ロバは口を利かない
1870年、アメリカ西部の大平原。日米修好の任務を帯びた日本の大使一行が、特別列車に乗ってワシントンを目指していた。
しかし同じ列車に積み込まれていた金貨を狙う強盗団のリンクとゴーシュに襲撃され、献上品として用意していた宝刀を奪われてしまう。そして、かねてからボスの座を狙っていたゴーシュはリンクを裏切り、列車もろとも爆破しようとする。
7日間の猶予を与えられて宝刀の . . . 本文を読む
急がないと食えなくなる
核戦争により荒廃した近未来のパリ。
元ピエロの青年ルイゾンは、職を求めてある精肉店(デリカテッセン)にやってくる。アパート兼店舗の建物のなんでも屋として雇われたルイゾンは、住み込みで働き始め、一癖も二癖もあるアパートの住人たちと過ごす日々を送る。しかし、店の主人には、ルイゾンのような流れ者を殺しては肉にして売っているという、恐ろしい秘密があった。
主人の娘ジュリ . . . 本文を読む
卵を護るため、巨大化することもある
パリ郊外のアパートで暮らすエキゾチックアニマル愛好家の青年カレブは、珍しい種類の毒グモを手に入れる。心配する店員をよそに自信満々でクモを自宅に持ち帰ったカレブは、一時的にスニーカーの空き箱にクモを入れておくことに。
スニーカーの転売で日銭を稼ぐカレブは、同じアパートの住人トゥマニにスニーカーを売るが、その直後、トゥマニは原因不明の突然死を遂げる。警察は未 . . . 本文を読む
失うのは怖いけど、会うのも怖い
近未来。原因不明の突然変異により、人間の身体が徐々に動物と化していく奇病が蔓延していた。さまざまな種類の“新生物”は凶暴性を持つため施設で隔離されており、フランソワの妻ラナもそのひとりだった。
ある日、新生物たちの移送中に事故が起こり、彼らが野に放たれてしまう。
フランソワと16歳の息子エミールは行方不明となったラナを捜すが、次第 . . . 本文を読む
漂白剤みたいな雨よりましだ
異常な猛暑に見舞われたフランスの上空に、不気味な雲が現れる。それは南米に壊滅的な被害をもたらした酸性雨を降らせる危険な雲で、人間や動物のみならず車や建造物までも溶かしてしまう恐ろしいものだった。
北部の地方都市に住む中年男性ミシャルと元妻エリースは、寄宿学校に預けていた娘セルマをどうにか救出したものの、酸性雨はあらゆるものを焼き尽くすように溶かし、大勢の命を奪っ . . . 本文を読む
あなたに見えるということは、そこにはいない
2011年、東日本大震災から5日後の東京。テレビで震災の被害を伝えるニュースを見続けたキョウコは、夫・小村に置き手紙を残して姿を消す。妻の突然の失踪に呆然とする小村は、ひょんなことから中身の知れない小箱を、ある女性に届けるため北海道へ向かうことになる。
同じ頃、小村の同僚・片桐が帰宅すると2本脚で立ってしゃべる巨大なカエルが待ち受けていた。「かえ . . . 本文を読む
本当に怖いのは、終わらないことでしょ
8歳の愛娘を何者かに惨殺された父親アルベール・バシュレは、偶然知り合った精神科医・新島小夜子の助けを借りながら、犯人を突き止めて復讐を果たすべく殺意を燃やしていた。
やがて2人はとある財団の関係者たちを拉致し、次第に真相が明らかになっていくが。(「作品資料」より)
黒澤清監督げ1998年に製作した同名作品を、セルフリメイクした作品。
オリジナ . . . 本文を読む
一体何をしたんだ
地元の裏社会から逃れ、タイの美しいビーチへとたどり着いたフランス人の格闘家サムは、現地で出会った妻のミアと娘のダラとともに仲むつまじく暮らしていた。
ホテルのポーターとして働く一方で、家族のため、そしていつか自分の店を持ちたいという夢のため、ムエタイのファイターとして危険な賭け試合に出場するサム。しかし、よそ者であり、すねに傷を持つ彼にとって、成功を収めることはなかなか難 . . . 本文を読む
犬が他の犬を襲う理由を知ってるか?
