よろずのモノ語り(『近代建築撮影日記』別館)

近代建築以外のよろずのモノを
あまたに綴ります。

『宇宙戦艦ヤマト 2199』

2011年11月12日 13時49分12秒 | 宇宙戦艦ヤマト

本日、公になった『宇宙戦艦ヤマト 2199』。

公式サイトはhttp://www.yamato2199.net/
特報(YouTube)はhttp://www.youtube.com/watch?v=ihXcQmrQQ-s

『ヤマト』と云うだけで賛否両論色々ありますが、
個人的には2009年の『復活篇』は期待以上の出来栄えで、
正式な続編が松本零士の『新・宇宙戦艦ヤマト』にならなくて良かったと思いました。

さて、今回のヤマトは昭和49年のTVアニメ1作目のリメイク。

ロゴも当時のまま、メカデザインも当時のまま、キャラデザインは少し今風になったけど決して萌え系ではない。音楽も宮川大先生の楽曲でいくようです。
特報第一弾を見る限り、往年のファンである私にとっては安心して見れる内容。

その他詳細はどうアレンジされるのか、まだ分かりませんが、まずは来年の公開作品を見てみようと思います。

評価はそれからでしょう。


生き別れの仏さん

2011年11月06日 10時22分55秒 | 古寺・仏像

山川出版社の『図説 仏像巡礼事典 新訂版』13頁に、薬師三尊像の写真が載ってる。

京都高山寺の薬師如来坐像東京国立博物館蔵の日光菩薩半跏像東京藝術大学蔵の月光菩薩半跏像。天平時代の木心乾漆造の像である。

月光菩薩像はお腹の部分が大きく欠損していながらも非常に美しい。
いかにも大変なドラマの末に3箇所に分かれてしまったようで、初めて見たときから気になっていたのである。


そして昨日、東京藝術大学大学美術館の「彫刻の時間—継承と展開—」という展示会でその像を見ることが出来た。やはり美しい。美術館に展示されると、仏さんから美術品に変質して畏敬の念を忘れてまじまじと見入ることが出来る。この仏さんは破損したがゆえに、学生たちに乾漆造の構造を見せる教材として、学校で所有されたのである。

ガラス越しながらごく間近から見ていると、ふっくらしたお顔に切れ長の眼、乾漆造ならではの細やかな造形。1200年以上の長い歴史を潜り抜けて来たそのお姿に感動。

この展覧会は、近代で継承~現代で展開と云うことで、日本の彫刻美術の歴史を見ることが出来るものでしたが、現代彫刻の詰まらないこと甚だしい。技術的には退化し、その表現は作者の独りよがりでしかない。
やはり、仏像のように決まった形式があるなかで、作者が技術と個性を表現する、そのせめぎ合いから万人に支持される良い造形が生まれてきたのであろうと思う。



次に、隣の東京国立博物館。法然上人800回忌・親鸞聖人750回忌 特別展「法然と親鸞 ゆかりの名宝」が開催中。私の守り本尊である阿弥陀如来像を多数拝んで満足。

しかし、メインはこの特別展ではない。
トーハクにおられるはずの、日光菩薩半跏像に会いたいのである。
展示のローテーションがあるので会えるとは限らないが、本館の日本ギャラリーへ。

仏像の間に入ると、美しいお姿が見えた!

撮影禁止かと思っていたが、さすがトーハク、写しても良いらしい。

先ほど見た像とは左右対称に作られた左脇侍像。
こんな近くに居ながら、生き別れて違った運命を背負っている。
そして、しばらくの間、像の前でたたずむ。


残る中尊の薬師如来像は京都におはす。期を見て会いに行こうと思う。
脳内三尊像を完成するために。



表題写真は日光菩薩半跏像。
(カメラ;RICOH GR Digital II・2011/11/5撮影)



注;「彫刻の時間—継承と展開—」は本日11/6まで。
日光・月光菩薩半跏像のエピソードは『彫刻家・籔内佐斗司流 仏像拝観手引』のテキスト39頁に紹介されている。なお、中尊の薬師如来像は京都国立博物館に寄託されている。


『彫刻家・籔内佐斗司流 仏像拝観手引』(Eテレ・直伝 和の極意)

2011年11月05日 01時06分33秒 | 古寺・仏像

こないだの火曜日に始まった番組です。 全9回のシリーズで、放送時間は
毎週火曜 PM10:25~10:50
再放送は翌週火曜 AM10:30~10:55

NHKの番組紹介でも「空前の仏像ブームです」と言われているように、仏像ガールが流行っている昨今。
そんな折とも知らず、約20年ぶりに古寺巡りを再開したおじさん(私)にとっては、まさにタイムリーな番組です。

大阪の羽曳野に住んでいた1993年前後約2年間は、いつでも奈良に行けるという恵まれた環境の中、よく古寺巡り・町並み探訪に出かけていました。
しかし当時の私は、仏像に対して「仏像」というくくりしか持っていませんでした。
古建築の方に興味があり、仏像は中にあるモノでしかなかったんですね。

その後東京に移り住み、興味は近代建築へ移ったのでした。
以来15年以上、遠くなった奈良に足を運ぶことも無くなり、近代建築採集の旅が続いたのです。

しかし、今年9~10月の3度の3連休で、久々の古寺巡り、そして仏像に開眼するに至ったのです。建築眼(けんちくめ)に加えて仏像眼(ぶつぞうめ)も得ました。

注;「~め」は仲間内の造語で、「~に目が向いていて~を見付けたり見分ける眼力も少しはある」と云う感じの意味。気楽な趣味なので、眼力の方を控えめに表現するため「がん」ではなく「め」と読む。


さて、私事はこのくらいにして、この『彫刻家・籔内佐斗司流 仏像拝観手引』と云う番組は、篠原ともえを生徒役に迎え、初心者にも分かりやすく、(私は初心者なので、たぶん)上級者でも見るに耐えうる一歩踏み込んだ内容です。

そして、テキストがすばらしい。A4判オールカラーのムック本形式なので、放送を見ずにテキストだけで完結させるのもアリでしょう。

表題写真は奈良の大仏さん
(カメラ;RICOH GR Digital II・2011/9/25撮影)


ご挨拶

2011年11月01日 20時57分36秒 | その他
唐突ですが、近代建築撮影日記の別館を開設いたします。

このところ、近代建築以外のモノに注力することが多くなり「近代建築撮影日記」の更新もサボりがち。
そこで、近代建築以外のこともこちらの別館で書いていこうかと思います。

あらためまして宜しくお願いします。

表題写真は最近奈良で撮影した花です。
(カメラ;オリンパスOM-1N・2011/10/10撮影)