第十二回鴻心館演武大会
【力をぬくと分かること】
基本動作(型)、中級者練習の意義
最初は、スタンダードの型から、
(スタンダードというのは攻撃意図のない人と対する練習)
中級といえども、まずどの基本動作を練習する場合も
最初は「攻撃の意図のない人」の投げから始まるものです。
「攻める意志のない人と型を練習して意味あるの?」
「私は、街で殴りかかられたのに・・・・」
「そんなことより悪意をもって向かってきた人を投げるコツを教えて」
と思われるかもしれません。
そりゃそうですよね。
私たちが護身としてかかわってくるのは
敵意や害意でガチガチになったひとたちです。
でも、
何の害意も悪意もない人の投げ(道場でのある級以下の練習)が
十分にできなくて害意を持った人の投げができるでしょうか?
通常練習において悪意もなく、意識も正常なお互い同士を
力のぶつかり合いも無く、エネルギーロスもなく
型の理にしたがって動くことができなければ
護身として実際に相手に対することなんて難しいと思います。
害意のない人を不快なく(合気道の理にかなった)投げられることが
まずは第一歩です。
受け(攻め手)の感覚を掴む
受けを漫然とやっている場合は論外としても
受けの感覚をしっかりとつかむことは重要です。
自分で何度も受けをして、自分の身体がどういう動きをしているのか
どの辺り(間合い)でどの向きに力を入れたのか、などを
注意深く観察してみる。
「最初は、上体が先にでていった」
「足の裏に体重が乗って、それがつま先の方へ移りカカとが浮いてしまった・・・」
「膝に力が入った」
受けの中で、どの動きのときに、どんな方向にどこの部分に力をいれたのかなど
注意して感じるようにします。
上のレベルに行くにしたがって
各部分だけじゃなくて、身体すべて的に感じることが重要です。
次に
実際に受けを取ってみます。
例えば後ろ受け身をとってみます。
どんな感じでしたか?
前方へ投げられた時はどうでしたか?
「どこか引っかかっているなあ?」
ひとりで受け身を取った時と、投げに投げられた時の受け身ではどちらがスムースでしたでしょう。
もし、相手に投げられた時の方が、自分一人で受け身を取った時より良いと感じたら
相手は、合気道が上手い(達人かな?)
受け身技のレベルが低いかのどちらかです。
受け身のレベルつまり受け技の感性を磨く事が大切です。
感性を磨くのは、努力で可能です。
なぜ、投げ手に投げてもらった方が受けがとりにくいのか?
それは、投げが受けの動きを邪魔していることが多いためです。
ちょっと厳しめに言うと、
投げが受け手を無視しているために起こります。
ここはよくよく考えなければ上級への扉はひらきません。