
「合ってるかもしれない」と笑う冬子は、大人になった気がする。
一方和ちゃんの工場はどうなのかというと。

機械を動かすコツさえ覚えたら誰でもできること。
そういうことの方が自分に合っていると。
なあ和ちゃん、殻が分厚くなってねえか…?

伏し目がちの笑顔の和ちゃん、表情が変わったのは政也の話が出たときでした。
照子たちが見かけたことを話すのですが、目を合わせようとしない表情の和ちゃん。
働いているところをみたわけじゃないのなら、まだ何をしているのかわからない。

「賢作兄ちゃんが死んだとき約束してん。『どんなことがあっても真面目に生きよう』て。『お互い人に迷惑かけんと一人でも生きられるようになろう』て……」
「『どこにいててもちゃんと連絡取り合おう』て。『困ったときは正直に言うて、俺たちだけは助け合おう』て」
「『折れも真面目に頑張るからお前は頑張って勉強しておっきい会社に入ってくれ』て。そう言うて有り金全部俺にくれて働きに行ってん」
「ずっと連絡ないいうことは、真面目にやってへんいうことやと思う」
残された最後の肉親との約束、『人に迷惑かけず、一人でも生きられるようになる』
それを守ったからこそ、春男に甘えることが出来なかった和ちゃん。
いや、賢作兄ちゃんや和ちゃんならともかくとして。
クソ生意気な政也までにも「人に迷惑をかけてはいけない」と誓わせる孤独体験。
香川のおばさんたちは悪いようにはしなかったと話していたものの。
父が、賢作兄ちゃんが他界した後の残された兄弟に何があったのか。
冬子の戸惑いがダイレクトにこちらにつながります。
●悲しくて悲しくて、とてもやり切れない
完全ダークサイドな和ちゃんちを後にした落胆冬子が帰宅すると。

なんだこれwww
ローリーが大学でフォークソングのバンドを組んだという。
(ローリー友達できたんだね…!)

商売の邪魔って冬子ひどいwww
──悲しくて悲しくて とてもやり切れない
──この限りないむなしさの救いはないだろか
熱気あふれるにぎやかなシャトー。
ローリーの歌声。

真逆の位置にあるような、ひとりの和ちゃん。
裸電球の下でラーメンをすする音。
ああ、思い出のニコニコ麺だね。
(5週)
──悲しくて悲しくて とてもやり切れない
──この限りないむなしさの救いはないだろか
●昭和43年12月、ある日
東京に戻った夏子に渡された新曲の楽譜。
それは『ブルー・ライト・ヨコハマ』。

いしだあゆみ(夏子のモデル人物)の代表曲の一つ。
累計売上は150万枚を超える売り上げを記録するミリオンセラー。
初のオリコン週間1位を獲得し、「歌手・いしだあゆみ」のイメージを確立したあの楽曲。
これはテンションあがる。
『ゲゲゲの女房』のときもそうだったけれど「この人はこれで成功する」と知っているからこそ、ドラマと現実がつながる。
モデルが存在するドラマはこの「きたきたぁ!!」っていう高揚感が醍醐味のひとつ。

「この子、ちいちゃいときから青い服がよう似合たんです。青い空に青い海に生まれたときから囲まれていたから夏子やて。うちの人が付けたんです」
確かに夏子は佐世保生まれになるけど、とんだ回収だな!!
でも夏子のイメージカラーは青で統一されていたから、ある意味ロングパス。

ミッキーカーチスもかい!!(忘れてた)
●岩田製パン首脳会議

また別の日。岩田製パン首脳会議が開かれていました。
工場長が持ってきたのはデーニッシュ。

今は大手製パン会社が作っているデーニッシュだけれども。
これを岩田製パンでも作ろう、焼きたてを販売しよう、ということに。
工場長は途中で、製パン専門学校の講師に転職してるんですが(13週の話)、その工場長が岩田製パンに新しい風を吹き込んでくる。
それに刺激されるのは冬子だけじゃない、きっと春男も。
大人たちがとっても素敵。
●積分の計算を発明した動物
また場面変わって秋子の大学生活。
秋子は北摂大学に進学しているのですが。

英字新聞!!

