おじいちゃんに麦茶飲ませてあげて
絵本作家の千紗子は、長年にわたって絶縁状態となっていた父・孝蔵が認知症を発症したため、仕方なく故郷へ戻って介護をすることに。
他人のような父との同居に辟易する日々を過ごしていたある日、彼女は事故で記憶を失った少年を助ける。その少年の身体に虐待の痕跡を見つけた千紗子は少年を守るため、自分が母だと嘘をついて一緒に暮らし始める。
認知症が進む父と3人で、最初 . . . 本文を読む
映画ではこうすることになっている
オクラホマの片田舎。日本の特撮やアニメを愛するスクールカースト最底辺の高校生ショーンとビクラムは、日本からの留学生ミキと出会う。
ある日、ショーンが入手したレアな日本のアニメのDVDを3人で鑑賞していると、突然電撃が走り、彼らは意識を失ってしまう。翌朝目覚めると、ショーンは手からビームを発射、ビクラムは超怪力というスーパーパワーを手に入れていた。
やが . . . 本文を読む
ここだけ光っちゃって
1999年、全羅北道(チョルラプクト)の参礼(サムレ)にあるウリスーパーマーケットで強盗殺人事件が発生。捜査は難航を極めたが、じきに警察は近所に住む3人の少年を容疑者として逮捕し、事件は終結したかのようにみえた。
しかし翌年、「狂犬」の異名を持つ敏腕刑事のファン・ジュンチョルのもとに、ウリスーパー事件の真犯人に関する情報が寄せられる。
当時の捜査内容や記録に不可解 . . . 本文を読む
誰もが君に恋をする
テニス選手のタシ・ダンカンは確かな実力と華やかな容姿でトッププレイヤーとして活躍していたが、試合中の怪我により選手生命を絶たれてしまう。
選手としての未来を突然失ってしまったタシは、自分に好意を寄せる親友同士の若き男子テニス選手、パトリックとアートを同時に愛することに新たな生きがいを見いだしていく。
そして、その“愛”は、彼女にとって新たな“ゲーム”の始まりだった。 . . . 本文を読む
今夜は真実を
独裁政権が崩壊した直後の南米某国。
ある嵐の夜、ポーリナは夫ジェラルドの帰りをひとり待っていた。ようやく帰宅したジェラルドは、途中でタイヤがパンクし、通りすがりの親切な男の車で送ってもらったという。
その男、ロベルトの声を聞いて、ポーリナは震え上がる。それは数十年前、拘束され目隠しされた彼女を何度も陵辱した男の声だった。
過去の痛みと訣別するため、ポーリナは復讐を実行 . . . 本文を読む
たらいってどう書くんだっけ
大嫌いだった姉を亡くした35歳の小説家・高代槙生は、姉の娘である15歳の田汲朝に無神経な言葉を吐く親族たちの態度に我慢ならず、朝を引き取ることに。他人と一緒に暮らすことに戸惑う不器用な槙生を、親友の醍醐奈々や元恋人の笠町信吾が支えていく。
対照的な性格の槙生と朝は、なかなか理解し合えない寂しさを抱えながらも、丁寧に日々を重ね生活を育むうちに、家族とも異なるかけが . . . 本文を読む
爆発物を作る奴の半分がふっ飛ぶ
環境破壊に人生を狂わされた若き環境活動家たちが、テキサス州の石油精製工場を爆弾で破壊する作戦を企てる。
彼らの過激な決意は、友人や恋人たちを巻き込みながら予期せぬ混乱を招いていく。(「作品資料」より)
テキサス州にある石油精製工場のパイプラインを爆破しようとする若者たちの姿を描いたサスペンス・スリラー。
環境を破壊すると主張し、石油パイプラインを破 . . . 本文を読む
詩を書くのと人を殺すのとどちらがいいのか
中国・汪兆銘政権の政治保衛部に所属するフーは、中国共産党の秘密工作員だった男ジャンの身辺調査を行う。フーは中国国民党に転向するというジャンから共産党幹部の情報を聞き出すことに成功する。
