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人生はネタだらけ、と書き続けてはや20年以上が経ちました。

『てるてる家族』10週 普通に情熱、芸術は爆発だ!

2016-06-18 15:58:32 | 朝ドラの感想
BSプレミアム・朝ドラアンコールにて再放送中、2003年BK制作の『てるてる家族』
10週目の、まとめようにもまとまらないネタバレ感想レビュー。

 

何気ない『日常』が、何よりの最高傑作。


子役時代のエピソード混ぜてくれるの嬉しい。




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●春男の不倫、後日談その1



松本さんの再現率の高さよwww


「そのお医者さん鋭いなあ」

ヨネばーちゃんにニヤリ。

って春男さんマジだったんか。
これまで歌と踊りでなんとなくニュアンスにおわせておいたけど、
『えっまさか春男に限って……いや春男だからこそのガチもんの浮気でした!!』
と視聴者にネタばらしするさじ加減すごいな。。



亡き夫は女遊びを繰り返して、自分はずいぶん泣かされていた。
一度泣かす方になってみたかった。


あの幽霊のように迫るかおるさんは春男の妄想かと思ったけど、
どちらかというと幽霊そのまま、あるいは生霊だったんですね。
あるいはかおるさんの中の亡きご主人。
……あ、だから幽霊みたいに思えたのか!!

ああ、かおるさんは、妄想じゃなくて生霊だったんだな。
あるいは亡くなった旦那さんの幽霊……


だから鏡越しだったり暗闇だったり!!


 
「結婚するってええことや思う?」
「夫婦になるってええことや思う?」
「家族になるてええことや思う?」

かおるさんの問いに頷き続けた春男が、「夫婦とは何ぞや?」に対して……


「『男と女』でいたら一生かかってもなられへんもの」
「フフッ……よくも…悪くもね」


これはストンと落ちました。
春男と照子の描写が第1週や佐世保、あるいは春子が入院したとき、照子自身が入院したときなどに「ただの男女じゃないふたり」が描かれていたためでしょうか。


お医者様と結婚を考えているというかおるさん、お幸せに……




●春男の不倫、後日談その2


 
大人の色香漂う夏の着物姿からの爽やか夏服3人娘。

てるてる坊主・風鈴・写真立て…
この画の中に夏子はいないけど、夏子もいるんだなーって思わせてくれる季節の描写めっちゃ好き。
いやしかし不倫ネタの後に風鈴。


 

って、かおるさんにと結婚する医者っておまえかい!!!
春男ドンマイwww



振り返れば確かに言ってたんですよね。この回の冒頭。
藤原医師が登場した場面。


 
「何でやろ、このご主人の顔みたらついきついこと言いたなりますわ!」
「何やあの先生、妙に俺に冷たいなあ」


そら言いたくなるわ!!
(もっといえば8週で「主治医は藤原」とも)

浮気や不倫。
昨今のワイドショーはじめ、ドラマ『コントレール』や『不機嫌な果実』など最近身近な話題?だったのですが。

これはもう誰も憎む気になれん。
なんだか誰も悪くないんじゃないかって。
「おまえらみんな幸せになれよ」でオチとケジメがつけられる。
明るい作品ってのは本当にすごいなあ、と。



●どさくさにまぎれて




こっちはまた巨大UMAを!
冬子の顔くらいのサイズあるよね( ゚д゚)




夏子はあれかな?
安値世界一への挑戦かな?




みんな冬ちゃんしてるんだけど、手前ででーんとセクシーな冬ちゃんしてる春子姉ちゃんがとても気になった件。

 

秋冬子「ヾ(・∀・)ノ゙ヾ(゚∀゚)ノ゙♪♪
春夏子「( ゚д゚) (゚д゚ )




●普通じゃない秋子


 
「秋子…あの子はちょっとおかしい」
「絶対普通やあらへん!あの子は!」


わかった、わかった。
そこまで言ってやるな。
人類は麺類のあたりからわかってたよ。

そもそも照子おまゆうwww


「人より優れた才能を持ち夢に向かって頑張ってるお姉ちゃんたちにも負けへんぐらい…
いやそれよりももっともっと激しい情熱を持ちながら、普通に生きてみたいねん」


うむ、確かに普通ではないよ秋子……
おい照子、顔www



●謎のおっさん。


謎の客が異次元への入り口・シャトーにやってきました。


勝手に女子中学生の顔描いたり。


まあそれがなかなか独創的革新的なタッチだったり。


従業員が客に対してひでえ罵倒したり。


締めのセリフが「絶望してはいけません」。


これどこからつっこめばいいwww
(秋ちゃんが嬉しそうだからいいか!!)



