tokyoonsen(件の映画と日々のこと)

主に映画鑑賞の記録を書いています。

幸せな夕方

2018-04-04 19:24:17 | 日記
 夕方というのは、雲が夕焼けで深く綾をおりなす時か、その後、完全に日が沈み、町に薄ぼんやりとした白さが残っている時間か。


 どっちでもいいけれど、
 夕方は、時間の判断を狂わせる。


 歩いていると、並んだ家と家の間や、古ぼけた小さいビルの隙間から真っ赤な夕焼けが見える。
 立体になった坂道で、向こうの空が横に長く長く真っ赤に染まっている。

 地球がくるりと回る間の、ほんのわずかな時間に訪れる夕焼け。


 そのあまりの壮大さに恐れおののくと共に、それが明日も明後日も、その次の日も訪れることを脳が知っているので、時間のとらえ方がおかしくなってしまうのだ。

 何度も何度も何度も何度も、人生が繰り返すのではないかと思ってしまうのである。

 (個人感です。)


 そして薄ぼんやりとした白い町を見ると、
 もうこの世からいなくなってしまった沢山の知り合いが、町を歩いている薄ぼんやりとした人影に、重なって見えるような気がする。



 いや、実際には見えませんよ。霊感まったくないですから。

 ただ、
 思い出すっていうだけ。

 
 自分が5歳や、6歳の子供に戻って、そこから良いことだけのつまみ食いで、くるくると地球を回すと、その猛スピードの中で、大きな夕焼けの光だけが赤々と漏れ見えるのかも知れない。