高山清洲・世界平和 人類みんな兄弟

世界平和に導く為の語録

見よ!命を食いものにする原発事業・これが原発労働者の真実である!

2013-01-31 00:28:25 | 海洋汚染

 

見よ!

これが原発労働者の現実である!

 元原発労働者 斎藤征二さんの生の声である!

 

命を食いものにする原発事業


 10月1日、沖縄で講演した元原発労働者の斎藤征二さんは、3.11以降の危機管理意識のない、ふがいない政府の対応に、あらためて原発労働者の過酷で悲惨な状況を訴えるために、大阪地裁へ意見陳述書を提出しています。


    元原発労働者 斎藤征二さん

 以下は「原発を問う民衆法廷」のブログからの引用。


          意 見 陳 述 書
             2012年6月17日
                   申立人 斉藤征二

 わたしが全日本運輸一般原子力発電所分会を結成した時は40歳でした。〈資料1原発ニュース〉今、72歳です。もう高齢者です。福島の原発の事故が起きて、原発廃炉に向けてもう一回、頑張ってやろうと、思いました。


  原発ニュ-ス 1981年7月20日

 わたしは1967年に美浜原発1号機建設以降、高浜、大飯、玄海などで配管工として15年間働いてきました〈資料2・放射線管理手帳〉。



 1980年から1981年は補修工事にかかわり、その後2003年に甲状腺手術、2006年急性心筋梗塞手術、2008年に腰部脊柱管狭窄症手術などを繰り返し、体調不良で苦しんでいます。

 わたしの多くの仲間も命を失っています。100名以上の人が亡くなっています〈資料3・原発作業員死亡者一覧〉。一番の原因は内部被曝だと思います。

            配管がめぐらされた格納容器

 福島原発事故では、原子炉の建屋の様子がでています。今問題になっている大飯原発の原子炉建屋の中のことをお伝えします。鉄筋コンクリートの天井から1~2メートルのところを直径30~40センチの、「大口径」という配管がたくさん取り付けられています。

 大口径配管には大きなバルブがついています。100キロ~200キロ、400キロにもなるバルブは電動駆動、弁やエアコントロール弁が高所にあります。これらを中央制御室で操作します。
 原発の中は、そうした弁がたくさんあります。だからバルブを取り替えるにしても、なかなか取り替えられません。

 コンクリートの耐用年数は、最初は20年と言われていました。それが30年に延ばされ、今は60年まで大丈夫と電力会社は言っています。コンクリートが持たないのは、「アルカリ骨材反応」と言われるものがあるからです。セメントと骨材、これが分離するのです。

 鉄筋も完全に腐敗してしまう。コンクリートが砂の状態になってしまうのです。大きな地震がきたら配管を支えられず落下してしまいます。配管が設備の上に落ちたら、設備はグチャグチャに壊れてしまいます。

 福島原発事故の原因は、私は地震だと思います。地震で送電線が切れて、停電して、全ての電源がなくなってしまった。

 原発の中にはものすごくたくさんのバルブがあります。停電すると中央制御室で遠隔コントロールできず、弁が遮断するんです。そして水素が溜まって爆発しました。地震で配管が亀裂して、事故が起こったのだと、私はそう思っています。

            原発の仕組みと故障

 福井県の美浜や大飯、高浜は加圧水型の原発です〈資料4・加圧水型軽水炉のしくみ〉。この原子炉格納容器内に蒸気発生器というものがあります。この蒸気発生器というのが加圧水型では一番間題なのです。


加圧水型軽水炉は、原子炉内に高い圧力(157気圧)をかけ、約320℃の高温水をつくります。この高温水を蒸気発生器に送り、ここで2次冷却水に熱を伝えて、蒸気をつくり、これでタ-ビンを回して発電します。 
  
  原子炉内の蒸気発生器と復水器との関連


 加圧水型の原子炉で発生させた1次系高温水の熱を2次系の冷却水に伝え、蒸気を発生させる部分です。背の高い原子炉格納容器の中に、蒸気発生器が複数あります。その蒸気発生器の中は、直系約2センチの管が3千から4千本入っています。

 この中を、1次系の320℃の温水が下から通ってU字部分を折り返して戻ってくる。そして管の周りの2次系の冷却水が、一次系の高温水で加熱されて280℃の蒸気ができるわけです。

