合気道鴻心館《明月会》Meigetsukai

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極意とはナニか? その4.

2020年05月31日 | 合気道
「水之巻」第二節 兵法の身なりの事
(原文より)
身のかかり、顔はうつむかず、
仰のかず、かたむかず、
ひずまず、目をみださず、
額にしわをよせず、眉あいに皺をよせて目の玉動かざるやうにして、
瞬きをせぬやうにおもひて、
目を少しすくめるやうにして、
うらやかに見るるかを、
鼻すじ直にして、
少しおとがいを出す心なり
首は後ろの筋を直に、うなじに力を入て・・・・・

この文章に書かれていることを
そのまま行ってもほぼなにもえるものはないはずです。

もし得るものがある人があれば
その方は何か別の手段で「その形=少しおとがいを出す」こころ構えが
出来ていることになります。
つまり意識操作が分かっているということです。

それは五輪の書の武蔵も分かっていたはずです。
そのまま試してみても「頤を出しても」ダメだよ!!  
という事をです。

つまり形をそのまま真似しても何も手に入らないという事です。

「少しおとがいを出す」についてもう少し詳しく書きます。
その前に、
宮本武蔵と令和に生きる人たちとの違いについて
環境や時代の特性、社会生活一般はもちろん違います。
しかし、ハッキリと違わないことが一つあります。

武蔵も私たちも、人間だということです。
これは、骨格構造から基本的な動物としての仕組みは変わらないという事です。
眼は顔についていて、手も二本あり道具を操り、二足歩行であるということです。
以上を踏まえて「頤をだす」についてですが

⑴私たちは二足で姿勢を維持して行動する(運動したり、戦ったり、試合をしたり、逃げたり・・・)

⑵しかし身体の構造は、二足歩行として完成していない現実がある。(無理に立っている)

⑶その不安定さを解消する方法として
 少しでも不安定さを軽減する手段をとるか
 発想を180転換して、他の戦略(@@@@@物)をとるか。

⑷ ⑶のために
  身体の部位3点(上体の@@の2点、@部の1点)を意識操作で
  @@をつくる。
  その@@を身体の@@にメモリーする。

⑸ 結果として「頤が出る」という現象がおきる
  つまり人間としての素材を活かした動きが手に入る。

だから、頤を出すというのは、
こうこうだから出しましょうと、その理由がわかってやれば
いいということです。

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武術の本質を知りたい

10年間武術を修行してきたのに手に入ったものに納得できていない

いわゆる武術難民という人達です。

そういう武術難民は少なくないと思います。
こういう武術難民のでる理由の一つは
・武道・武術は基本、秘密主義にあるということです。

魔法や手品は武術では使えません、
身体を素材として使っているのが
体術であるためですが

身体能力の個人差はあります。
そこに着目したもの
そこの差をうめるため努力(それも必要です)というコンセプトじゃなくて

人間としての素材はみな同じであるから
身体を使いこなす(能力を引き出す)ことにココロを砕いた結果

至ったのが「意識操作」つまり
意識の重要さに気づいて、そのスイッチを手に入れていくという
これが武術の秘伝だと思います。
その後、そのスイッチを入れたり切ったりして自分の専門とする
動き(空手や柔術、合気道などの武術)を練習すればいいということです。








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