朴大統領友人宅を捜索 財団資金流用の疑い
- 2016/10/26 12:19
- 【ソウル=山田健一】韓国検察は26日午前、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の友人である崔順実(チェ・スンシル)氏の自宅などを家宅捜索した。大統領府が設立に関与したともされる2つの財団の資金を崔氏が流用したとの疑いがもたれている。朴氏は大統領の演説文など内部文書を崔氏に流出させたことを25日に認めていた。
財団は文化やスポーツを振興する目的で設立された。崔氏の知人が財団の運営に関わっていたのではないかと報道されている。
一方、26日付の韓国紙中央日報は朴氏の内部文書の流出問題を巡って、安倍晋三首相が派遣した日本の特使との会談向け想定問答が崔氏に流出していたと報じた。想定問答を記した内部文書はA4用紙9枚分で2国間の領土問題や従軍慰安婦に関する記述が含まれるという。
報道によると、2013年1月に自民党の額賀福志郎元財務相が、朴氏の大統領当選祝いのため安倍首相の特使として訪韓する際、韓国側が用意した資料が流出した。領土問題について日本側が竹島(韓国名・独島)で「(2月22日の竹島の日に)中央政府レベルの行事は実施しない方向だ」と切り出し、それに対して朴氏が「ほほ笑みで応える」との記述がある。
同時に韓国国内の世論を刺激することを避けるため、朴氏が「独島という具体的な表現は使わないようにする」と内部資料に書かれている。
旧日本軍による従軍慰安婦問題では「日本から先に言及してくる可能性は低い」とした上で、朴氏が個別の議論を控える代わりに「歴史に対する日本の正しい認識が両国関係発展の基本になる」との立場で会談に臨むとしている。
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