ある日突然、職場のインターン生から暴行を受けたヴィンセント。怪我から回復する間もなく別の同僚にも襲われるが、加害者たちはいずれも襲撃時の記憶を失っていた。
その後もヴィンセントに殺意を向けて襲いかかってくる者は後を絶たず、ついには見ず知らずの他人からも命を狙われるようになってしまう。
やがて「自分と目線が合った瞬間に人々が襲いかかってくる」という法則 . . . 本文を読む
お尻に64ギガよ
2555年、終末の危機に瀕した地球で、1人のタイムトラベラーが人類を救うべく立ち上がる。彼の任務は2022年へ向かい、世界を変えたある事件を阻止し、未来を変えること。
そんな彼に、歴史の改変を取り締まる時間警察の追手が迫っていた。(「作品資料」より)
荒廃した未来を変えるべく奮闘する者たちの戦いを描いたSFアクション。
かなりコミカル要素も強かった . . . 本文を読む
外は消えた
さまざまな人種の住民たちが暮らすフランスの集合住宅。
ある朝、アシタンが目を覚ますと、窓の外が闇で覆われていた。その闇に物を投げ入れると物体は消滅し、体が触れるとその部分が鋭利な刃物で切られたように消えてしまう。テレビやラジオの電波は途絶え、携帯電話も圏外となっているが、なぜか電気と水道は使用できる。外の世界から遮断され建物の中に閉じ込められてしまった住民たちは、知り合いや人種 . . . 本文を読む
フリじゃない、心を決めるの
人里離れた雪山の山荘で、視覚障がいをもつ11歳の少年が血を流して倒れていた父親を発見し、悲鳴を聞いた母親が救助を要請するが、父親はすでに息絶えていた。
当初は転落死と思われたが、その死には不審な点も多く、前日に夫婦ゲンカをしていたことなどから、妻であるベストセラー作家のサンドラに夫殺しの疑いがかけられていく。
息子に対して必死に自らの無罪を主張するサンドラだ . . . 本文を読む
コピー機が壊れていても前と悪の闘いだ
10月12日の夜、女子大学生クララが焼死体となって発見された。捜査を担当するのは、昇進したばかりの刑事ヨアンとベテラン刑事マルソー。
2人はクララの周囲の容疑者となり得る関係者に聞き込みをするが、男たちは全員クララと関係を持っていたことが判明する。殺害は明らかに計画的な犯行であるにも関わらず、容疑者を特定することができない。
捜査が行き詰まるなか、 . . . 本文を読む
装えば他人になれる
ある夜、1台のトラックが警察に止められる。運転席には負傷した女装男性がおり、荷台には十数匹の犬が乗せられていた。「ドッグマン」と呼ばれるその男は、自らの半生について語り始める。
犬小屋に入れられ、暴力を浴びて育った少年時代。犬たちの存在に救われながら成長していく中で恋を経験し、世間になじもうとするも、人に裏切られて深く傷ついていく。
犬たちの愛に何度も助けられてきた . . . 本文を読む
愛とはないものを与えること
吹雪の夜、フランスの山間の町で女性が失踪し、殺害された。
事件の犯人として疑われた農夫のジョセフ、彼と不倫関係にあったアリス、そして彼女の夫ミシェルなど、それぞれに秘密を抱えた5人の男女の関係が、失踪事件を軸にひも解かれていく。
そして彼らが、フランスとアフリカのコートジボワールをつなぐ壮大なミステリーに絡んでいた事実が明らかになっていく。(「作品資料」より . . . 本文を読む