🎥 ベネデッタ
2021年製作
Benedetta
上映日:2023年02月17日
製作国:フランス オランダ
上映時間:131分
ジャンル:ドラマ 伝記
配給:クロックワークス
≪解説 あらすじ≫
「氷の微笑」「ロボコップ」の鬼才ポール・バーホーベン監督が、17世紀にレズビアン主義で告発された実在の修道女ベネデッタ・カルリーニの数奇な人生と彼女に翻弄される人々を描いた伝記映画。「おとなの恋の測り方」のビルジニー・エフィラが主演を務め、「さざなみ」のシャーロット・ランプリング、「神々と男たち」のランベール・ウィルソンが共演。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
17世紀のペシアの町(現在のイタリア・トスカーナ地方)。幼い頃から聖母マリアと対話し奇蹟を起こす少女とされていたベネデッタは、6歳で出家しテアティノ修道院に入る。純粋無垢なまま成人したベネデッタは、ある日修道院に逃げ込んできた若い女性バルトロメアを助ける。様々な心情が絡み合い2人は秘密の関係を深めるが、同時期にベネデッタが聖痕を受け、イエスに娶られたとみなされ新しい修道院長に就任したことで、周囲に波紋が広がる。民衆には聖女と崇められペシアでの権力を手にしたベネデッタだったが、彼女に疑惑と嫉妬の目を向けた修道女の身に耐えがたい悲劇が起こる。そして、ペスト流行にベネデッタを糾弾する教皇大使の来訪が重なり、ペシアの町全体に更なる混乱と騒動が降りかかろうとしていた…。
★★★☆☆
●なかなかの出来具合で、3.5ですね。ベネデッタを聖女として扱っていなくて、一人の敬虔なキリスト信者と
して扱ってるところが、いいですよね。奇跡と呼ばれることも、ちょっと疑問視してるところが、これまた現
実的といえるだろうか。ペストが流行した時代、そのころは、迷信とかは当たり前で、科学的なことはなかっ
たわけですからね。そこで、奇跡を起こす少女として、修道院入りしたわけですよね。6歳から18歳までの、奇
跡的なことが語られていないので、そうしたことは極力避けたのかもしれないね。修道院に逃げ込んできた若い
女性との深い関係が、問題になり、フェリシタはフィレンツェに向かい、ジリオーリ教皇大使に彼女の同性愛行
為を訴え、テアティノ修道院で宗教裁判が行われ、ベネデッタは火刑に、相手のバルトロメアは修道院から追放
される。民衆たちから崇められていたベネデッタは、民衆の暴動により、火刑から免れ、暴動に紛れて一旦は町
から逃げるが、何ら悪いことはしていない、と再び修道院へ向かうのだった。その後、ベネデッタの聖痕や「イ
エスを幻視した」という証言は教会から否定され、彼女は70歳で死を迎えるまでの間、修道院に隔離されたこと、
ペシアは多くの死者を出したペストの厄災から免れたことが語られ、物語は終わる。