CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

18-043「不能犯」(日本)

2018年02月13日 01時08分46秒 | 日本映画
人々が望む闇へと導いていく
 とある電話ボックスに、殺してほしい理由と連絡先を書いた紙を貼ると、その願いが叶うという都市伝説がSNSで広まっていた。
 その願いは黒スーツの男“宇相吹正”によって本当に実現されていた。しかもマインドコントロールを駆使して行われるその犯行は、物証がないため自殺や事故として処理されていた。
 警察は宇相吹の存在に注目し、ようやく取り調べを行うも、マインドコントロールによってベテラン刑事さえもが手玉に取られてしまうのだった。
 そんな中、唯一マインドコントロールの効かない多田友子刑事が、凶行を繰り返す宇相吹に立ち向かっていくのだったが。(「allcinema」より)


 殺害依頼によって、その相手をマインド・コントロールで操り、死に追いやる男、宇相吹。
 犯罪を立証できない、不能犯である彼を追う多田友子刑事。

 殺してほしい相手を、ある電話ボックスに貼ると、その願いを黒スーツの男が叶えるという都市伝説が広まる中、実際にそれを実行する宇相吹と名乗る男。

 物語は、そんな宇相吹が犯罪を実行する姿が映し出され、様々な理由で、宇相吹は殺人を依頼される。

 世の中、簡単に相手を殺したいと思う連中でいっぱいなんだな。
 実際そんなことで相手を殺したいと思うのかというものもあった。

 依頼は実行する宇相吹であるが、不純な理由で殺人を依頼した者にも天罰のようなものが下る。

 台詞にもあるが、人間の愚かさを表したような展開が多い。

 殺人とそれを追う刑事の話であるが、SFホラー的な要素も強い作品である。

 個人的には、宇相吹がどのような手立てで相手を思い込ませ、死に追いやるのか、その経緯が興味深かった。

 宇相吹の犯罪と並行して、連続爆破事件も発生し、多田の部下が巻き込まれてしまう。

 宇相吹を捕まえようとする展開と共に、連続爆破魔との対決が描かれる。

 クライマックスは依頼があったとは言え、微妙にダーク・ヒーローを匂わせる展開になっていたな。

 ちょっと「脳男」を思い出させる展開だった。

 
 人間の中にある闇を暴き、死に追いやる男と、実直に希望を信じる女性刑事の対決。
 対決はまだしも、宇相吹の犯行と、それによって暴かれる人間の闇が興味深い作品であった。

/5

監督:白石晃士
出演:松坂桃李、沢尻エリカ、新田真剣佑、間宮祥太朗、テット・ワダ、菅谷哲也、岡崎紗絵、真野恵理菜
    忍成修吾、水上剣星、水上京香、今野浩喜、堀田茜、芦名星、矢田亜希子、安田顕、小林稔侍
於:TOHOシネマズ渋谷

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