私は幾多の生にわたって、神を捜し求めていた。
あるとき、はるかかなたに彼の姿を見いだしたことがある。私は全速力でそちらにむかって走った。しかし、そこに着いたときには彼はもはやいなかった。
私は捜しつづけた。無我夢中で進みつづけた。
そして、私はついに一軒の家のまえにたどりついた。門には「神の家」と書かれた表札がかけてあった。
そのとき、はじめて、私は不安にかんじた。突然、恐怖にかられてしまった。そして、足元がガクガクふるえはじめた。
私はおぼつかかない足取りで、階段をのぼった。そして扉をたたこうとした瞬間、ある啓示がひらめいた。
「扉をたたいてはいけない! 」
もし扉をたたいて、神がやってきたらどうなるだろう?――その瞬間、すべてが終わってしまう。このすばらしい旅、聖地巡礼、冒険や体験のかずかず、私の夢、ハートのよろこび、そのすべてが終わってしまうのだ――これは自殺行為だ!
私は靴をぬいで、身体の向きをかえた。そして、音をたてないように静かに階段をおりた。階段の下に着くと、私は後ろを振り返らずに、一目散に駆け出していた。
それ以来、私は何千年ものあいだ走りつづけている。
私はいまでも神を捜している。
彼がどこに住んでいるかはわかっている。だから必要なのは、その場所だけは避けることだ。なぜなら、まちがってそこに行ってしまえば、すべてが終わってしまうからだ。
あるとき、はるかかなたに彼の姿を見いだしたことがある。私は全速力でそちらにむかって走った。しかし、そこに着いたときには彼はもはやいなかった。
私は捜しつづけた。無我夢中で進みつづけた。
そして、私はついに一軒の家のまえにたどりついた。門には「神の家」と書かれた表札がかけてあった。
そのとき、はじめて、私は不安にかんじた。突然、恐怖にかられてしまった。そして、足元がガクガクふるえはじめた。
私はおぼつかかない足取りで、階段をのぼった。そして扉をたたこうとした瞬間、ある啓示がひらめいた。
「扉をたたいてはいけない! 」
もし扉をたたいて、神がやってきたらどうなるだろう?――その瞬間、すべてが終わってしまう。このすばらしい旅、聖地巡礼、冒険や体験のかずかず、私の夢、ハートのよろこび、そのすべてが終わってしまうのだ――これは自殺行為だ!
私は靴をぬいで、身体の向きをかえた。そして、音をたてないように静かに階段をおりた。階段の下に着くと、私は後ろを振り返らずに、一目散に駆け出していた。
それ以来、私は何千年ものあいだ走りつづけている。
私はいまでも神を捜している。
彼がどこに住んでいるかはわかっている。だから必要なのは、その場所だけは避けることだ。なぜなら、まちがってそこに行ってしまえば、すべてが終わってしまうからだ。