「かねてより我妻が「たこ坊主のような化け物」にとりつかれ、奇態な声をあげている。と小者から報告をうけておりました。
しかし、国事おおく、気はあせるばかりでモンモンとしておりましたが、今日は我妻を守らんと、大和尚に加持祈祷をしていただかんと参じました。とりあえず身の回りの小宝を収め、一刻も早く妻からモノノケを祓っていただきたい」
夫は、取り囲んだ役僧に告げた。
見れば金細工で飾られた立派な唐柩。たいしたお宝が入っていると判断。
「いやいや、しゅしょうなお心構えとぞんずる。さっそく別当さまに報告いたします。おまちください」
「おかしい、どこを探しても別当様はおいでにならん。かといって、私の一存で中身を拝見するわけにも行かないし・・・。
それではご一同,集住の目の中で中身を確認いたしましょう」
役僧と夫が囲む中、唐柩があけられると
「わーーーたこぼうずだーー」
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