 この管がよく破れるんです。破れると、その部分を下から栓をします。この栓をする作業は、大阪の釜ケ崎や素人の労働者がおこなっています。放射線量が高いので、ひとり2分、3分で順次交代して作業をします。
 どんどん破れるので、この蒸気発生器は使い物になりません〈資料6・蒸気発生器配管損傷位置と各発電所発生状況〉。すべて取り替えています。取り替えて、どこに持って行っているか分りませんが、ものすごい放射線の高い部分です。

 それからもうひとつ故障しやすいのが「復水器」です。(資料7)




 ← 冷却用海水

 →  温排水


 原子炉へ←水
 
 これは発電のタービンから出た蒸気を水に変える装置です。蒸気を冷やすのは海水です。「復水器」は長さ約18メートルで5メートル×8メートルの大きな台形の中に、1万本から1万2千本の数のパイプが通っている。

 このパイプの中を100万キロの原発で毎秒60トンの海水が通過します。タービンを回した蒸気がこの中を通って冷やされて水に戻ります。その水を1次系の熱を受けるところに戻します。(資料8・給水加熱器)

 「復水器」の中の直径2センチほどのパイプを、わたしたちは「チューブ」と言います。このチューブがよく破れます。当時破れた箇所を点検の時に見つける方法は家庭用のラップをベタペタと両方の面に張って、両方にバルブがあるのでそれを閉めて真空ポンブで吸うと、破れたところが吸い込まれていくので分ります。

 現在はセンサーで点検しています。破壊されたチューブは取り替える作業をします。そのような作業をするんです。

 昨年10月4日、玄海原発4号機で復水器の中のチューブが破れて、停止しました。チューブが破れると、海水は毎秒60トンというものすごい勢いで流れていて、蒸気の方に海水が入っていくんです。原子炉の中に海水が入っていく可能性があります。

            原発内部での仕事

 原発の中は非常に暗いです。定期検査のときは電気コードのドラムを引っ張ってきて、明かりをつけ検査をします。いろんなところに工具が置いてあります。
 汚染しているので工具は持ち出すことはできません。原発の中は、中に入ると出口がわからなくなるんです。初めて入った人は迷子になります〈資料9・原発ニュース〉。

 いちばん困るのはトイレなんです。原発の中にはトイレがないんです。中には工具で防護服を少し破って、そして用を足す人もいます。大便でもビニール袋を持ってその中にやってしまうんです。

 二つ目に困るのは息苦しいことです。



 作業は人海戦術で作業をしないとできないというのが常です。放射線の高いところの作業は2分、3分が限界です。80ミリレム、つまり0.8ミリSv/日。これが私たちに1日に与えられた線量です。それを超えるとアラームモニターからピーっと音がするので退避する。

 高線量区域と汚染区域で作業するときは、布の手袋、その上にゴムの手袋、そして重ねてゴムの手袋をします。手袋を重ねた手では3センチのものが掴めないです。

 こういう作業を、フードの付いた防護服に全面マスクをします。フードの上から隙間をガムテープで止めて、絶対空気が入らないように、吸い込まない状態にして作業をします。

 原発内は高温多湿で暑いのです。すぐに前が見えない状態になります。ですからよく怪我をします。



 原発の中で怪我をすると、「自転車で転んだことにしてほしい」とか、「滑ってころんだことにしてほしい」と言われます。中で怪我をすると、とにかく洗うしかない。石鹸をつけて洗う。それでもおちなかったら、たわしでゴシゴシこすります。

 人間のからだも除染するときは最終的にはたわしでこするしかないのです。私の友達もそういうことをやって、最後は亡くなりました。

              作業は除染

 原発の中では除染や除去が最優先されます。原発の中では作業をする前にサーベイという機械で測定します。線量が高いとウエスで拭き取り、再度測定します。それでも高いと、アセトンという油で拭き取ります。そして低くなって初めて修理作業をおこなえるのです。

 作業をやる前には、床には三重のポリシートを貼ります。2メートルの幅のシートを50ミリくらいのテープで貼っていきます。
 最初は白のビニールテープ、それから黄色、それから赤です。壁にも貼ります。壁は細かい穴があって、その穴には放射性物質が入って取れません。だから壁にビニールを貼り付けるわけです。

