「やっぱり…」と哀しいかな思った。
介護事業は事業であって福祉ではないのだ。
そんなことは解ってはいたのだけれど、あざとくその現実をつきつけられると面くらい、動揺を隠せない。
ここに書くことは事実であるが、決して批判や告発といった意図はなく、単に自身の思考を整理し、記録としてとどめることを目的としているので、それを明記しておきたい。
***********************
その日は突然やってきた。
脳梗塞に端を発し、要介護5の認定を受けて久しい父は、老健と呼ばれる介護老人保健施設にかれこれ1年半お世話になっている。
入所時には見事にやせ細り、顔面には死相が現れていたと思う。
要介護5の認定は2年間の期限。
快復の目処はなく、多分次回更新時期より前に寿命を全うするであろう…という見解が込められていたと思う。
しかし、父の生命力はことのほか強かった。
その老健の行き届いた介護とリハビリの結果、鶏ガラのようだった体に少し肉がついた。
当然、認知症状があり、いつも不機嫌で能面のようだった顔に、時折笑顔が現れるようになった。
会話は出来ないが、時に単語を発することもある。
ただひたすら、老健の上質な対応に感謝していたのだ。
介護事業は事業であって福祉ではないのだ。
そんなことは解ってはいたのだけれど、あざとくその現実をつきつけられると面くらい、動揺を隠せない。
ここに書くことは事実であるが、決して批判や告発といった意図はなく、単に自身の思考を整理し、記録としてとどめることを目的としているので、それを明記しておきたい。
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その日は突然やってきた。
脳梗塞に端を発し、要介護5の認定を受けて久しい父は、老健と呼ばれる介護老人保健施設にかれこれ1年半お世話になっている。
入所時には見事にやせ細り、顔面には死相が現れていたと思う。
要介護5の認定は2年間の期限。
快復の目処はなく、多分次回更新時期より前に寿命を全うするであろう…という見解が込められていたと思う。
しかし、父の生命力はことのほか強かった。
その老健の行き届いた介護とリハビリの結果、鶏ガラのようだった体に少し肉がついた。
当然、認知症状があり、いつも不機嫌で能面のようだった顔に、時折笑顔が現れるようになった。
会話は出来ないが、時に単語を発することもある。
ただひたすら、老健の上質な対応に感謝していたのだ。