酔いどれ小藤次留書 寄残花恋
平成21年9月12日-15日
著者 佐伯泰英
幻冬舎
【内容】御鑓拝借騒動で威信を傷つけられた小城藩の刺客・能見一族を討ち果たした赤目小藤次は甲斐国へ向かう道中、幕府の女密偵・おしんと出会う。小藤次は、おしんから甲府勤番・長倉実高が密かに金山を採掘しているという話を聞き同道するが、そこには驚くべき真相が横たわっていた。孤高の浪人の壮絶な闘いがまた始まる。
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●能見一族との闘いに勝利はしたが、小藤次にも傷が残っていた。小藤次は、紙問屋久慈屋に迷惑を掛けまいと江戸を離れる決心をし、甲府へ向かう。その道中でおしんと出会う。おしんは曰くありげな女であった。進むうちおしんが幕府の密偵で、すでに3人もの密偵が行方知れずになっており、その3人の行方を調べるべく、つなぎ役であったおしんが、探すことになっていたのだ。そんな騒動に巻き込まれた小藤次は、甲府勤番の悪事を暴き、さらに流浪のたびにでようとしたが、途中、さらに刺客に襲われたことで、このまま旅にでても追腹組らの執拗な襲撃からは逃れられないと悟って、再び江戸に戻って、敵を迎え撃つ覚悟をする。江戸では、新たな試練が待っていたが、そこには想い人おりょうの姿があった・・・。