22時を回り、列車は急停止した。
盛岡の手前、車窓にボンヤリと「鹿島台」の駅名標が浮かんでいる。
しばらく隣に停車していた普通列車が離れてから随分経つが、この寝台特急は動く気配をいっこうに見せてくれない。
まだ宮城だろうか、それとも岩手に入ったのだろうか。
街灯に照らされた雪が眩しい。
さっきまで見えていた駅のコンクリートは、気が付いたら真っ白に塗り潰されていた。
窓に額を押し付けてみると、あまり . . . 本文を読む
北斗星に乗り、一路北海道へ向かっています。
スープカレーを食べたあと、改札まで見送られた。
いつもの大宮駅とは違う風景であることにハッとする。
そうだ、私はこれから旅に出るんだ。
「いつかは乗りたいと思っていたけれど、まさか学生時代に乗れるだなんて」
旅は恋に似ている。
なぜ会いたいのかわからない。
わからないがそれでも会いたいと思ってしまう。
個室にはいり、検札を終えた。
冊子に目を通し . . . 本文を読む
卒論発表のレジュメも完成していないくせに、おもむろにハードディスクに撮りためたテレビなんかを整理しはじめてしまいました。
ズラリと並んだ海外ドラマ(CSIです)に埋もれた中に発見したのは「N特・シルクロード」。
旧モノです。
石坂浩二と喜多朗です。
テンションあがってレジュメ放置で見入ってしまいました。
「おぉ、金縷玉衣!」
「キルギスキルギス!!」
「タクラマカン!そしてラクダ!キャラバン!! . . . 本文を読む