すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【サウジ戦・展望その2】焦点は右サイドに誰を使うかだ

2016-11-15 10:26:30 | サッカー日本代表
一長一短でパズルのピースがはまらない

 今夜行われるサウジ戦のスタメンは、1人を除きほぼ予想がつく。最終ラインとボランチ、左SHはいつものメンバーだろう。ワントップは大迫、トップ下は清武と予想する。唯一、パズルの最後のピースがはまらないのが右SHだ。どの候補も一長一短あり悩ましい。そこで今回は右サイドをめぐる功罪について考えてみよう。

【プランA】本田を使うリスクとメリット

 まず経験を買って本田を使った場合である。メリットはゲーム展開が立体的になることだ。本田はもともとトップ下の選手だけに試合を構築する力がある。タテ一辺倒に急ぐのでなく、サイドチェンジを入れたり、ひとつボールを持ってタメを作るなどリズムを変えられる。右SHに浅野を使えば短兵急になる恐れがあるが、本田の場合それはない。コンディションさえ整えば、彼はまだまだ「持って」いる。

 一方、最大のリスクは体のキレだ。オマーン戦でも「やろうとしていること」はいいのだが、体が追いつかないシーンが多々あった。いくら能力が高くても、それを表現するカラダが動かなければ意味がない。またコンディションがいいときのかつての本田はネガティブ・トランジションに優れ、相手ボールになったらすぐにカラダを張って泥々になりながら守備をしていた。そんな魂のプレイがチームを鼓舞した。だが守備に回す力が残ってない今は、望むべくもない。

 もうひとつ、本田を使う大きなデメリットがある。それは真ん中寄りにポジショニングし、ワンツーやショートパスを使って中央突破にこだわる「自分たちのサッカー」に陥るケースだ。特に香川、清武と本田を組み合わせるとこうなる可能性が高い。2次予選初戦のシンガポール戦、最終予選のUAE戦ではいずれも「自分たちのサッカー」を発動してしまい、中央突破に拘泥し相手守備網を崩せずチームは苦しんだ。この展開になったら最悪だ。

【プランB】浅野を使えば裏は狙えるが単調になる恐れも

 有力候補とされているのが浅野を使うパターンだ。スピードのある彼を使えば、タテに走らせてウラを狙える。チャンスメイク重視ならおすすめである。ただしもちろん本田のような展開力はないし、裏目に出ればタテに急ぐだけでゲーム展開が単調になる恐れもある。また最近の浅野はプレイに迷っている感があり、シュートを打つべき場面でパスを出してしまったりするケースが目につく。持ち前の思い切りの良さが出ていない。それが出せるようならプランBはイケる。

【プランC】クセ者、久保の存在もおもしろい

 久保は前に張ったFWの周囲を衛星的に動くセカンドストライカーとして2トップで使われる選手だ。それを考えればサイドでのプレイも比較的苦にしないように思える。思い切りもよく、ゴール前に顔を出せれば威力のあるシュートを打てる。所属チームでも試合に出ており調子もいい。コンディションは万全だ。ただし反面、今回代表へは急な参加であり読めない部分も多い。当たればデカいがリスキーといえばリスキーだ。

【プランD】斎藤を左で使い右に原口をもってくる

 マリノスの斎藤はオマーン戦で非凡なところを見せた。Jリーグでもドリブルがキレまくっており非常に威力がある。彼をジョーカーとして相手が疲れてきたころ途中交代で使うテもあるが、スタメンでもおもしろい。もちろんリスクはあるがメンタルも強く抜擢されて爆発する可能性も高い。原口は左右どちらでもできるので右に回ってもらう。破壊力という意味では、プランDが最強かもしれない。

 さて、予選突破がかかる世紀の大一番だ。

 すべてのサポーターよ、埼スタに魂を送れ。

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