私のつれづれ草子

書き手はいささかネガティブです。
夢や希望、癒し、活力を求められる方の深入りはお薦めしません。

すねる愛車①

2010-02-27 | 13侘ぶ寂ぶ哀しむ
愛車の調子が著しく不良である。

父の死を境に、乗車頻度が目に見えて低下した所為もあるだろうが、エンジン始動がスムーズになされないのだ。

ちょうど三年目の車検を前に、そろそろバッテリーを変えてやらなくては…とは思っていたのだが、ある日のこと、愛車は、橋の手前の緩やかなスロープに差し掛かる4車線道路で突然エンストした。

夕方のぼちぼち渋滞が始まる時刻、緩やかなスロープにかかった辺りで、未だマニュアル車に乗る私は、自分のクラッチ切り替えが遅きに失したのだと思ったのだが、回復の為にスタータースイッチをいくらまわしても一向にエンジンはかからない。

慌てた。
かつてない事態だ。

渋滞時刻、広い道路でたった一人、そんな状況に陥った経験はない。
何度スタータースイッチをまわしても、エンジンがかかる気配はない。

ニュートラルにクラッチを切り替え、後ろから押してみたり、アクセルやブレーキを踏んでみたり、じたばたとする私に助けの手は差し伸べられない。

後ろにつけたワンボックスカーのおじさんは、ハンドルを握ったまま不機嫌な顔でこちらを眺めているばかり。

とてもとても長い時間に感じられたのだが、ほんの1~2分の出来事であったのかもしれない。
何度目かのスターターの動作で、奇跡的にエンジンが回り始め、思いっきりアクセルを踏み込みつつローギアで橋を通過した。

原因は、バッテリーに違いない。
とにかくバッテリーを新しいものに交換しなくては!

自宅まで1~2キロの距離に来ていたので、利用することのままあるガソリンスタンドに直行。
「バッテリーを交換して欲しいのだけどっ!」
スタッフが駆けつけるや否や私は叫んだのだった。
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