昨日の停車が朝まで響いていたらしい。
目覚めるとまだ外は真っ暗で、しかし時計を見てさらに外の轟音を聞いて、それは違うとすぐに気が付いた。
午前6時、ここは海の下。
定刻では3時に通過していたはずの青函トンネルだ。
目が覚めたら北海道の銀世界を想像していただけに、なかなか拍子外れである。
しかし仕方ない。
「ごらんあれが竜飛岬~」
なんて歌っていたら、耳がキィンと痛くなった。
不意に明るくなる。
海峡の長いトンネルを越えると、そこは北国だった。
「貨物列車故障の影響で、現在4時間半遅れで運転しております」
4時間半かあ、とぼんやりしながら車窓を眺める。
持ってきていた宮沢賢治も読みきってしまい、時刻表も隅から隅まで目を通してしまい、さらには車内冊子のクロスワードパズルも終えてしまった。
手持ち無沙汰もいいところだ。
風が強く吹雪いているのかと思うと急に身震いがしてくる。
ここはまだ北海道の南端、だが今から向かうのは日本本土の東端と北端だ。
――寒さハンパないんだろうなあ。
今まで体験した寒さを思い出してみるが、史上最高の寒さになるような気がしてならない。
車掌が案内にやってきた。
釧路まで早く着きたいと伝え、指定券変更のことも教えてもらった。
「函館で乗り換えたほうがいいですか」
「いや、南千歳ならこれが一番早いです」
人の良さそうな車掌はニコニコしながらそう言う。
焦ったって仕方ないよ。
せっかくなんだから北斗星を満喫しましょう。
そう言われてるような気がした。
目覚めるとまだ外は真っ暗で、しかし時計を見てさらに外の轟音を聞いて、それは違うとすぐに気が付いた。
午前6時、ここは海の下。
定刻では3時に通過していたはずの青函トンネルだ。
目が覚めたら北海道の銀世界を想像していただけに、なかなか拍子外れである。
しかし仕方ない。
「ごらんあれが竜飛岬~」
なんて歌っていたら、耳がキィンと痛くなった。
不意に明るくなる。
海峡の長いトンネルを越えると、そこは北国だった。
「貨物列車故障の影響で、現在4時間半遅れで運転しております」
4時間半かあ、とぼんやりしながら車窓を眺める。
持ってきていた宮沢賢治も読みきってしまい、時刻表も隅から隅まで目を通してしまい、さらには車内冊子のクロスワードパズルも終えてしまった。
手持ち無沙汰もいいところだ。
風が強く吹雪いているのかと思うと急に身震いがしてくる。
ここはまだ北海道の南端、だが今から向かうのは日本本土の東端と北端だ。
――寒さハンパないんだろうなあ。
今まで体験した寒さを思い出してみるが、史上最高の寒さになるような気がしてならない。
車掌が案内にやってきた。
釧路まで早く着きたいと伝え、指定券変更のことも教えてもらった。
「函館で乗り換えたほうがいいですか」
「いや、南千歳ならこれが一番早いです」
人の良さそうな車掌はニコニコしながらそう言う。
焦ったって仕方ないよ。
せっかくなんだから北斗星を満喫しましょう。
そう言われてるような気がした。
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