 作業を終えて、出るときにはシャワーを浴びて、流して出て行きます。そして帰りにもモニターがあります。頭の毛から爪の先まで、放射性物質がどこについているか分ります。ブザーが鳴るので、鳴ったらその部分を洗って、出て行きます。

 作業場によって違いますが、高さが30センチくらい、幅が50センチ長さが1メートルぐらいで仕切られたエリアで、最初は黄色い長靴に、そして赤い長靴に履き替える。長靴も放射線区域とか、高放射線区域で履きかえる。足にも放射性物質が付かないように。そのように作業をします。
線量が高いところは20人くらいで、人海戦術で作業をおこないます。
 稼働すると故障か何か分からないトラブルが連日起きています。(資料10)事故やトラブルが起きると、まず第一に必要なのがモップ。モッブで床を拭く。そしてボロ布、ウエス、ちりとり、雑巾、バケツ、これが原発の「工具」なんです。どこで蒸気漏れが起きても、水漏れが起きても、不思議じゃないんです。

 特にタンク廻りには水が外にこぼれないように、床はコンクリートが層になっていて、溜まるようになっています。そこにヘドロみたいなものが溜まります。


 
 お好み焼きのへらみたいなので、細かいところのヘドロを取ります。床の除染作業は、毎日のようにモップを持って拭き取ります。大量にこぼれたところはウエスと塵取りとかバケツをもって、吸い取ります。こういったのが稼働中の作業です。

 定期検査の作業は水蒸気や水漏れがないか、見て回るだけです。漏れていれば直します。しかし大きなものは取替えができないのです。これが原発の作業です。

           命を食いものにする原発企業

 原発の中は、下請労働者の作業と言いますが、下請じゃないんです。派遣労働者です〈資料11・大飯原発の下請け企業系列図〉。私が働いていた時にも最初の業者が4万円、次が3万円とピンはねしました。





 元請・下請、孫請け・・・とそういう多重構造の中でピンはねがおこなわれ、末端の労働者が受け取るのは最低で7千円でした。みんな寄ってたかって、人の命を喰い物にしています。結局、末端の労働者には何の補償もないのです。最後には使い捨てにされてポイです。

               廃炉しかない

 地震はどこで起きても不思議ではありません。30年以上の老朽化した原発は17基あります。(資料12)そのうち福井には8基があります。だからこの17基は、今すぐ停止から廃炉にしなければなりません。稼動していて地震が起きれば福島と同じ状況になります。
 一刻も早い廃炉を実現しなければなりません。  -引用終わり











   原発を問う民衆法廷はこちらを検索

 斎藤さんが原発組合結成時にアドヴァイスしたのが、原発労働者として潜入取材していた新聞記者の柴野徹夫さんでした。
 その潜入取材の過程で命を狙われながらも取材を重ねた柴野さんは、斎藤さんと同じく内部被爆で満身創痍ですが、今でも原発の非道を訴えるために全国を飛び回っています。


   反骨のジャ-ナリスト 柴野徹夫さん
  沖縄の泡瀬のウミエラ館での「しゃべり場」は、こちらを検索

        世直しへの切り札は<情報爆弾>

 日本未来の党の嘉田由紀子代表(62)は、「卒原発というのは、単に原発の問題じゃなくて構造的なものを含んでいるんですよ。原子力村は、官僚と一部の資本と規制で守られている。この構造を壊すことが、官僚支配の政治の仕組みを壊すことなのです」

 同じく、反原発で40年闘ってきた小出裕章さんは、
 「え〜、この国の基本をやはり変えなければいけないということに、もっと多くの人に気が付いて欲しいと思います」と、
      多くの人に気づいてほしい沖縄からの<情報爆弾>

 「原子力の世界で起きてきたことを見ると、本当に戦争とそっくりだなと思います」

 「先ほども聞いていただいたように、福島の事故というあまりにも悲惨なことが起きてしまった今でも、原子力から足を洗うことができないというような人たちが、政治の場にも、経済の場にもたくさんいるんですね」
 
 小型水素爆弾並みの威力を持つ<情報爆弾>は、官僚支配の政治の仕組みを徹底的に壊し、日本の未来への扉を開くと考えています。

  国家が暴走をはじめたら誰も止められなくなります!
 
わらびジャーナルに敬意を表します!

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