●秋子の手紙



秋ちゃんにラブレター届いた。


冬ちゃんったら躊躇わずに読んだ


「人の手紙読むよねー!読んじゃうよねー!」
って言う間を与えずに0.5秒で開けちゃう冬子よwww

で、肝心のお手紙の内容。何やらラブレターの様子。

 
「秋子さんあなたにぴったりの名前ですね。暑すぎず寒すぎず春のように浮かれてもいない」

……秋、とは( ゚д゚)



●おまわりさん!この人です!


で、ラブレターの件は置いておいて。
例の怪しいお客。


あやしい男だ、米原恭司……。



コーヒーとカレーライスの組み合わせ最高だけど。
秋ちゃんと米原さんなんか大事な話してるけど。
気になってる弘子姉ちゃんが気になる件。



「何か怪しいやんか!訳のわからへんことばっかりようしゃべって!」
「大丈夫!何もおかしいことあらへん。普通」


あやしいぞ……



それにしても近藤芳正さんも役の幅広い広い。
『真田丸』で平野長泰の役やってるけど、まあ年月の差もあるけど大違い。
『重版出来!』の小日向さんといい、この世代の俳優さんってすごいよなあ。




●名探偵ふゆこ


さて、例のイニシャルT.Oからの『ラブレター』にあった文言「万引き」。



「まさか秋子が万引き?脅されてる?あかん!やばい!」

と松本書店に殴り込みながら問い詰める冬ちゃん。


「そういう不届き者は後を絶えんのや」

いつの時代も書店と万引きはセットになってしまうんだね……
でも秋子はきちんと購入していたとのこと。
何はともあれ秋ちゃんの万引き疑惑晴れてよかった。



そこで春男に相談した冬子。
春男の「いやらし、いやらし!」っておい父ちゃん。
何この親子はwww

 

「ローリーみたいなアホ…」で連想されたのが、プレスリーなローリーwww
子役ローリーに引き続き、このためだけにカツラや衣装、ド派手セットが用意されたのかと思うとお腹痛い。

……ん?

 
ってこれあの『麺類になります』の人形じゃないか!!
 ↓


『てるてる家族』5週



●秋子の哲学


久しぶりにスケート滑ったという夏子。


「今でも頑張ったら全日本選手権くらい出れんのと違う?まあジュニアのほうやったらやけど」

煽っていく春子に、舞台に比べればちょろいわって煽り返す夏子よ。
大きくなったなあ(´;ω;`)

 
「踊りたいときに踊る。それが私のモットー。私は人に見せるために踊るのんと違う。
 夏子姉ちゃんみたいには踊られへんもん。けど…才能がないからいうて私は踊ること諦めたないねん」


春子夏子の話から秋子に見事なパスきた!


「踊ることでただ生きてるいうのは素晴らしいて実感したいねん。
 そやから踊んねん!普通の人間にもな… いや普通の人間やからこそ、踊れる踊りを踊っていきたいのや」


普通の人間だからこそ踊れる踊り……
いやいやいやいや、あのキレッキレマンボNo.5は凡人芸じゃねえよ秋子ぉ。



●照子さん事件です!



