ここのところ天気が不安定で人には嬉しくありませんが、
自然界にはとても良いようで、
植物や昆虫たちはそりゃもう絶好調。
私も気温と共に
標高を移動しいろいろな物を撮影してる毎日が絶好調。
その中でもこの時期盛りなのがゾウムシやオトシブミ、チョッキリ達。
存在は恐ろしく細かな甲虫ですが、
大きい種は20mm程度。
しかし特に私が狙ってる者たちは5mm以下の微細な連中。
その中でも今回はコフキゾウムシEugnathus distictus
こいつは比較的大きくて5~6mmある。
ならばもっと寄ってもっと大きく撮ってやりたい。
が…こいつ等人を見た途端、
俊敏に葉裏に隠れたり逃走を企てる。
それでも逃げ切れない時には
自ら体を丸めて葉上から落下という強行手段まで準備している。
そんなシャイなコフキゾウムシに騙し騙し近づき
いかにもずっとココにあったようなふりをしながら
無骨なレンズシステムを向けて行く。
それでも寄るには限度がありピントを合わせてるうちに
トンずらなんて事は何十回じゃきかない。
こうなるとコフキゾウムシとの対決ムードはぐんぐん高まり、
こちらも意地になって自然体に溶け込む努力をする。
上下迷彩服にタイガーカモフラージュのブーニーハット。
体を屈めて膝歩きするのでそれでもソフトな膝パッドを当てる。
そこにヴィエトナム当時の弾帯ベルトにY型サスペンダー。
これは重い機材を肩から下げていると首がやられるので
サスペンダーのジャングルナイフをつける部分を改造し、
D3とBellowsそして
LEDとリングライトをセットしたグリップを体に固定してある。
発見したら瞬時に低姿勢でターゲットの寸前までいき、
そこからじわじわとばれない様に・・・石になったり植物になったり。
そしてターゲットが馴れたと感じたら大胆に寄り続けシャッターを切る。
もう撮り終わった時には汗だく。
息も止めてる時間が長いのでヒーヒー言うほど苦しい。
まあ撮ってる時は真剣なので気がつかない。
撮影後自宅で確認編集すると!
通常のMacroレンズでは見えない部分は強烈に凄かった。
コフキゾウムシと言っても粉噴いてる感じかと思いきや、
粉に見えた1粒1粒は何と!美しい毛だったのです。
ちょっと見では地味な虫ですが実は宝石の様に綺麗だったのです。
梅雨入りまで天気が良くなると山へ。
当分このスタイルだろうな。