「積分の計算を発明した動物を知ってるかい?」
秋子が読んでいたのはこの話。→「プリンストン大学の物理学者の歌に、フランス人もビックリ」。
この学者のマネをして、科学者を目指す自分たちも歌を出してみようと目論むのですが。
秋子に乗せられた森田先輩が考え出したのがコレ。

「昆布の旨味がグルタミン酸ソーダであることを知ってるかい?」
……頑張れ先輩。
●普通の人間
で、また夜のシャトー。
ローリーバンドのフォークソングで大盛り上がり。

「夏子姉ちゃんはプロの歌なのに…」と相変わらずローリーに暴言ぶちかます冬子。
「プロじゃなくて普通の子が歌うからいいんだ」と秋子。
さすがだよ秋子。
だが待て。
「秋ちゃんとローリーが普通やったら、普通の人間なんかどこにもいてへんで?」
冬子それな。
大盛り上がりもそっちのけ。
冷え込む夜空を見上げながら、ストーブのなかった和ちゃんの部屋を思い出す。
明るいローリーの歌に似合わない、和ちゃんの置かれている現実。
冬子の男友達2人の対比が胸に刺さり、どこか情緒的なナレーションがじんわりきます。
●クロワッサン

さあ始まりました、新しいパンづくり。工場長のとっても丁寧なクロワッサン指導。

焼きあがったデーニッシュとクロワッサンを秋子と春子に振る舞う冬子。
春子はクロワッサンを知っていました。
グルノーブルの選手村で毎日食べていたという春子。
おお、海外渡航経験、しかも欧州への渡航経験がここに生きてくる。
●行間から溢れ出る感情
と、店で3人が盛り上がっているとき。
政也から電話がありました。
和ちゃんの住所を教えてほしい、と。
これがなんだか訳ありそうな感じなのですが……
その日の夕方。
冬子はまた和ちゃんのところにやってきました。
冬子がまず手渡したのはデーニッシュ。

うちの工場のよりずっと美味しい、と笑顔を見せる和ちゃん。
工場で作っている商品の紹介をするのですが、自分はその作業に関わっていないからほとんど食べていない、と。
岩田製パンのデーニッシュは工場長や大将とのコミュニケーションの中で出来て、それをすぐ味見するけれど。
きっと和ちゃんとこの工場では大型機械を動かしながら、しゃべらず味見もせずに黙々と作ってるんだろうな。
どちらがいいのか悪いのかは別として、さりげない対比を思わせるのが上手。
「私はな工場長に教えてもろてん」
「工場長か…」
「和ちゃんに会いたがってるで。たまには遊びに来て」
「工場長か…」のあとには「懐かしいな、会いたいな」の言葉を出したかったのかもしれません。
でも冬子の「たまには遊びに来て」に何も返さなかった和ちゃん。
ここで会ってはいけない、と何か覚悟めいたものを決めているのかもしれない。
行間から溢れ出る和ちゃんの感情が辛い。
政也から電話があったことを伝える冬子。
そして、あの曲のイントロが流れ始めます。
●ブルー・ライト・ヨコハマ

街の灯りがとてもきれいねヨコハマ ブルーライトヨコハマ
あなたと2人 幸せよ
いつものように愛の言葉をヨコハマ ブルーライトヨコハマ
私にください あなたから
歩いても歩いても小舟のように
わたしは揺れて ゆれてあなたの腕の中
足音だけが付いてくるのよヨコハマ ブルーライトヨコハマ
やさしいくちづけ もういちど
いよいよブルー・ライト・ヨコハマレコーディングが始まりました。
上原多香子といえば、SPEEDの中では歌ってるイメージはあまりないのですが。
(歌唱は今井絵理子・島袋寛子が中心だった記憶)

ダンスのキレッキレ具合もすごかったけど、歌もやっぱり歌手ですなあ。

で、だ。
照子はグイグイ前に出てミキサー触りそうなとこにいるけど、音楽関係者か何かだったっけwww
(『あまちゃん』みたいなシーン)
●「この子ら…昔の俺らや」
『ブルー・ライト・ヨコハマ』が流れる中、ノックの音。
またシーンは和ちゃんのアパートに移ります。
ノックの主は、政也。