で肝心の秋子よ。

 
「秋子姉ちゃんはまるで色彩豊かな森の中に迷い込んでしまったかのようでした」

あかーん、米原さんあかーん。
それ平成でやったら間違いなくあかーん。


とまあ米原さんが限りなく怪しいけど、怪しくないんだろうし。
(だってイニシャルT.Oじゃないし)
秋子も変なことは何一つ考えていなくて純粋な気持ちなんだろうな。
あの極彩色の部屋は、安西博士の研究室みたいにきっとまた秋子の世界を広げてくれるんだろうな。



「普通に勉強して普通に働いて普通に結婚もして、普通に本読んだり日記書いたり、
 絵みて感動したり洗濯物の干し方にこだわったり、雨の日に歌ったり踊ったり」


普通を語る秋子だけど、今のご時世その『普通』が一番難しい。
才能のある姉ふたりを見てきた秋子だからこその『普通』への思い。
春子夏子を否定することなく、僻むこともない。
ちょっと変だけどとても「普通の賢い子」。ちょっと変だけど。


「雨の日に歌ったり踊ったり」ってのはまさに照子だよなあ……


『てるてる家族』1週


 

湧き出たものを中学生女子へ、超熱弁するおっさん。
がっつりついていって「噴出!」「爆発!」ってリピートする秋子……

前言撤回、こいつら普通じゃねえwww




●葉書




真夏の路地。
踏切で安全確認。
踊りながら歩く。



物憂げに。
頼まれた手紙をポストに入れる。



一度だけ、振り返る。


緑と赤と白のコントラストがきれい。
ローリーやあの人形といい、子役時代の小ネタ入れてくれるの嬉しい。



●才能



「あんたは昔からええ子やったから」
「普通にやってるだけやって」
「フフフ……踊ってんねんて?」

てるこ は かんづいた !


「もうそんな才能なんかあらへんかってもええやんか。私は生きていく力だけで十分なんや」

すごい境地に達してるな、秋子……


「下手でも本人が楽しかったらええやんか」

宝塚にはまっているという照子の担当看護師・久世さん。
『すみれの花咲く頃』をいつも歌っているのですが。

久世さんを目の前に言っちゃったよこの子はwww


照子と秋子が才能をめぐって盛り上がっているころ。


「才能あるかも」by冬子

うんうんあるある。

「改造中は入っちゃいかん」って何か意味をもっていそう。
あ、横にあるの安西博士の写真だあ……(号泣




●えらいこっちゃ!


そして冬子が発見した、2通目のT.Oからの手紙。
「キミが万引きしたことは約束通り誰にも言いません。君には僕の絵のモデルになってもらったんですから」

そこで冬子が発見した絵が……


あーこりゃえらいこっちゃ。


春男パパもえらいこっちゃ。


勢いで冬子をどついちゃうくらい、えらいこっちゃ。


 

先週の照子、今週の冬子に引き続き松本さんマジ不憫www
冬子、顔、顔www


ローリー今一眼レフの話かよ!と思ったら、
「じゃあ見張り頼む!」と。


「牛乳とアンパン差し入れてくれる?」

ローリーwwwおめえwww



●アングル


カメラワークについては6週9週でも触れているのですが。



中から外をみるカメラアングル。
先週は舞台をみているようでしたが、今日は一枚の絵画を見ているような不思議な気分です。




●ネタばらし


 
「冬ちゃんまた人の手紙読んだんやな?人の手紙を読むのは卑劣なことなんやで」
「この手紙は私が書いたんや、前のもそう」


明かされる脅迫状もといラブレターの真実。
万引き?脅迫?不穏?と見せかけての、自作自演か!!!

はあー、すげえ。冬子の推理劇があったから、解決編が光るんだなあ。

……あ、「人の手紙を読むことは卑劣なこと」って。
あ、そうか。
あのとき葉書を投函したシーンの表情ってそういう意味だったのか!
すげええええええ。
(ともするとたびたびうつる郵便屋さんにも何か意味がありそう)


「手紙の中に自分の気持ちが書いてあったらドキドキするやろ」
「生活の中の表現やん」
「うそや空想も私の生活の一部やろ?」


原作をがっつり受け取ったかのような脚本、役者の台詞。
凄いドラマだなこれ。





●お乳論争



ばーちゃんのドヤ顔、お乳を凝視する4姉妹。


ジェスチャーしちゃう石原さとみと上野樹里と上原多香子と紺野まひるら中の人。
息絶え絶えで突っ込む春男父ちゃん。

お乳お乳って連発してるのに、卑猥感がびっくりするほどないwww




●自分が自分に殺される




でも普通のおじさんは、普通の生活から逃げ出してきた人だった。
秋子が娘さんたちとすれ違った瞬間や米原さんの話聞いてるときの表情が秀逸。
一瞬挟まる冬子も秀逸。

満員電車、自分では買えない車を売る。
上司に怒鳴られ、家に帰っても『絵を描く』場所はなく。
『画家』の夢。
家族がいたからがんばってこれた、でも「もしいなかったら」と思うと……




