CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

18-042「切り裂き魔ゴーレム」(イギリス)

2018年02月12日 23時12分24秒 | イギリス映画
悪事を防げなければ加害者と同罪
 19世紀、ヴィクトリア時代のロンドン。ライムハウス地区で凄惨な連続猟奇殺人事件が発生。その残忍な手口から、ゴーレムの仕業だと言われるようになっていった。
 容疑者として浮上した4人のうち、日記に殺人の美学を書きつづっていた脚本家は別の殺人事件で死亡。この者が犯人であれば話は早いと判断した刑事ジョンは、脚本家を殺害した疑惑がかけられた妻である女優の裁判に出向く。
 彼女が毒薬を仕込んだというメイドの証言により妻に絞首刑が下るが、ジョンは裁判の過程を見守るうちに彼女の無実を確信。刑執行までのわずかな時間の中、脚本家を殺した真犯人、さらには連続猟奇殺人事件の真犯人像に迫っていくが。(「KINENOTE」より)


 19世紀のロンドンを舞台に、事件が起こるのが、犯罪の温床となっていたイースト・エンドの旧市街地ということで、猥雑としたゴシック・ミステリーの雰囲気がある作品。

 ライムハウス地区で連続猟奇殺人が発生し、キルデア刑事が捜査にあたる。

 時を同じくして、大衆演劇の女優、リジー・クリーが脚本家の夫を毒殺した罪で拘置され、裁判が行われる。

 キルデアの捜査によって4人の容疑者が挙がるが、その中に毒殺されたジョン・クリーの名も挙がる。

 ジョン・クリーが連続殺人犯なら事件は解決、リジーの罪も軽くなるのではと考えたキルデアは拘置されているリジーに何度も接見しながら捜査を進めていく。


 現在とは違うので、鑑識やDNA検査などの細かい証拠もなく、推理を進めて捜査をしていく。
 次々と手がかりらしきものが発見されるのだが、やっぱりもどかしいところがあったな。

 容疑者として挙がった4人の中には、カール・マルクスもいるのだが、不勉強のため知らなかったが、他の3人の容疑者も実在の人物をあてていたよう。

 その中の一人が脚本家のジョン・クリーで、毒殺された人物。
 その容疑者は妻のリジー。

 物語は、リジーが幼い頃から女優になるまでの様子も並行して描かれる。

 果たして連続殺人犯はジョン・クリーなのか。そしてリジーは本当に夫を殺したのか。

 もどかしい展開の中で、最後はタイム・リミットがある中での証拠確保という展開になる。

 ちょっと判りづらい部分も多い話であったが、猥雑な雰囲気と、最後に思わぬ真実が明らかになる展開など、興味深いサスペンス・ミステリーであった。

/5

監督:フアン・カルロス・メディナ
出演:ビル・ナイ、オリヴィア・クック、ダグラス・ブース、マリア・バルベルデ、サム・リード
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 18-041「ダブル/フェイス」... | トップ | 18-043「不能犯」(日本) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

イギリス映画」カテゴリの最新記事