思わず声が昂る和ちゃん。

政也の後ろにいたのは2人の子どもたちでした。
知り合いの子で行き場がないためしばらくここに置いてほしい、という用件でした。
彼らの父親は他界していること、母親は別の男と逃亡したこと。
「子どもの前でする話じゃない」と止める和ちゃんですが。
「こいつらはみんなわかってる。大丈夫や」
親の死を理解している兄弟。
いったいこの子たちに何が、と砕けたBGMの中考えせられます。
会社に相談したらいいというもののそれはできない。
臨時雇いだったから、会社にとってはどうでもいい人間だから。
失った命だって3万円の香典で済まされてしまったんだ。
「兄ちゃん。子どもの前やろ。やめとき」
やはり子どもの前でする話ではない、と止める和ちゃん。
しかしあくまでも兄には説明を求めます。

「なんとかするよって。なんとか安全な場所探して子ら迎えに来るって」
「安全って何やね?!今は安全やないいうことか。兄ちゃん、なんかやったんか?」
声を荒げる和ちゃんに戸惑う冬子。
でもそれも無理もない。
政也の話はどこまで信じていいのかわからない。
それに、突然すぎる。
政也は困ったことがあったら、この金を使えと封筒を手渡しました。
それでもまだ信用していいのかどうか迷う和ちゃん。

「この子らの親父がこの子らのために一生懸命貯めてた金や」
「……たまには俺を信用せい」
賢作兄ちゃんが亡くなって、政也と和ちゃんがふたりで過ごしている間、別れてからの時間。
一体どんな風に生きてきたのか。
政也は続けます。様子を見に行ったとき、2人が食べていたのはパンの耳。
「この子ら…昔の俺らや」
不憫。
この兄弟も不憫だし、あの日の桑原兄弟も、今の桑原兄弟も不憫だ。
親を早くに失い、パンの耳で生きていくしかなかった兄弟たち。
和ちゃんに冬子や岩田家がいたように、この兄弟にも政也や同僚らがいて。
そこにもっと甘えていいはずなのに、甘えることはできない。
誰かに甘えてみたら自分たちの望まない結果になったことがあったんだろうか。
だとしたらそれはなんと辛い事なんだろうか。
12週で再登場して以来、闇を持ちながらも岩田家の中で明るさを取り戻していった和ちゃん。
だからこそ今回のこの状況はまた刺さるものがあります。
そんな政也を見送る和ちゃん。

あのクソ生意気な政也が、まるで賢作兄ちゃんみたいに「冬ちゃん、べっぴんさんになったな」って。
●大丈夫、これは食べてもいい
そんなこんなで政也は去ってゆきました。
とりあえず空腹そうな子どもたちにニコニコ麺を用意する和ちゃんと冬子。

「大丈夫。食べてええ」
毒味をしている兄。
兄のOKサインを待ってから食べはじめる弟。
これは後になってわかるのですが、「腐ってる/腐ってない」の確認でした。
つまり残飯をあさっていた、もしくは母親が作り置きしていったご飯を食べて、お腹を壊したことがあるんじゃないかって。
なんて残酷な。
その毒味の兄のほうは。
「迷惑やったら言うて。俺ら出ていくし」
「けったいなとこに預けたりせんといてくれたらええね」
この子たちは一体どういう生活を送ってきたのか。
BGMがまだ砕けているからつい笑ってしまいそうになるけど、落ち着いて考えたら兄弟の短い人生が濃縮されていて。
「家賃支払うってどうするの?」「働けばいい」という兄。
しかし冬子もこの春に働き出したばかり。

繰り返すだけの弟がまた……
●大人だからこそ

「送ってくわ」
「ええよ、私は子どもやあらへんて」
「そやから送んね」
ひゅうっ!
子どもじゃない、大人だからこそ送っていく。
やだもう和ちゃんってば。
しかしその帰り道。

「あのお金はどういうお金なんやろか」
政也が手渡したお金の出どころを気にする冬子。
「大将には黙ってて。困ったらこっちから相談するから」と和ちゃんはいうものの、冬子は心配そうな顔。
きっと和ちゃんは相談しないだろう、ってわかってる。
いやあでもこれ相談しようよお。
明るいBGMだけど、ガチで深刻な案件だよお。
●ムカデマッサージ
悩める冬子を出迎えたのは、ムカデマッサージ。
和ちゃんと会っていたことは正直に伝えるのですが。