1941年、上海に駐在する日本軍スパイのトップ・渡部は、政治保衛部の主任となったフーやその上司タンと日本料理店で戦局について話す。
フーの部下として働くイエは、 . . . 本文を読む
あれが私たちの家よ
第二次世界大戦中、アウシュビッツ収容所の所長ルドルフ・ヘスとその妻ヘドウィグたち家族は、収容所と壁一枚隔てた屋敷で幸せに暮らしている。
広い庭には緑が生い茂り、そこにはどこにでもある穏やかな日常があった。空は青く、誰もが笑顔で、子供たちの楽しげな声が聴こえてくる。
そして、窓から見える壁の向こうでは、大きな建物から黒い煙があがっていた。(「作品資料」より)
カ . . . 本文を読む
美的観点から言うと、この位置が最高だ
慈善財団の幹部を務めるセイヤーは、その一方で女性に対する征服欲や加虐性を抱えていた。
ある日彼はジャーナリストのメアリーを拉致して秘密のアジトに監禁し、肉体的・精神的凌辱の限りを尽くす。
窮地に追い込まれたメアリーはおびえながらも果敢な姿勢でセイヤーの心の隙を突き、やがてセイヤーは弱音を吐きはじめる。(「作品資料」より)
1969年製作、日本 . . . 本文を読む
水の底は気持ちがいい
難病に侵され早期引退を余儀なくされた元メジャーリーガーのレイ・ウォーラー。
現役復帰を目指す彼は自身の理学療法も兼ねて郊外のプール付き物件を中古で購入し、妻イブや思春期の娘イジー、幼い息子エリオットとともに引っ越してくる。新たな生活を満喫する一家だったが、裏庭にあるプライベートプールは、なぜか15年も未使用のままだった。
そのプールには得体のしれない怪異が潜んでお . . . 本文を読む
オレオレ、アリガトウです
ある日、誰かの役に立とうとビルの屋上で「オレオレ詐欺」ならぬ「オレオレありがとう」の電話を繰り返していたセイヤ。そんな彼のもとに、突然何かが空から落ちてくる。セイヤが電話を切ると、エメラルドブルーの毛がモジャモジャに生えた、見たことのない生き物がそこにいた。
ミントという名のその生き物と他愛もない会話をして仕事へと向かうセイヤだが、その後、体型にコンプレックスを抱 . . . 本文を読む
聞いてるよ、僕が
学生時代から周囲の人々に名前すら覚えてもらえなかった孤独な男ジフンは、初めて大学の講義中に名前を呼んでくれたイェウンのことが忘れられずにいた。
数年後、ジフンはイェウンを探し出して再会を果たすが、彼女はジフンのことを覚えていなかった。
再びイェウンに強烈にひかれたジフンは彼女を24時間監視するようになり、やがて彼女が夫ヒョンオから激しい暴力を受けていることを知る。(「 . . . 本文を読む
ひたすら人参の皮をピーラーで剥いていたの
とある田舎町で連続変死事件が発生した。被害者は全員、眉のつながった奇妙な風貌の男を夢の中で見ていたという。
夢に出てくる男は「あの男」と呼ばれ、人々を恐怖に陥れていた。「あの男」の被害が拡大していくなか、夫や娘と幸せに暮らしていた女性・八坂華の身にも危険が迫る。
やがて華は、究極の選択を突きつけられる。(「作品資料」より)
夢の中でその男 . . . 本文を読む
お金の十両は血の一滴です
身に覚えのない罪をきせられたうえに妻も失い、故郷の彦根藩を追われた浪人の柳田格之進は、娘のお絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしていた。実直な格之進は、かねて嗜む囲碁にもその人柄が表れ、嘘偽りない勝負を心がけている。
そんなある日、旧知の藩士からかつての冤罪事件の真相を知らされた格之進とお絹は復讐を決意。
お絹は仇討ち決行のため、自らが犠牲になる道を選ぶが。(「 . . . 本文を読む