こういうのは、背後関係をキッチリ調べないと。
まぁ、そこはさらに巧妙に隠蔽されてるのでしょうけど。
産経だけ報じてるのが…気になります。
「テレグラム」悪用の闇バイト 履歴消えるアプリで証拠隠滅
警視庁が摘発した多くの強盗事件で犯行グループによる利用が明らかになった通信アプリ「テレグラム」は、ロシア出身のIT技術者らによって開発され、2013(平成25)年にサービスを開始。高度な暗号化技術で通信内容を保護する機密性の高さが特徴で、グループチャットなどのやりとりが消去されれば復元は困難とされる。誰でも無料でダウンロードでき、全世界で4億人を超える利用者がいるとみられる。一方で、日本では特殊詐欺グループなどが悪用し、犯罪の温床となっているとの指摘がある。
関係者によると、テレグラムは当初、反体制組織が機密性の高い通信を行う際などに利用することが想定されていたという。香港の民主化運動では、デモ参加者らが治安当局の追跡を逃れるため、テレグラムで情報を共有。デモへの参加を呼び掛けたり、隠語を使って治安部隊の配置場所などを知らせたりする手段として活用していた。
海外では規制の動きもある。中国やイラン、タイでは、反政府運動の動きを懸念し、テレグラム利用者の監視体制を強化。アプリ発祥のロシアでも一時的に禁止されていた。
日本は憲法21条で「通信の秘密」が保障されており、犯罪抑止を念頭に置いた規制も難しいとの指摘がある。神戸大大学院の森井昌克教授(情報通信工学)は「仮に規制しても、それに代わるほかのアプリが開発される。規制できないことを前提に、対策を立てざるを得ない」と話す。
一方、テレグラムも犯罪者にとって「万能」のツールではない。森井氏は「スマートフォンのメモリを解析すれば、文章の中身が残っている場合もある」と指摘。通信内容などを完全消去するのは、技術的に極めて難しいという。
また、違法な疑いがある利用では、通信会社などへの照会でテレグラムの使用時間などを裏付けることができるため、犯罪行為の証拠となる可能性もある。防犯カメラなど他の証拠もあわせて事件前後の状況を緻密に積み重ね、捜査当局が容疑者の特定、摘発につなげるケースは少なくない。
捜査関係者は「テレグラムを使えば絶対捕まらないというのは間違い。安易に闇バイトに関わると、重大な犯罪に加担するリスクがある。全国の警察との情報共有もさらに進め、容疑者を追い詰めたい」と強調した。(松崎翼)