全くリアルタイムでない日記だけど、書き残しているので書きます。実際は5月1日のこと。
今まで長崎に行くたびにずっと寄ってみたかったところが門司港。今は「門司港レトロ」で有名になってしまって普通の観光地になってしまってるのかなぁと思ってた。小倉から電車で数分のところ。初めて乗る電車も好きでこの日も遠足気分。
着いた門司港駅は木造の立派な建物だった。大正3年に建てられた重要文化財だ。内装もペンキを何度も塗り重ねた壁や手すりがツルツルしている。この日は連休の合間の平日だったので観光客も少なく、しかも曇っていたので少し寂しかった。でも、私はこんな雰囲気が大好きだ(へそ曲がりなので)。
歩くとすぐに海が見えて視界がぱーっと広がり、凄く気持ちよかった。旧門司税関や旧三井倶楽部などのモダン建築がきれいだった。雰囲気を壊していたのはど真ん中にそびえ立つ高層マンションだった。じゃまだなぁ、と思いながらも最上階の展望台になっていたので上ってしまったけど・・・(笑)
このマンションを設計したのが黒川紀章と知りちょっと笑ってしまった。と言うのもこないだの都知事選でこの人の見方が変わってしまったから。黒川紀章と言えば世界に名の知れた建築家だしインテリぶってる人だと思ってたけど、知事選のためにテレビに出てたこの人は一言で言えば「天然キャラ」。なんか、ずれたこと言うし、それを全く気にしないのを見てたら癒されるし可愛い(笑)。やはり芸術家は一般人と違って結構!と思った。(安藤忠雄は普通の人に見えるけどね)
門司港の話に戻って・・・町にある古いモダン建築の中で私が一番気に入ったのが「電気通信館」(今もNTTとして営業している)昔の広告に出てくるような普通のコンクリートの建物だけど、縦長の窓や道の角に沿って丸くカーブしてる壁がとてもきれいだった。大正時代からの電話機などを展示してるらしいが、この日は休みだった、残念・・・
栄町銀天街という商店街を歩いたけど、小倉にも魚町銀天街という所があったし、調べてみると全国にあるみたいだ。商店街の別名かな?
お昼は「焼きカレー」なるものを食べたかったけど時間がなかったのでパン屋でメンタイフランスパンを買い電車に乗った。途中、線路沿いに
閉鎖した大きな工場が見えた。きっと地域的に製鉄所だったのでは・・・と思う。錆びた鉄の建物や、つたが絡まったサイロのようなもの、、もう廃墟になっていたがこういうのを見ると胸が詰まってしまう。
小倉に帰ってきたら、昨日一泊しただけなのにもう第二の故郷のようになんだかホッとした。道もすっかり覚えて前日に偵察した「小倉昭和館」へ。「ゆれる」と「フラガール」の二本立てで1000円と言うお得な値段の上、この日は映画の日でなんと800円。結局一本しか見れなかったけど、旅先で映画も見るのも(時間的に)贅沢だなぁと思った。たった2日の寄り道だったけど、とてもとても楽しい旅だった。
追記:
↑に書いた「閉鎖した大きな工場」を調べていたら、まさにそのまんま載ってるサイトが見つかった。
『日本セメント門司事業所』だったらしい。
注:いきなり大きな廃墟の写真が出てくるのでびっくりしないように!