桃ちゃんがいた駐車場。
桃ちゃんを捕獲した日、動物病院に直行し、そのまま1泊してもらいました。
その間に桃ちゃんを迎える準備をしたわけです。
まずは大きめのケージ(幅142×奥行き87×高さ60cm)を組み立てて、
段ボール箱の寝床を作り、トイレとお食事テーブルも完備。
ケージの下にはビニールシートを。
完璧ですね。と、いそいそとお迎えにあがりました。
家に来た桃ちゃんは、心底怯えきっているようでした。
ケージの中に入れると、すぐさま段ボールの寝床に入り、出てきません。
そうしてしばらくすると、怖いよりも怒りの方が大きくなってきたらしく、
さかんに鳴き始めました(例の犬の様な鳴き方で)。
抗議の鳴きわめきですね。
桃ちゃん曰く「極悪人共、桃を捕らえてなんとする!早くここから出せー!末代まで祟ってやるぞー!」
と、こう叫んでいたと思われます。
そして、次は脱出です。
ケージには天板がついていなかったのですが、
高さ60cmもあるから大丈夫であろうと高をくくっていたのが間違いでした。
桃ちゃんは自分に超えられる範囲か否か目標物を見上げて目測します。
その様が野生的且つ知的でかっこいいんですよね(結果はどうあれ)。
左前足の怪我などものともせず、盛んに脱出を試み、ついに脱出せしめたのです。
高見を目指して目測中の桃ちゃん。台所にて。
これはいかん、と即席で天井を作ってみました(ベッドカバーで全体を覆い、立ち鏡で重しをする)。
これで、よし。と、桃ちゃんが鳴きわめく中、眠りについたのですが、
夜半、大きな物音がしたかと思えば、桃ちゃんが脱出に成功していました。
だけでなく、ケージの中はひっちゃかめっちゃかの惨状。
それを見た私たちは、はああ、と深いため息を吐き、閉じ込めることをあきらめたのでした。
放し飼いにした途端、あの伝説の逃走経路の探索が始まったわけです。
明け方になってもその勢い&叫びは衰えることなく、
ついに主人は「これが1ヶ月続くとしたら、僕だめかも。。」と弱音を吐いたのでした。
しかし、その後1週間に渡って桃ちゃんの探索&叫びにつきあっていたのは、私(主人は仕事)だったのですよ。
涙。
この日の唯一の朗報と言えば、桃ちゃんが一発でトイレを覚えたことでしょうね。
ものすごく怒っているのに、トイレだけはきちっとするのです。
義理堅いというか、清潔好きというか、非常に助かりましたけど。
家に来てから11日が経ちました。
あの日を思えば、今の桃ちゃんはまるで別猫です。
未だにシャーッと怒るけれど、静かなことこの上ない。
最近ではごはんをください鳴きもしません。
怪我を治して、すくすくと育ってほしいものです。
できれば、シャーッもなくなるといいですね。と、ごく控えめに思っている次第です。