「何か言われたん? 男らしいこと」
「言われたわ」
「何て?」
「送ってくって」
「何やしょうもな」
春子がなんかおばさんになってるwww

「ま、幼馴染てなかなかほんまの気持ちに気ぃつかへんもんやね。まだうさぎみたいにピョンピョン跳ねてる冬ちゃんの顔が浮かんでしまうのやろな」
秋子はこの岩田家カーストの中で照子の次に位置するのかwww
そして冬子が去った後。

春子と秋子はお見通し。
春男は気にしてなさそうwww
●姉たちのアシスト
冬子の「あのお金はどういうお金」の言葉がひっかかる和ちゃん。
考え込んでしまい、仕事でミスをしてしまいました。
また時を同じくして冬子。
弘子姉ちゃんが来店したのも気づかず、考え事。

と、そこで目に留まったのが料理の本。

いや、カウンターに料理の本などあるはずがない。
だとしたら秋子かと春子が仕込んだものか。
「胃袋を掴みなさい」って姉たちのアシスト。
●この子たちの今を
和ちゃんが帰った時、そこにはエプロン姿で出迎える冬子がいました。

「夕焼け空が真っ赤っか♪とんびがぐるりと輪を描いてホーイノホイ」
あの空き地で歌った曲と同じ。

例によって毒見をする兄弟。
匂いは大丈夫、だが味が……しょっぱい。
冬子の手料理、塩辛いんかwww
そうだ、照子の娘だwww
………。
なんだよ!照子の味噌汁まで伏線だったのかよ!!
「この子たちの未来を、それよりも今を、どうしたらいいのか、ずっと考えていました」
いきなり子供二人を養える余裕があるとは思いにくい和ちゃん。
冬子もできることをしたいけれども、和ちゃんには逆効果かもしれない。
政也は信用してもいいのかわからない。
でもこの子たちの今を、今どうにかしなければいけない。
●連鎖する貧困
なぜ勉強をするのか、と問い詰める拓夫(兄弟の兄)。
幸せになるためだ、と和ちゃんは答えるものの

「勉強してあんたは幸せになったんか?」
「お金儲けるために勉強すんのやろ?」
「学校出なええ会社に入られへんのやろ?」
なぜ学校に行けないのか、それはお金がないから。
学校に行けないから、いい会社に入れない、お金を儲けられない。
お金がないから学校に行かせられない。
その貧困の無限ループをまだ若い和ちゃんにつきつける拓夫。
和ちゃんは運よく岩田製パンでの住み込みの仕事が見つかって、無事に学校と仕事の両立が出来たものの。
並大抵の体力でできるものではなかったでしょう。
ましてや兄弟はまだ幼い。
その幼い2人がこんなことを言う。

「ふたりで生きていくだけのことや」
「(政也が持ってきたお金について)そやから頂戴。そしたら俺らここ出ていくし」
「ほな教えてくれ。俺らはどないしたらええねん?」
木塚兄弟の兄ちゃん・拓夫(弟は光樹)は諦観してるように言う。
この現実を受け入れていくしかないんだ、と。
ところでこの拓夫役の森田直幸さん。
朝ドラ出演歴だけでこの『てるてる家族』の他に、『ふたりっ子』『ほんまもん』『風のハルカ』『芋たこなんきん』『ちりとてちん』『てっぱん』などなど、ベテラン俳優並みの出演本数。
ちなみに冬子役の石原さとみさんとこちらの森田さんは実年齢5歳差っていう衝撃の事実。
●冬子に春が来た
今日も池田の七不思議現象で大繁盛のシャトー。
と、その前に冬子の帰りが遅いことについて、「恋人ができたんじゃないか」と煽る春子。

「芽生えへん。あいつはずっと冬のままや」
お父ちゃん……
冬ちゃんに男はありえねえって言ってるけども。
冬子の中の人は、今や超絶べっぴんさん。
「世界で最も美しい顔19位」「理想の後ろ姿のタレント1位」「キスしたい芸能人1位」だぞ。
●頑張る大人
漫才トリオ、もといローリーストーンズで大盛り上がりのシャトー。

