住民ディレクター追走25年史!!「凡人力の群像」という本を明治学院大学の古川柳子教授が数年前に書いてくれました。このタイトルになった「住民ディレクター」は私が熊本の民放を退職して、これからやろうとした生き方を表現したものでした。一人一人の住民が自律するための手法としてテレビの番組作りが活用できるとテレビ局での報道制作の現場経験で発見したのです。
13年半熊本県民テレビに在籍し、恐らく全国でも例がないほどのテレビマン生活を送ったと振り返ります。当時あった98市町村を2週半、5年をかけて歩きました。その時に発見したことが「住民ディレクター」になります。
熊本県で言えば熊本市、八代市、菊地市などの都市部と人吉球磨地域、阿蘇地域、水俣芦北地域、天草地域などの町村部の違いが身体でわかったのです。身体力が抜群に優っている郡部の方々の生き方は目立たないけれど、しっかりした意志を持って生きておられる。猪や鹿を撃ち取り、そのままそこで捌いて、食べられるようにして猪なべや鹿刺しをチャチャっと作ってしまう人間力に驚かされます。
その仕草がいちいちカッコよくて、兵庫県の地方都市、神戸のベッドタウンに生まれ育った自分には憧れの的でした。自分で生きていける力がその男たち、女たちに溢れ出ていました。身体と大自然がガッチリ合ってそこで生み出す創造力は身体全体が喜ぶ生き方です。テレビ局の中は頭がどうしても中心になり、新聞記事のスクラップやミニコミ誌、今ではGoogle検索などが情報収集の元になりますが、大自然を歩いて感じ、掴み出すダイナミックな収穫物からの恩恵は感謝から始まります。
ドラマ爆発 !!はそこをしっかりとやり、そこからはじまり、大地から生起する大自然に包まれるようなあまりにも人間的なドラマです。