カメラアングルと「ひどい」が効く。
しみる。




林家三平の「どうもすいません」。
また月曜日、自分が自分に殺される。
急に怖くなった。
タバコを買いに出てそのまま、ここにきた。


きっとその朝、米原さんは飛び込んだんだ。
ファンタスティックな夢の世界に。


 

米原さんが体験していた東京での出来事は、冬子や秋子の想像を絶することだったんだろうな。

米原さんのだらけたシャツと語り口、秋冬子の表情にグッとくる。

それにしても……「昭和に戻りたくない理由」「昭和に戻りたい理由」などあれこれあるものの。
平成も昭和もその実は大差ないんだなあ、と考えさせられる米原さんの語り。




●自由とは



「自由と身勝手を履き違えたら駄目なんです」
「普通に生きている人の喜びや悲しみをその手ですくい取れるはずです」
「大事なのはそういう感情を手放さずに生きていくことなんです」


米原さん…
ひとつ違ったら「おまえなにいってんの」っていう鬱陶しい精神論になりそうなのに。
どこか哀愁漂う。
演じる近藤芳正さんはもとより、この米原さんの描写や彼を見ている秋子や冬子が『鬱陶しい精神論』にはさせないんだろうな。



●これが僕の最高傑作



ローリー大事な話してんのにうるさいわ、と思ったら。


『まだ描かれていないカンバス』に『普通の日常』が映し出されて。


 
「これは…僕の描いた傑作ですね…」
「これが僕の…最高傑作だったんだ…」


それは、最高傑作。
何気ない普通の日常が、何より美しい芸術。

米原のおっちゃんも、秋子も冬子もそう。
ローリーもきっとそう。

(そうか、このシーンに冬子だけじゃなくローリーもいる意味ってこれだったのか。)

5週に出てきた安西博士の「平和とは湯気だ!」の話を思い出す。
秋子周りは人生考えさせるエピソードが多いです。


「普通に生きている人間にしか描けないものを描くつもりです」

秋子の言葉から学んだ米原のおっちゃんは東京へ。
そして「さよなら」。

クリスマスまでに家族のもとに帰った米原さんはきっと普通の日常を生きていくのでしょう。
そしてまた『最高傑作』を『描く』のでしょう。


画面から絵の具と紙が燃えるにおい、草や夕焼けのにおいがしてくるような画面だった。
これもまた秋子の人生に刻まれていく最高傑作なんだろうな。



●死ぬほどマンボを踊ったそのあと


 
「その晩、私たちは死ぬほどマンボを踊りました」

そんなじんわりくる夕焼けからの、4姉妹マンボ。
紺野まひると上原多香子のマンボがキレッキレだったのはさすが。

 

ラスト、秋子の机の写真。
冬子の落書きでお茶の水博士と安西博士をチラ見せしてました。

安西先生、お茶の水博士、その横に米原さん。
秋子にとって、安西博士もお茶の水博士の生みの親・手塚治虫も米原さんもみんなきっと、



みんな秋子の『人生を変えた人たち』。





●宝塚ってもいろいろある。


何やら冬子に宝塚を薦める照子。


夢のお告げで宝塚。
天使のささやき宝塚。

久世さんがずっと歌ってた『すみれの花咲く頃』の影響だから、ある意味天使のささやきで間違いはない。


まさかのヨネばーちゃんまで宝塚。
ちょ、スタッフwwwなにさせてんのwww


紺野まひるが語る宝塚。
なんつーメタ発言www




おっ、小林一三の名前まで出てくるんじゃん。

ローリーよく知ってんじゃん!
また経世済民の男みたくなってきたぞい。



●照子が帰ってきた!!!


祝、照子退院!!

 

照子お"か"え"り"な"さ"い"!!!!

ウワァァァァァァ(つД`)ァァァァァァン!




●来週は……


夏子が東京に行くと??
(いつもの予告なら全然わかんないんだけど、ちょっとわかった)





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