そこにやってきたのが佐藤のおじいちゃん。

「そんなけったいな事をしてもらうために、大学に行かしてんのとちゃうぞ」
おじいちゃんも学生時代に書いていた物書きを本業にすればよかったじゃないか、なぜやめてしまったんだ?とローリーは言うのですが。

「何でて…食べていかれへんかったからや」
考える暇もなくに一生懸命に働いてきた、とおじいちゃん。
しかしローリーも食い下がらず。
「何のために働いてきたんですか?」
おじいちゃんは、一生懸命働いてきた世代があるからこそ今復興した日本があるというものの。
でも働く理由を考えなければみんなして「濡れ手で泡をつかんでしまう」とローリー。
その泡じゃない。穀物の粟だ。
そもそも濡れ手でパンは作れない、とコントが絶好調

「僕は経済の礎は想像と共感と独自性やと思てますね。今僕はそれを学んでます」
ローリーのくせにまともなこと言って。
このまともな言葉にほだされたおじいちゃん。

「フォークとナイフを究めたらなこら立派な学問やないかい。はあ~ええこと言うたなあ~!」
「考える力がついてきたっちゅう訳や!」
なんだか説得成功。
拓夫の質問に答えられなかった和ちゃんとは違うローリー。
桑原兄弟や木塚兄弟とはまた違うところにいるローリー。
●世界を目指す大人
そこにちょうど冬子が帰ってきました。
冬子が道でバッタリ会ったというのは……

博士!!麺類!!
5週以来の登場です。
今や一企業の社長でもある安西博士。
今や立派な歌手である夏子。
今やオリンピックに出場した春子。
そして冬子。

「私は!パン屋になりました!」
「ああそう…」
「パン嫌いやった」
全面戦争してたもんなwww
博士が街をぶらついていたのは考えが行き詰っていたから。
というのもチキ…じゃなくてニコニコ麺を発売して以来、同業他社が台頭して価格競争がはじまっていると。

博士は海外進出に向けアメリカに視察に行った、しかしそこには箸も丼もなかったと続けます。
じゃあ何であのニコニコ麺を食べたのか?というと。

「うーん……コップで食べた?」
これはもしかしてカップヌードルの話か?
ご名答の秋子に「さすがわしの娘や!」ってwww
そうだなあ、そういう時期あったもんなwww

「しかしながら秋子君。いいか!?麺類に国境はない!人類は…麺類や!」
「はい博士!」
懐かしい秋子と博士の再会がまたカップ…あの即席麺の大発明につながっていくのですが、君たちはどこに呼び掛けているのwww

※このあと博士と秋子が歌いだしてカオスになりました。
●頼れる大人
翌日さらに暇してる大人、というかこの人はシャトーの常連さんなのですが、米原さん。

バッタリ会った冬子に連れられて、和ちゃんちのアパートにやってきました。
絵に興味がありそうだった光樹に会わせたい、という冬子の心意気。

思いっきり広げた紙の上で。
思いっきり絵の具を使って。
好きなものを描く。

「君たちにそんな法則は必要ないのです!感じたまま想像力を使って遊べばいいのです!」
つまるところ「好きに描いたらいい」と雑に訳す冬子。
でも米原さんの言葉は、「子どもは子どもらしく生きればいい」ってことを暗喩している気がして。
子供向けの絵本を描いている米原さんだから、兄弟たちへのメッセージも込めているような気がして。
この子たちはそんなことをした経験はこれまでにあったんだろうか。
心から遊んだことは、少なくとも母が蒸発して父が他界してからあったんだろうか。
褒めちぎる米原さん。
最初のうちは警戒していた拓夫も心を開いていき「僕も」と筆を握ります
「お金も大事やし勉強も大事やけどな。楽しなかったら自分が誰か分からへんようになってしまうやろ?楽しいことの中から見つけていかなあかんて私は思うね」

