Youth worker Support【未来を創る若者たちへ】

「はたらいて幸せになろう!」仕事は自分を成長させ、人を幸せにします。そんな仕事を楽しむための情報をお届けします。

私の人間関係図

2021-04-15 | 仕事

人付き合いのカテゴリー

前回は、NG 情報を早めに自己開示して、互いに傷つけない関係性を構築するための会話術を紹介し、返報性の原理を使うことで、相手との距離感を縮めたり、親近感を増したりする効果もあるというお話でした。
しかし、それはあくまでも相手との関係性をより良く発展させるための手法でした。

今回は、自分の人間関係を俯瞰して整理するための「私の人間関係図」というお話です。

いわゆる「人付き合い」には様々な関係性がありますが、私の知る限り、人付き合いが苦手だと思っている人のほとんどは、周囲の人とうまくやって行きたいとは思うけれど、実は相手との距離感がよく分からない、という旨の悩みを持っているようです。

例えば、以下のAからCの項目を思い浮かべてみてください。

A:氏名・住所・電話番号・メルアド・生年月日・年齢・職業・職歴・学歴・趣味・特技

B:本籍(出身地)・血液型・職業(役職)・星座・家族構成・好きな食べ物・座右の銘・愛読書

C:恋愛事情・身長・体重・ウエスト・指輪のサイズ・給料・家賃・借金・投薬中の薬

これらの個人情報の中で、貴方はどの情報なら自己開示しても構わないと思いますか?

おそらく多くの人は、その場の状況に応じて、今は何を開示すべきかを反射的に主査選択していると思います。
つまり相手との関係性や距離感、さらには利害関係や居合わせている人数によって、開示すべき情報を変えているということになります。

しかし、人付き合いが苦手な人の中には主査選択に時間がかかり、いちいち考え過ぎてしまったり、雰囲気に呑まれて、言いたくないこともつい話してしまったりして、後で後悔するというケースも多いと聞きます。

ちなみに、上記のAは、就職活動に欠かせない履歴書に記載する項目です。そしてBは、何らかの会員に登録する際や、自己紹介する際に質問されたりネタにしたりし易い項目です。最後のCは、よほど親しい特定の人にしか開示しない項目だと思います。

この様に、開示情報も或るカテゴリーに分けて考えてみると、どんな情報をどんな相手に開示すべきか、そうでないのかが整理しやすくなると思います。

そこで今回は、自分の人付き合いをカテゴライズした「私の人間関係図」を作って、相手との関係性と距離感によって、何をどこまで開示するとストレスになるのか、そして自分にとって丁度良い自己開示はどの程度なのかを考え実践する手法を紹介したいと思います。

言い方を変えると、自分が本当に仲良くしたいのは誰なのか、誰に一番信頼されたいと思っているのかを再認識するということです。
人付き合いが苦手だと思っている人はもちろん、人見知りが激しい人には、ぜひ知ってほしい内容です。

「私の人間関係図」を作ってみよう!

一言で「人付き合い」と言っても、様々な関係性が存在します。
「私の人間関係図」とは、下図のように、自分を中心とした関係性を4つのカテゴリーに分類し、さらに今現在のそれぞれのカテゴリーの中に入る具体的な人物名を、信頼度によって3段階に分けて配置した図のことです。

※専門機関とは、かかりつけの医師や美容師、またはカウンセラーなどの専門家のことです。

なお、信頼度とはあくまでも主観なので明確な基準はありませんが、当然ながら自分に一番近い③の中に入る人が最も信頼できる人となります。例えば、上記のCの項目や秘密を共有できるとか、気兼ねなく自分の弱みもさらけ出せる相手といったイメージです。

そして②に入る人は、自分をさらけ出せるほど親しい関係ではないけれど、仕事や生活においてはけっこう重要な関係性でもあり、このまま良い関係を維持したいと思う人たちというイメージです。

そして①に入る人は、顔見知りや出会ったばかりの人などが入ります。未だ互いに知らない事が多すぎて信頼関係が構築出来ているとは言えないものの、何となく気になる人や感じの良い人といったイメージです。

最後に⓪に入る人は、関係性はあるものの、自分にとってはどうでもよい人、または信頼出来ない人が入ります。

ちなみに「私の人間関係図」を作る時のコツは、完全なる自己中心的思考になり切ることです。例えば、親子だから③という訳でもないし、お世話になっている人だから③でもありません。またはほとんど会わないから①でもないのです。あくまでも、自分がその人に抱く信頼度という観点だけで配置してください。

ですから、当然この図は誰にも見せてはいけません。いかに③に入る人でもです!

悩みの種はどこにあるのか

配置が終わったら、改めて関係図を俯瞰してみましょう。
そして、悩みの種がどこにあるのかを客観的に見て、その対象は本当に自分が悩むに値する種(人物)なのか?と自問自答してみるのです。

私の経験上、人間関係で悩む人の多くは②に配置される人が対象になることが多いのですが、貴方はどうですか?

つまり、良い関係を維持したいがあまり、妙に気を遣ったり意識し過すぎているせいで、やがてそれがストレスになるという悩みです。
しかし、この場合はどちらかと言うと悩んでいる側の一方な思い込みや偏見が原因になっているので、それこそ自己開示を上手に使うことでほとんどの悩みは解消に向かうと思います。

そして深い悩みに発展しやすいケースとして多いのが、実は⓪に配置している人が悩みの種になっているという人です。

例えば、信頼度⓪の上司に対し、なぜか「怒られたくない」とか「この人だけには文句を言われたくない」などいう理由で妙に媚びてみたり張り合ってみたりして、いつも振り回されているというケースです。

私から見れば、そんな相手を対象に悩んでいること自体がもったいないと思ってしまいます。

確かに、相手は上司なので無視する訳にはいきませんが、そもそも自分は信頼度⓪の評価をしている人です。
そんな相手から、自分の方だけ信頼されたい、評価されたいなどと思うのは虫が良すぎると、私は思うのです。もっと辛辣な言い方をするなら、⓪に配置した人は悩むに値しない人です。

いかに関係があっても、大人としてビジネスライクに割り切って付き合えば済む相手です。

しかし、そうは言っても現実にはなかなか割り切ることは難しいとは思います。

だからせめてこの図を客観視して、先程のABCの情報などを、誰にどこまでを解除するのか自分勝手に決めて、実行してみて欲しいと思っています。