22時を回り、列車は急停止した。
盛岡の手前、車窓にボンヤリと「鹿島台」の駅名標が浮かんでいる。
しばらく隣に停車していた普通列車が離れてから随分経つが、この寝台特急は動く気配をいっこうに見せてくれない。
まだ宮城だろうか、それとも岩手に入ったのだろうか。
街灯に照らされた雪が眩しい。
さっきまで見えていた駅のコンクリートは、気が付いたら真っ白に塗り潰されていた。
窓に額を押し付けてみると、あまりの冷たさに目が醒める。
ロビーでテレビを見たり、食堂車を眺めたりしながらも、いいかげんに暇だ。
今まさに『何もしない』をしている。
「ほんとうはなめとこ山もくまのきももわたしはじぶんでみたのではない。人からきいたり考えたりしたことばかりだ。まちがっているかも知れないけれども、わたしはそう思うのだ。」
世の中はわからないことだらけだ。
知っていることより知らないことのほうが多い。
自動車の走る仕組み、コンタクトレンズのメカニズム、鉄道ダイヤの出来るまで、いろんな経済用語、宇宙の外はどうなっている、眠りに落ちる瞬間の脳の動き…
わからないことだらけだ。
それでも世界はそうやって回っている。
わたしはそう思うのだ。
盛岡の手前、車窓にボンヤリと「鹿島台」の駅名標が浮かんでいる。
しばらく隣に停車していた普通列車が離れてから随分経つが、この寝台特急は動く気配をいっこうに見せてくれない。
まだ宮城だろうか、それとも岩手に入ったのだろうか。
街灯に照らされた雪が眩しい。
さっきまで見えていた駅のコンクリートは、気が付いたら真っ白に塗り潰されていた。
窓に額を押し付けてみると、あまりの冷たさに目が醒める。
ロビーでテレビを見たり、食堂車を眺めたりしながらも、いいかげんに暇だ。
今まさに『何もしない』をしている。
「ほんとうはなめとこ山もくまのきももわたしはじぶんでみたのではない。人からきいたり考えたりしたことばかりだ。まちがっているかも知れないけれども、わたしはそう思うのだ。」
世の中はわからないことだらけだ。
知っていることより知らないことのほうが多い。
自動車の走る仕組み、コンタクトレンズのメカニズム、鉄道ダイヤの出来るまで、いろんな経済用語、宇宙の外はどうなっている、眠りに落ちる瞬間の脳の動き…
わからないことだらけだ。
それでも世界はそうやって回っている。
わたしはそう思うのだ。
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