冬子の言葉にニッコリ頷く笑顔。

和ちゃんにもこぼれる笑顔。
それにしてもこの回、貧困の連鎖の中にいる兄弟から始まったのですが。
働く理由を語るローリー、ローリーを褒めるおじいちゃん。
学校外で結んだ人脈で世界を変えていく秋子、秋子を称える千吉博士。
そして兄弟を手放しに褒める米原さん。
楽しむことが一番だと話す冬子。
1つ1つの場面がバラバラのようにみえて、繋がってる。
偶然バッタリ会っちゃうような変なおじさんたちが生きている世界。
大丈夫、君らなら生きていける。
偶然の重なりにそんなメッセージがあるような気がしました。
●朝ドラのエンディングテーマっていう
……2分くらい時間余ってるけど?と思ったら。

エンディングテーマがブルーライトヨコハマだと…?!( ゚д゚)
●胃が痛くならない新曲
暮れのとある日曜日。
岩田家に『ブルー・ライト・ヨコハマ』のテスト盤が届きました。
夏子が新曲を出すたびに、胃を痛めてた春男。
(春男なりに夏子のこと案じてたんだろうなあ)
あーだこーだ言いながらも秋子に引っ張られて聞いてみた。

家族からの評判も上々。

照子の期待は上々。
(この人は元が人外レベルに振り切ってるから)
●愛の化学変化
帰宅した冬子を迎えたのはムカデマッサージ(逆回転)。

冬子の荷物の中に、料理本を発見した春子。

最近照子の影が薄いからって、春子と秋子の中の照子が目覚め始めているwww
何やら隠す冬子に、確信を持った姉。
冬ちゃんと和ちゃんはなるようになってしまった。
これまでに積み重ねた時間、友情の深さがすべて愛の深さに変わってしまう。
無邪気な思い出も全て男女の記憶に塗り替えられてしまう。

すなわちこれ愛の化学変化。
これは深いの?深くないの?www
●信頼できる大人
別の日の夕方。
和ちゃんちで料理を作る冬子のところに訪れたのは

春男でした。
冬子と和ちゃんがラブラブだとかこのまま同棲だとかそういうことよりも、喫緊の問題は木塚兄弟。
いやしかし結果として春男が知るところになってよかったような。
新たにやってきた『大人』に警戒心を剥き出しにする木塚兄弟。
その2人に声をあげたのが和ちゃんでした。

「この人は信用できる。お前らのことを誰にも喋ったりせえへん。お前らのことを変なとこに連れてったりせえへん」
春男はいくつかの打開策を打ち出しました。
例えば通っていた学校に連絡する。
しかし兄弟がそれを拒んでいる。
悪いようにはしないはずだ、とは言うものの。

政也を信じたい、兄が帰ってくるまではこの子たちを守りたい。

冬子の手料理をからかって和む一同。
偶然ながら春男の目にも入って、冬子と和ちゃんも少しは安心したことでしょう。
佐藤のおじいちゃんも千吉博士も米原さんも春男も照子も。
大人たちがみんな頼もしい。
若者を、子どもたちを信頼してそっと応援している。
●岩田家のクリスマス

岩田製パンではクリスマスケーキ作りに忙しくしていました。
喜介さんも駆けつけるのが温かいね。
今年のクリスマス店頭販売はローリーストーンズの生演奏つき。
荒野を目指しちゃうタイプのサンタクロース。

そこへ出てきた冬子。
届け物をしてくるという冬子を呼び止めて、サンタクロースの帽子をかぶせる春男。
行先も事情も知っていて、なおかつ無用な手出し口出しはしない。
それでもいざというときは自分が責任をもって対応できる大人。
冬子はもちろん、和ちゃんも我が子のように信頼している春男の優しさが温かい。
そのころ和ちゃんちでは。

和ちゃんもまたうつろいやすい音程。
でも、この幸せがずっと続けばいいなって。
●黒塗りの高級車
そして政也は…
和ちゃん宛ての荷物を抱えながら上機嫌で歩いていたら。
黒塗りの高級車の人たちに囲まれて。

「まさかその夜そんなことが起きるなんて、私は思いもしませんでした」
冬子の不穏ナレでもりあがる終盤。
●次週はサスペンス
和ちゃんが子どもたちを連れて佐世保に逃げてしまいました。
走る冬子!
夏子も走る!
「私らが和ちゃん助けてあげなあかんって思う!!」
ほんのりフユコ・アン・パタースン!!
佐世保と言えば……

(→1週)
あの人やこの人。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます