CASIOPEA'S DIARY

感じたことをそのまま書いています。どうぞ見ていってね。

ミッシェル・ルグラン

2013年08月21日 | 映画音楽
代表作「華麗なる賭け」「思い出の夏」
   「シェルブールの雨傘」
  
*過去に森山良子と共演して話題になった。

この一曲
映画「おもいでの夏」

この映画の原題は「SUMMER OF '42」。1942年の夏の話。15歳の主人公ハーミーが年上の女性ドロシー(ジェニファー・オニール[写真])とあるきっかけで初体験をして、そして少年の夏は秋に変っていく、という映画です。
女のことで頭がいっぱいな少年の描き方はいかにもアメリカ的なドライな描き方だ。なんといってもこの映画のラストの少年と女性との体験の描写。乾いた映像にミッシェル・ルグランの曲が針のノイズ音と共に重なり、なんともいえない叙情性を出しています。セリフもなく、針のノイズ音だけで10数分ずっと引っ張るその演出はこの映画だけではないでしょうか。

彼は1932年、フランスはパリ生まれ。父はクラシック指揮者のレイモン・ルグラン、姉はスイングル・シンガーズ(ダバダバ・コーラス)の歌手であるクリスチャン・ルグランという恵まれた音楽環境に育った彼は、 11歳~20歳までの間パリの音楽院で学ぶ一方、歌手の伴奏者としてデビュー。1952年にはジャズ・トランペッター、ディジー・ガレスピーの楽団の編曲を手がける。そして1958年、マイルス・デイヴィス/ジョン・コルトレーン/ビル・エヴァンスらビッグ・アーティストを招き、ビッグ・バンド『ルグラン・ジャズ』を吹き込み、ジャズ/ポップス界の双方から大きな注目を浴びた。この作品はルグランの代表作である。

その後、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の仏映画『シェルブールの雨傘』(64年)での音楽で大成功をおさめ、編曲家としての地位を築く。彼のピアノは私たちを永遠に魅了させる。