ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

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冬の旅・愛読書・物語のちから-じーじのじいじ日記・セレクト

2024年05月05日 | じいじ日記を書く

 2019年5月の日記です

     *

 昨日から立原正秋さんの『冬の旅』(1973・新潮文庫)を再読している。

 じーじにとってはもっとも大切な小説。

 「もっとも」という言葉は簡単には使いたくないが、この小説はじーじにとっては本当に大切な小説。

 この小説を読んだことで、非行少年の相手をしてみたくなり、臨床の世界に入ったからだ。

 おそらく、自分の中の、非行少年、不良少年、の部分に向き合わされたのだろうと思う。

 あらすじはさすがに、じーじにはめずらしく(?)まだ覚えているので、再読を少し迷ったが、やはりいい小説を読んで、こころを豊かにしたいな、という思いが強くなった。

 いい小説の文章の力、物語の力は、やはりすごいと思う。

 そういう意味で、再読をしたい大切な小説はまだたくさんあって、たとえば、村上春樹さんの『海辺のカフカ』(2005・新潮文庫)なども、再読は少し早いかな、でもまた早く読みたいな、と迷っている小説だ。

 藤沢周平さんの『三屋清左衛門残実録』(1992・文春文庫)も同じ。

 もっとも、こちらは、久しぶりすぎて、本棚のどこかでかくれんぼをしていて(?)、探している最中。

 貧乏なわりには、ぜいたくなことだと思っている。

 こういう精神的なぜいたくをしながら、年を取っていく人生も悪くないのかなとも思う。

 少なくとも、孫娘たちには馬鹿にされないのではないかな。     (2019.5 記)
 

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